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サッシ周りのコーキングの特徴や対策方法、費用について徹底解説

サッシ周りのコーキングは建物を経年劣化から守ってくれる役目を果たします。

そんなコーキング剤はさまざまな要因により劣化するため、効果を持続させるためには定期的なメンテナンスが必要です。

今回はサッシ周りのコーキングの特徴や劣化症状、コーキングの対策方法について解説します。さまざまな天候にさらされるサッシ周りのコーキング剤の、特有の劣化症状や修繕の方法を詳しくお伝えします。

1.コーキングとは

コーキングは建物を守るために必要な施工です。サッシ周り特有のトラブルを回避してくれるため、多くの住宅で行われています。ここではどのような役割を果たしているのかを具体的に解説します。

1.コーキング

コーキングとは弾力のある樹脂系の目次充填剤です。ボードとサッシの隙間に詰め物として注入することで、封をしたり水漏れを防いだりします。施工直後はゆるいですが、時間の経過とともに固くなりゴム状になります。

コーキング剤は弾力性があるため、気温の変化にも柔軟に対応することが可能です。外壁材やサッシは施工時にいくらまっすぐに貼り付けていても、経年劣化により歪んでくることがあります。そこでシーリングが歪みに柔軟に対応することで、破損したり隙間ができたりするのを防いでいるのです。

2.サッシのコーキング対策の特徴

サッシは建物の中でも雨漏りを起こしやすい箇所です。コーキングはそんな雨漏りを防ぐ役目を果たしています。コーキング剤の内側には防水シートが貼られてより防水性が強化されている場合もあります。

ただしコーキング剤は紫外線などにさらされているため、徐々に経年劣化の症状が現れます。雨漏りを防ぐ役目を果たしているため、放置することで建物自体の劣化を招くのです。コーキングの修繕のタイミングはおおよそ10年に1度が目安になります。

建築士

2.サッシ周りのコーキングの劣化症状 

10年経っていなくても以下のような症状を発見したら、早めに専門業者へ確認してもらうのがおすすめです。それぞれの劣化症状について詳しく解説します。

1.ひび割れ、しわ、破断

紫外線により、コーキングがダメージを受けて経年劣化を起こします。コーキング剤が伸びたり縮んだりするため、ひび割れやしわが生じてしまうのです。これらはコーキング剤の代表的な初期の劣化症状です。

もしひび割れやしわが見られたら、1〜2年以内に修繕が必要になります。柔軟性が失われ、コーキングの役割を十分に果たせていないような状態です。

もし放置しておくと症状がよりひどくなり、真ん中から切れてしまう破断が起きます。破断はシーリングの経年劣化や寿命により起きる症状であり、中身が剥き出しの状態になってしまっているため早急な対処が必要です。

2.肉痩せ、剥離

コーキングが痩せていく現象を肉痩せといいます。紫外線を浴び続けること以外に、前回の施工時にプライマーと呼ばれる接着剤が不足している場合も、肉痩せを引き起こすことがあります。

また肉痩せが悪化することで、ボードやサッシの断面からコーキング剤が剥がれ落ちる剥離が起こることも。剥離は、隙間ができてしまうため、腐食や雨漏りの原因になります。剥離は様々な建物の劣化を招くため、早急な補修が必要な状態です。

3.サッシ周りのコーキングの対策方法

サッシのコーキングは打ち替えもしくは打ち増しによって修繕できます。ここでは、それぞれの施工の違いや費用について深掘りします。サッシのコーキングを検討している方は必見です。

1.コーキングの打ち替え

コーキングの打ち替えとは、古いコーキングを剥がしてから新しいコーキング剤を注入する作業です。打ち替えの流れを解説します。

まずコーキング剤を除去する際に用いるのはカッターやペンチです。冊子や壁などを傷つけないように、断面に切れ目を入れながら取り除きます。次に養生テープで目地の周りを保護し、汚れを防止します。

養生を終えたら下地であり密着度を高める役目を果たすプライマーを塗布し、いよいよコーキングです。空洞を作らないよう注意しながら埋めていきます。山盛りになるくらいに注入したらヘラを使ってならし、より密着させます。

最後にコーキング剤が乾く前に養生テープを剥がしたら完了です。完全に乾くまでには施工後から1週間程度かかるため、不用意に触れないよう注意しましょう。

2.コーキングの打ち増し

既存のコーキング剤を生かして、上から新しいコーキング剤を注入する方法を打ち増しといいます。コーキングを剥がす工程がないことを除けば、手順は打ち替えと変わりません。

打ち増しは構造上の問題などから古いコーキング剤を剥がすことが難しい場合に行われます。サッシ周りには防水テープが貼られていることが多く、この防水テープを痛める危険性があると判断した場合に打ち替えを選択します。

また既存のコーキングの状態が比較的良い時にも打ち増しが行われます。既存のコーキング剤にひび割れなどの劣化症状が見られず、サイディングが15mm以上ある場合などは打ち増しで対応可能です。

3.コーキングの費用

打ち替えは約800〜1,200円/m、打ち増しは約400〜900円/mが費用の目安です。打ち替えは既存のコーキング剤を剥がす手間がかかるため割高になります。

足場が必要な場合には、別途15〜20万円程度の足場代がかかります。もしせっかく足場を組み立てるなら、外壁塗装も一緒に行うことで足場を生かした施工を同時に済ませられ経済的です。

サッシ周りのコーキング対策で建物を守ろう

コーキング剤とは弾力のある樹脂系の目次充填剤です。経年劣化により外壁材やサッシ同士の位置が歪んできても、シーリングが膨張を吸収することで、破損したり隙間ができたりするのを防ぐ役目を果たします。

サッシは建物の中でも雨漏りを起こしやすい箇所であり、コーキングにより防ぐことが可能です。しかしサッシ周辺のコーキング剤は紫外線などの影響で経年劣化するため、おおよそ10年に1度のタイミングで修繕が必要です。

コーキング剤の劣化症状として、ひび割れやしわがあります。コーキング剤自体が伸縮することで発生するのです。悪化すると真ん中から切れる破断が起きます。また紫外線や不十分なシーリングは肉痩せや剥離といったトラブルを引き起こすこともあるのです。これらの症状を発見したら、なるべく早めに専門家にみてもらうと安心です。

サッシ周りのコーキングは打ち替えもしくは打ち増しによって修繕します。どちらが良いのかは構造や既存のコーキングの状態によります。足場が必要な場合は追加で費用がかかりますが、コーキングと外壁塗装を同時に行うことで足場を有効活用できる上に、メンテナンスが同時に完了するというメリットがあります。

建築士

トタンのメンテナンスの方法や費用、時期について解説

今回の記事では、トタンの種類や方法、時期についてについて詳しく解説します。これからトタンを外壁材として採用したい方、塗装を検討したい方が納得して業者へ依頼できるように詳しく紹介します。

1.トタンの種類

トタンの代表的な種類を4つ紹介します。それぞれについて深堀りしますので、まずはその特徴をとらえていきましょう。

1.波トタン

トタンと聞いてイメージしやすいのが、こちらの波トタンです。名前の通り、横から見ると波状に加工されています。主に大きな波のものは工場や倉庫など、小さな波のものは住宅の外壁に利用されているのです。

価格が比較的安いため、手が届きやすいというメリットがあります。一方で縦方向の強度は強いですが、横から加わる力に弱いという特徴があります。

2.角波トタン

角波トタンは、波トタンと同じように波状になっています。波の曲がっている部分が角になっているのが角波トタンの特徴です。工場や倉庫、お店などで使われている素材です。

角をつけるためにしっかり折り曲げられているため、波トタンよりも横からの圧力に強いという特徴があります。角トタンよりも耐久性が増している分価格も高いですが、コストパフォーマンスに優れています。

3.スパンドレルトタン

トタンを特殊な形状に加工した外壁材です。外壁以外にも、天井や看板に使われることが多いです。

外側からは釘やビスが見えない作りになっています。そのため雨漏りに強く、なるべく安く雨漏り対策をしたい方にはもってこいです。

一方でスパンドレルトタンは隠れた面があるため、塗りこぼしが発生しやすいという特徴があるため注意が必要です。

4.リブ波トタン

和風の住宅の外壁材として使われることの多かった外壁材です。平面部分の幅が広いため、和風住宅のデザインにぴったりです。現在は使用頻度が減っており、新しく建てられる住宅にはあまり使われません。

リブ波トタンは雨漏りに強いため、なるべくお金をかけずに雨漏りのトラブルを回避したい方にもってこいです。1枚のサイズが小さいため部分補修しやすい一方、塗装時にムラやかすれが生じやすいというデメリットがあります。

建築士

2.トタンのメンテナンス方法

トタンのメンテナンス方法を2つ紹介します。トタンは一定期間が経過するとメンテナンスが必要になります。メンテナンスにより補強することで、家そのものの劣化を防げます。

1.塗装

トタンは定期的に塗装することが肝要です。もし塗装を怠ってしまうと雨で濡れてしまったり、風に乗ってきた錆びが付着したりした部分から錆びてしまいます。

塗装の時期は基本的には塗料の種類によりますが、約7〜10年を目安に塗装をするとよいです。塗料ごとの具体的な耐用年数と金額は以下の通りです。

塗料耐用年数費用
アクリル塗料5年約1,200〜1,800円/㎡
ウレタン塗料8年約1,800〜2,200円/㎡
シリコン塗料12年約2,500〜3,200円/㎡
フッ素塗料15〜20年約3,500〜4,500円/㎡

錆びる前に定期的に塗装をすることで、トタンそのものを長持ちさせられます。トタンは水に弱い素材であるため、梅雨などの雨や湿気の多い時期、また雪の多い地域では冬場の作業は避けると良いでしょう。

2.外壁張り替え

トタンの耐用年数がおおよそ10〜20年程度であるため、このくらいの期間が経過したら張り替えが必要です。すべての外壁を張り替える場合、概ね塗装の2倍の200万円ほどかかります。

またトタンは破損している部分を選んで張り替えることも可能です。もし劣化しているのが限られた部分のみの場合、部分補修を依頼できるのです。部分補修は全体補修よりも安く済むため、業者へ部分補修が可能かどうか確認してみると良いでしょう。

3.カバー工法はできない

既存のものの上から新しい外壁材を貼り付けることをカバー工法といいます。トタンをすでに外壁材として使用している場合は、カバー工法はできません。理由としては万が一既存のトタンに錆びがあった場合、新しく貼ったトタンにもらい錆が発生してしまうリスクがあるためです。

ちなみに屋根の場合、カバー工法が行えます。既存の屋根の上に防水紙を覆ってから新しい屋根材をかぶせるため、もらい錆のリスクが抑えられているのです。ただしカバー工法は断熱効果が高い一方、既存の屋根の痛み具合によっては実施できない上に、張り替えとほとんど費用が変わらない場合も多いです。

3.トタンのメンテナンス時期のチェック方法

塗料やトタンは耐用年数以内でも、メンテナンスが必要な場合があります。そこでトタンの代表的な経年劣化のサインを4つ詳しく解説します。

1.塗料の変色

塗装の色が変色していたり、艶がなくなったりしている場合には塗装が必要です。紫外線に長期間にさらされることで、塗料が痛んで変色してしまうのです。

変色は早急なメンテナンスは必要ありません。ただし劣化が進行しているサインであり、2〜3年の間に塗り替えを検討するようにしましょう。早めに対処することでトタンの痛みを防げるため、結果的にメンテナンス費用を抑えることも可能になります。

2.チョーキング

トタンを手で触った際に粉が発生している状態をチョーキング現象といいます。チョーキング現象は塗料が乾燥し、表面の膜が経年劣化することで起きます。

塗料は外見を美しくするだけではなく、トタンを雨風から守る役目を果たしています。しかしチョーキング現象が起きている場合、その機能を十分に発揮できていないため塗り替えが必要になります。

3.塗膜のひび割れや剥がれ

塗料のひび割れは、塗料の劣化が原因です。紫外線により塗料が劣化していき、ひび割れが起こるのです。日差しが強い立地では、より塗料が痛みやすくなります。ひび割れは致命的な劣化ではありませんが、塗装が必要なサインであるため早期に対処することが大切です。

もしひび割れが進行すると、塗膜が剥がれてきます。剥がれたところが直接雨風にさらされることで、錆が発生してしまうのです。塗料の剥がれはトタンが痛みやすく、早急にメンテナンスが必要な状態になります。

4 錆の発生

錆が発生している場合は早急なメンテナンスが必要です。錆によりトタンの劣化が進行してしまいます。放置期間が長くなるほど浸食し、ひどくなると穴が空いてしまうこともあるのです。

錆の程度により錆を剥がして塗装すれば良い場合と、張り替えが必要な場合に分かれます。トタンの劣化を最小限位抑えるためにも、錆が目立ったらなるべく早期にメンテナンスしましょう。

適切なタイミングでトタンをメンテナンスしよう

トタンは安い上に軽い外壁材です。塗料やトタンには耐用年数があるため、定期的にメンテナンスを依頼することが必要です。

また塗料の変色やチョーキング現象、ひび割れや剥がれなどの劣化も、メンテナンスが必要なサインです。セルフチェックで気になるところがあれば、信頼できる業者へメンテナンスを依頼しましょう。早急に対応することでトタンの劣化やメンテナンス費用を抑えることにつながります。

建築士

STOの特徴や費用、メンテナンスについて解説!メリットやデメリットも

STOはとても性能が高い塗料であり、世界中で多くの人々から愛されています。しかし、日本においてはそこまで多く使われていないため、

「STOってどんな塗料なの?費用はどのくらい?」

「STOのメリットやデメリットを知ってから検討したい」

などという疑問や要望をお持ちの方もいるかと思います。

今回の記事では、STOの特徴や予算、メンテナンス、メリット、デメリットについて、これからSTOを検討する方が納得して業者へ依頼できるよう、詳しく解説していきますのでぜひ最後までご覧ください。

STOとは

STOの特徴や費用、メンテナンスについて解説します。STOは日本以外の多くの国で使われており、さまざまな環境に適応する塗料です。まずはそんなSTOの基礎情報を知ることで、これから採用するかどうかを検討していきましょう。

STOの特徴

STOは95カ国もの間で使われている、世界シェアナンバー1の塗料です。日本では馴染みの少ない塗り壁の塗料であるため、耳にする機会はそう多くはありませんが世界的には高い知名度を誇るのです。

STOは1835年にドイツのバーデン=ヴュルテンベルク州で、石灰セメントをつくる工場として創業したSto SE&Co.KGaAにより開発されました。水性のアクリル樹脂の入った漆喰であり、さまざまな環境下で使われています。

STOの施工、メンテナンス費用

STOの初期費用は約150万円程、サイディングが約100万円程であることを考慮すると、少し割高になります。

しかしSTOは定期的な塗り替えなどがほとんど不要という魅力があります。STOは耐用年数が20年を超えるといわれており、ほぼメンテナンスフリーな塗料なのです。トータルコストを考慮すると、経済的にも優れているといえます。

ただしもし汚れが付着してきたり、はっ水効果が落ちてきたりした場合には塗り替えが必要なこともあります。もし塗り替えをする場合には、現在とは異なる色を選択することで雰囲気を一新することも可能です。

建築士

STOのメリット

STOのメリットを3つお伝えします。STOは他の外壁塗料のデメリットをカバーしている優れものです。デザインと機能性のいずれも優れており、あらゆる需要を満たしてくれます。大切な家の美しい外観を維持し、安全に暮らしたい方へもってこいの塗料です。

見た目が美しい

塗り壁であるSTOはつなぎ目ができません。塗装した場所の全体を見渡しても、均一できれいな仕上がりになりやすいのです。

またSTOは調合しながら好みの色合いへ近づけられます。900色ものラインナップを展開していることもあるため、外観のデザインにこだわりたい方に持ってこいの塗料です。展開している色の数は業者によるため、希望の色があれば事前に相談をしておくと安心です。

はっ水効果がある

STOは水滴を弾き、水滴は汚れの粒子を弾きながら落下するため、外壁に付着したほこりなどを洗い流してくれるのです。雨が降るたびに外壁の汚れを落としてくれるので、きれいな外観を保ちやすいです。

注意点として、自然についてしまった雨だれはこすり取らないようにします。塗料に含まれる樹脂が隆起することで水分子を転がしているため、摩擦により樹脂が乱れるとはっ水効果が低下してしまうのです。付着した水滴は無理にこすり取らずに、自然としたたり落ちたり蒸発したりするのを待ちます。

ひび割れに強い

STOは塗装後に安定した状態を保ちやすく、ひび割れの心配が少ないです。壁全体を覆うメッシュが壁の歪もうとする力を押さえ込み、乾燥によるひび割れを抑える効果があるのです。

またSTO専用の下地用モルタルであるベースコートも、ひび割れを抑制するはたらきをします。密着度が高いため、建物を包帯のようにぴったりと包み込むことで、動きを大幅に抑えてくれるのです。より建物を頑丈にしてくれ、ひび割れから守ります。

マニュアル化された塗装方法により施工されていれば、経年劣化によりひび割れ件数が増えることが少ないとされています。そのためマニュアルに沿って施工してくれる業者選びが大切です。

STOのデメリット

日々進化を遂げ様々なニーズへ対応しているSTOですが、信頼できる業者へ依頼するには、事前にデメリットを知っておくことが大切です。

塗装ができる業者が少ない

STOを扱っている業者が少ないため、お住まいの地域で依頼できる業者を探しにくいという特徴があります。日本の新築の建物では、塗り壁の建物は約10%程度といわれているため、率先して施工する業者が少なくなってしまうのです。

また納得のいく仕上がりのためには、知識と経験のある業者へ依頼することが大切です。推奨されたマニュアル通りに施工しなければ、STOの強みの恩恵を受けることも難しくなってしまいます。STOのメリットを享受するためには、信頼できる業者探しが大切です。

初期費用が高い

STOはサイディングと比較するとトータルコストは安くなります。しかし初期費用が高いため、どうしても目先の出費が気になり、手を出しにくいというデメリットがあるのです。

ただし耐用年数が長い上にメンテナンスフリーであることが多いため、建物を長く使っていきたい方にはもってこいの塗料になります。

建築士

「ALCって?」特徴や予算、メリット、デメリットなどを徹底解説

ALCは優れた外壁材として知られています。機能的であるがゆえに幅広く利用されています。

しかし名前からはどのような建材なのかを想像しにくいため

疑問を解決すべく分かりやすく解説します。

外壁材としてALCを検討している方もぜひ後悔のない選択ができるように、一緒にみていきましょう。

ALCとは

ALCは他の外壁材と比較しても、とても魅力的な建材です。外装建材として昭和50年代ころより使われています。多くの建物で使われており、新しくビルや住宅を建てる際に検討される建材です。

1.ALCの特徴

ALCは「Autoclaved Lightweight aerated Concrete(軽量気泡コンクリート)」の略称です。JIS規格(JIS A 5416)に適合しているものが商品化されているため、高い精度で品質が管理されています。

ALCには厚みが2種類存在します。薄型は35mm〜75mmで、主に木造や鉄骨造の建物に利用されています。厚型は75mm以上であり、鉄骨蔵や鉄筋コンクリート造に使用されているという違いがあるのです。

2.ALCの費用

ALCの費用は5,500〜7.200円/㎡です。足場代などを除いた材料費のみで計算すると、30平米の住宅であれば材料費で約150〜250万円かかることになります。

またALCには外壁塗装が必要不可欠ですので、塗装費用も紹介します。

塗料耐用年数費用相場
ウレタン8〜10年1,700〜2,200円/㎡
シリコン10〜15年2,300〜3,500円/㎡
フッ素15〜20年3,800〜4,800円/㎡
無機20〜25年4,300〜5,500円/㎡

耐用年数が長いほど費用相場は高くなります。1度の塗装の費用を安く抑えることも大切ですが、耐用年数が長いほどメンテナンスの手間が省ける上に、足場代などの塗装にかかる経費を節約できます。

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ALCのメリット

1.耐久性が高い

ALCは耐用年数が50〜60年といわれています。パルプ材や木繊維などの有機物が含まれていないため、乾燥や熱に強いという特徴があるのです。ひび割れや反りなどのトラブルが少なく、長年使う建材としてもってこいです。

住宅はもちろんですが、大型の建物にも使われることが多いです。建て替えなどをせず、なるべく長く継続して建物を使っていきたい方におすすめの建材です。耐用年数の高いALCをなるべく長く持たせるためには、定期的なメンテナンスが大切です。

2.火に強い

ALCは耐火性が高いため住宅などの使用に向いています。珪石、生石灰、セメントなどの無機物からできているため燃えにくいのです。また有害物質が発生しないので、健康や環境への悪影響を防止できる点も魅力です。

ALCには気泡が含まれていることも、燃えにくくいといわれる理由になります。万が一火災が発生しても広がりにくいため、近隣の住宅なども含めた建物や命を守ってくれる強い味方なのです。

3.遮音性が高い

ALCは防音効果が高いというメリットもあります。防壁材として新幹線のホームや電車、自動車の騒音対策のために使われているほどです。ALC自体に無数の気泡が含まれている上に厚みがあるため、音を通しにくいのです。

近隣トラブルの原因をなるべく排除しつつ、プライバシーも守りながら快適に生活できます。もし小さい子供がいたり楽器を演奏したりなど、音が漏れやすい生活を送る場合におすすめの建材です。また道路沿いなど周辺の音が聞こえやすい立地条件の建物にも適しています。

ALCのデメリット

魅力の多いALCにもデメリットが存在するため、後悔しないためにも事前に確認しておきましょう。

1.他のコンクリートと比較すると強度が低い

建材の中で特に強度が弱いわけ訳ではありません。ただし同じ厚みの他のコンクリートと比較すると強度が劣ってしまいます。

仕上げに使う材料は基本的に鉄筋コンクリート建物に使用されるものと同じです。しかしALCは表面の付着力が弱くより弱いシーリング材を使用することになるため、耐久性が劣ってしまうのです。

2.防水性が低い

ALCは水に弱いという特徴があります。コンクリートは耐水性の高い健在として知られていますが、ALCは気泡が多く含まれているがゆえに水を吸収しやすいのです。長時間水に触れていることで内部まで浸透していきます。

もし水に直接触れてしまうとひび割れが発生して急速に劣化してしまうため、塗装などの定期的なメンテナンスが欠かせません。また寒冷地においてALCが水分を吸収してしまうと、やがて水分が凍って剥がれ落ちてしまう危険性があります。

3.建物のつなぎ目が多くなる

ALCは塗るのではなく貼り付けていくタイプの建材であるため、つなぎ目ができてしまいます。サイディングなども同じように貼り付けていくタイプですが、ALCはサイズが小さいためより多くの枚数が必要になり、つなぎ目も増えてしまうのです。

つなぎ目が多いということは、それだけ水が入り込んだり劣化したりするリスクがあります。つなぎ目へシーリングなどを施すことでコーティングすることで、防水対策を怠らないことが重要になります。

ALCのメンテナンス

定期的なメンテナンスを行うことで、ALCのデメリットを補うことができます。ALCを守るためのメンテナンス方法を2つ解説します。

1.シーリング

シーリングは経年劣化するため、適切な厚みが保たれているかどうかを定期的に確認し、メンテナンスしましょう。ALCパネルの目地をシーリング材で埋めることで、ALCパネルを長持ちさせることにつながります。

シーリングのメンテナンスの方法には2つあります。既存のシーリングの上に塗っていく「増し打ち」と、既存のシーリング材を剥がしてから新しくシーリング材を打ち直す「打ち替え」です。どちらが適切かは業者などに現地調査してもらった上で決めることになります。

2.外壁塗装

外壁塗装をすることでALCの劣化を防げます。塗装をすることでALC自体はもちろんですが、シーリング材も保護するのです。外壁塗装の際にはシーリングのメンテナンスを併せて行うことでより強度が増します。

ALCの外壁塗装の仕上げに使う塗料は、防水性や弾性の高いものがおすすめです。また基本的には3回塗りになりますが、特に1回目の塗装の際にはALCと合っている塗料を選ぶことで塗料の性能も発揮されやすくなります。

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「SGLとは?」特徴や、メリット、デメリットなどを徹底解説

ガルバリウム剛板を進化させたSGL(スーパーガルバリウム剛板)。その性能の高さから徐々に世の中へ浸透しつつあり、採用しているメーカーや業者も増えています。名前を聞いたことがあっても、疑問をお持ちの方も多いかと思います。

そこで今回は、特徴や、メリットとデメリットも詳しく解説します。SGLでの施工を検討している方も、知識を身につけていきたい方もぜひ最後までご覧ください。

SGLの特徴

SGLは外壁材や屋根材としてとても重宝されています。高い耐久性から需要が増しており、今後の新築やリフォームの際にはぜひ意識していただきたい素材です。

SGLは「GL(ガルバリウム剛板)」に、ガルバリウム剛板のめっき部分にマグネシウムを加えることで防錆効果を高めた素材です。

SGLは耐用年数が30〜50年といわれており永く使い続けられます。それに伴いメーカーの保証期間も伸びているため安心です。メーカーや業者によりますが、例えば塗膜は15年、穴あきは20年の保証が付いていることがあります。

SGLのメリット

耐食性がある

ガルバリウム剛板が亜鉛+アルミでできていたのに対し、SGLではさらに2%のマグネシムが含まれています。水に溶けにくく保護効果が高い上に、腐食電流を抑制する効果も期待されています。そのため耐食性に優れた素材として重宝されているのです。

特にガルバリウム剛板の弱点であった傷や切断部分からの腐食を防ぎ、耐食性は高くなっています。亜鉛よりもイオン化しやすいとされるマグネシウムの働きにより、犠牲防食作用が働き腐食から守ります。また保護皮膜の安定性を向上させる働きもあるため、より耐食性が期待できるのです。

塩害に強い

ガルバリウム剛板は塩害に弱かったため、沿岸地域では使われにくいというデメリットがありました。しかしSGLは重塩害地域以外の塩害地域では使えるように耐久性が増しています。

SGLになってからは保証対象が拡大し、海岸から500m以上であることもあります。ガルバリウム剛板では海岸から5000m以上が保証対象であったため10分の1の近さにまでなりました。従来は検討の余地がなかった住宅でも使用しやすいように進化したのです。

費用対効果が高い

ガルバリウム剛板よりも耐用年数が長い分、1年当たりのメンテナンス費用は数千円程度安くなります。足場を組むなどの工程はガルバリウム剛板もSGLも変わりませんが、SGLの方が耐用年数は長いため費用対効果がより高いのです。

もしSGLを塗装する場合は耐用年数の長さに合わせて、15年程度の耐用年数のある耐久性のあるフッ素を使用するのがおすすめです。耐用年数が長い分だけ他の塗料よりも値段が高めですが、安い塗料による定期的なメンテナンスは施工費用がかさむ上に手間がかかってしまいます。そのためSGLの塗装にはフッ素塗料など耐用年数が長いものが適しています。

建築士

SGLのデメリット

遮熱性や断熱性を高くする対策が必要

SGLはガルバリウム剛板と同様に遮熱性や断熱性が弱いです。そのため地域の気候や気温などに応じて塗料を工夫したり、リフォームを施したりすることが必要になります。

例えばリフォームなどの際に遮熱性が高い塗料を使うことで、2〜3℃程度室温を下げられます。

一方で断熱性を高めたい場合には、屋根の下地板の裏側に断熱材を仕込む屋根裏断熱という方法があります。また天井の裏側に断熱勢を施工する天井断熱もおすすめです。

定期的なメンテナンスが必要

SGLの劣化症状は錆びが主な原因です。ガルバリウム剛板よりも錆びにくいものの、けっして錆びないというものではありません。適切な時期にメンテナンスをしなければ、耐用年数が縮まってしまいます。

特殊なコーティングをすることで錆を防いでいるため、塗料の耐用年数に応じた時期に塗装の知識と経験が豊富な業者へ依頼しましょう。もしめっきにへこみや傷がある場合はそこから急速に劣化してしまう危険性があるため業者へ診てもらうと安心です。

建築士

「漆喰とは?」特徴やメリット、デメリットなどを徹底解説

漆喰は外壁材としても魅力な素材です。機能的な上に見た目が美しいため憧れを持つ方も多いです。

新たに住宅を建てる方からリフォームを検討している方まで、最適な選択ができるように一緒に確認していきましょう。

漆喰とは

漆喰の原料や特徴を解説します。漆喰にはいくつか種類がありますが、外壁材として使われることの多いものを深堀りします。

漆喰の特徴

漆喰とは石灰を主原料とした石灰系材料とされる自然由来の外壁材です。和風から洋風まで幅広い建物に適しており、世界の各国で使われています。

漆喰は種類が豊富ですが、外壁に使われるものは主に4種類です。

種類特徴
本漆喰・日本では古くから一般的に使われている・漆喰本来の高級感がある真っ白な色をしている・消化灰と海藻、麻繊維、のりを混ぜてつくられている
土佐漆喰・厚塗りであり防火性や耐久性が高い・降水量の多い高知県の気候に適している・施工後から色が変化する(クリーム色→少し黄味のある白)・消化灰とわら、水を混ぜてつくられている
琉球漆喰・断熱性や調湿機能が優れており、台風が多暑さの厳しい沖縄の気候に適している・わらの割合が土佐漆喰よりも多く、濃い黄色〜薄茶色をしている・生石灰とわら、水を混ぜてつくられている
西洋漆喰・耐用年数が100年を超える・消石灰、大理石、砂などを混ぜてつくられている

また漆喰と比較される珪藻土は軽装という植物プランクトンの化石が原料です。漆喰よりも調湿効果が高いですが、耐久性は漆喰の方が優れています。

建築士

漆喰のメリット

経年劣化しにくい

漆喰は耐久性が高い素材です。耐用年数は100年を超えるといわれています。また年数が経つほどより耐久性が増します。気硬化性という性質をもっている漆喰は、二酸化炭素を吸収することでより硬くなるのです。

漆喰は昔から日本にとどまらずあらゆる国の建築物に使われてきた素材の1つです。城や古蔵に使われてきた歴史的背景からも、その耐久性の高さが伺えます。

抗菌性がある

漆喰は水分や湿気を吸収して吐き出す性質を持っています。湿度を調整してくれる上に、ホルムアルデヒドなど体に外を与える物質を分解してくれます。

また漆喰の主原料である石灰石はアルカリ性であり、菌を死滅させる効果を持っています。また、人の体臭や排水口の臭いなどの酸性の臭いを中和し、消臭する効果も期待できます。

耐火性がある

漆喰は燃えない素材です。
漆喰は昔から城などにも使われ、防火性の高い安全な建物をつくる上で役立てられています。

建築士

漆喰のデメリット

施工時間と手間がかかる

養生後は下塗りと仕上げ塗りをしますが、十分な乾燥期間を設ける必要があるのです。例えば30坪の住宅であれば漆喰を乾燥させるだけでも2〜3週間必要です。

漆喰は工程も多い素材であり、現代は普及しているモルタルや窯業系サイディングと比較すると1.5〜3倍ほどの施工期間がかかります。ただし他の素材のように何度も張り替える必要はないため、なるべく長持ちする素材を希望する場合に適した素材といえます。

傷やひび割れが起きやすい

尖ったものでこすってしまうと傷が付いてしまいます。デリケートなため生活しながら気をつける必要があります。また、地震などの揺れによりひび割れする可能性もあります。

漆喰の施工ができる業者が少ない

漆喰塗りができる業者が少ないため、世の中に普及しにくいといわれています。漆喰は職人の技術力により仕上がりに差が出てしまうため、熟練した職人のいる業者へ依頼することが大切です。

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「サイディングとは?」特徴や予算、メリット、デメリットなどを解説

サイディングは外壁や屋根に頻繁に使われる素材です。今回はサイディングの特徴やメリット、デメリット、施工費用、メンテナンスについてお伝えします。これから住宅を建てる方、リフォームを検討している方などサイディングが気になる方はぜひ最後までご覧ください。

サイディングの特徴

サイディングは日本でもメジャーな板状の素材です。素材の溝をコーキングで埋めて防水加工を施します。素材により耐用年数が異なりますが、一般的には20〜40年程度といわれています。

製品は工場で生産されるため品質が一定であり、取り扱いをしているメーカーの数も多いです。素材により見た目の雰囲気やメンテナンスの時期が異なるため、いくつかの選択肢の中から好みに合わせて選ぶことになります。

窯業系サイディングについて

窯業系のサイディングは80%がセメント、20%が繊維室や増量材で作られています。日本の住宅の多くを占めているといわれているほど需要の高い素材です。

窯業系サイディングのメリット

多くの人にとって使いやすい窯業系サイディングのメリットをお伝えします。

・バリエーションが豊富

窯業系のメリットは商品数が多くて種類も豊富なため、好きなデザインの素材を選びやすいことです。建物の外観の印象を左右する外壁材にこだわりたいという方も、窯業系サイディングは好みの素材を選びやすいです。

・施工費用が安い

窯業系サイディングはコストパフォーマンスが良く、他の外壁材よりも施工費用を含めて安いです。とにかくコストを抑えたいという方にもおすすめの素材です。

窯業系サイディングのデメリット

窯業系サイディングをいい状態で長く使うためにもデメリットを抑えていきましょう。

・吸水性が高い

防水機能がありません。そのため防水機能を高めるために塗装が必要になります。経年劣化や衝撃による傷、ひび割れなどから内部に水が入り込まないように定期的な塗装が必要不可欠です。

・蓄熱性が高い

窯業系サイディングボードに使われるセメントは熱をためてしまう性質を持っているので、暑い日は外気温に影響されやすいです。塗装の際に遮熱性や断熱性の高い塗料を選ぶのもおすすめです。

金属系サイディングについて

鉄板やガルバリウム剛板などの金属の素材を使っています。金属系の中にもいくつか種類がありますが共通する特徴をお伝えします。

金属系サイディングのメリット

日々の平穏な生活を守ってくれる金属系サイディングに共通するメリットを2つお伝えします。

・頑丈なつくり

耐久性が高い上に、耐震性にも優れています。またひび割れにも強く、破損による修繕の費用もかかりにくいため、防音性も高いため生活音の漏れが気になる場合にも良いです。

・断熱性が高い

室内の温度を一定に保つため暖房や冷房効率を上げたい場合に適した素材です。凍害にも強いため寒冷地での使用もおすすめです。

金属系サイディングのデメリット

金属系サイディングにもデメリットが存在します。あらかじめ確認しておくことで素材を長持ちさせることにつながります。

・デザイン性が低い

デザインの幅が狭いため気に入ったものを選ぶのが難しい場合があります。またメタリックなデザインになるため好みが分かれます。

・傷がつきやすい

強度が高いですが傷などがつきやすいという特徴があります。金属系サイディングは錆びやすいため内側の素材が見えてきたら早めのメンテナンスが必要です。

木質系サイディングについて

木質系サイディングとは文字通り木材を使った外壁材です。自然な良さが感じられ安定した人気があります。

木質系サイディングのメリット

唯一自然界にある素材を使っており都会などで自然の温もりや癒しを求めている方などから人気があります。そんな木質系サイディングのメリットを紹介します。

・見た目がおしゃれ

人気の理由は自然の木を使った味のある見た目です。人工的に作られた木目調のサイディングとは異なる風合いが出ます。木目が唯一無二のデザインを表現し、経年劣化していく様子も愛着が感じられます。

・断熱性が高い

断熱性が高い上に熱がこもりにくいという良いとこ取りの素材です。高低差の激しい地域や、夏の暑さや冬の寒さの影響を小さくしたい方におすすめの素材です。

木質系サイディングのデメリット

耐久性などを追求して人工的に作られた他の素材と比較すると劣化しやすいというデメリットがあります。原因を2つに分けて解説します。

・水に弱い

水に弱いため定期的なメンテナンスを怠ると雨水が浸透してしまいます。防水性の高いウエスタンレッドシダーのシェアも増えていますが、湿気に弱いためあらかじめ水はけなどの確認が必要です。

・防火性が低い

木材なので火に弱いです。防火性を高めるために特殊加工を施した素材もありますが、費用が高くなります。ただし特殊加工を施した素材は準防火地域にも対応できるものもあります。

樹脂系サイディングについて

塩化ビニールを主原料としているサイディングです。日本では1996年ころから扱われており特に寒さに強い地域などに適した素材です。

樹脂系サイディングのメリット

樹脂系サイディングは高機能な素材です。耐久性にも優れており大切な建物を守るのに優れています。

・素材が軽い

樹脂系サイディングは素材自体が軽いため建物への負担が少ないです。そのため地震が起きた際の被害も抑えられます。リフォームの際も既存のものに重ねて施工でき費用を抑えられます。

・変色が少ない

素材自体に色がつけられているために色落ちなどの心配がありません。施工当時の状態をなるべく長持ちさせたい方にとって魅力的な素材です。

樹脂系サイディングのデメリット

機能性の高い樹脂系サイディングにもデメリットがあります。自分にあった素材なのかを見極めるためにもデメリットを確認しましょう。

・扱える業者が少ない

国内シェア1%程度と利用率が低いです。そのため扱っている業者が少ないというデメリットがあります。また気温の影響で素材が伸縮してしまうため、難易度の高い素材であることも取扱業者が少ない理由です。

・デザインや色展開が少ない

好みにぴったり合った商品を探しにくい場合があります。シンプルな外観が好みの方にはおすすめですが、こだわりたい方にとってはあまり適していない素材といえます。

サイディングの費用やメンテナンスについて

サイディングの費用は表の上から順番に安くなっています。そのため初期費用をなるべく安くしたい方はまず窯業系サイディングを検討すると良いです。

 材料費耐用年数メンテナンス
窯業系4,000〜5,000円/㎡20〜40年8〜15年
金属系3,000〜9,000円/㎡20〜30年10〜15年
木質系6,000〜10,000円/㎡15〜30年3〜10年
樹脂系8,000〜10,000円/㎡20〜50年20〜30年
※状況によりことなります。

耐用年数を記載していますがこれは適切にメンテナンスをした場合の長さです。長く使うためには定期的な塗装やコーキングなどにより防水機能を高めるためのメンテナンスは必須です。メンテナンスを怠ると雨水などが侵食して素材の劣化が早まってしまいます。

サイディングについて知り適切な素材を選びましょう

今回はサイディングの特徴や、素材ごとのメリットやデメリット、費用やメンテナンスについお伝えしました。素材によって性質が異なるため、お住まいの地域や好みによって選びましょう。

サイディングは基本的にメンテナンスが必要です。中には「メンテナンスは不要」などとうたって安心させようとする業者もいるため、業者選びには注意が必要です。知識と経験が豊富な業者を選ぶことで安心して施工を任せられます。

ガルバリウム鋼板の特徴、メリット・デメリット、費用について

「ガルバリウム鋼板にはどんな特徴があるの?」
「ガルバリウム鋼板のメリット、デメリットを知りたい」
という要望をお持ちの方も多いかと思います。

ガルバリウム鋼板は特殊な加工を施した素材です。耐久性の高さから外壁や屋根などによく使われています。
ただ、たくさんの魅力がある一方、その性能について過度に謳うような情報もあるため、新たに採用したりメンテナンスしたりする際には注意が必要です。

今回はガルバリウム鋼板の特徴や施工費用に加えて、メリット・デメリットを解説するのでぜひご覧ください。

ガルバリウム鋼板とは

ガルバリウム鋼板は1972年にアメリカで誕生した素材です。耐久性に優れているため日本でも多くの建物で使われ始め、屋根や外壁で需要が多いです。

ガルバリウム鋼板の特徴

ガルバリウム鋼板はアルミニウム55%、亜鉛43.4%、シリコン1.6%で構成されたメッキ鋼板です。強度と加工のしやすさを両立した素材で、建築材料の一つとして使われています。メッキに使われているアルミニウムは錆びにくく、熱に強いです。亜鉛は深い傷から鋼板を守る役目を果たしています。

ガルバリウム鋼板の費用

外壁をガルバリウム鋼板にする際の材料費は、目安4,300〜5,300円/㎡です。さらに足場代や人件費などを含めた施工費用は、10,000円/㎡前後になります。正確な費用は依頼する業者によるため、事前に業者へ見積もりを依頼して確認しましょう。

ガルバリウム鋼板はデリケートな素材のため、慎重に扱う必要があります。具体的には、他の金属から遠ざけたり(触れると錆びてしまうため)、湿気を逃したりと手間が必要で、そのため他の建材より施工費用が高くなります。

ガルバリウム鋼板のメンテナンス費用

ガルバリウム鋼金をより長く使うためには、定期的に塗装する必要があります。費用相場はウレタン塗料が1,500〜2,200円/㎡、シリコン塗料が2,500〜3,200円/㎡、フッ素塗料が3,500〜4,000円/㎡です。

また上記の費用に加えて、洗浄が100〜200円/㎡、足場代が700〜800円/㎡ほどかかります。屋根は足場代が外壁よりかさむため、費用が高めです。外壁塗装だけにすれば費用は抑えられますが、いずれ屋根も塗装が必要になるため、一度で済ませてしまうと良いです。

(費用はすべて目安です。実際の価格は業者に確認してください)

建築士

ガルバリウム鋼板のメリット

ガルバリウム鋼板のメリットを3つ解説します。

1. 錆びにくい

ガルバリウム鋼板は金属の素材にもかかわらず、錆びにくいというメリットがあります。錆に強いアルミニウムを主原料としたメッキを施しているため水や酸性雨に強いです。

さらにガルバリウム鋼板は隙間が少ないため、防水性が高いというメリットもあります。窯業系のサイディングやALCの外壁よりも水が染み込みにくく、雨漏りを防ぎます。

2. 耐用年数が長い

ガルバリウム鋼板は耐用年数が目安20〜25年と長いです。錆びてしまったり、穴が空いたりしなければ、40年以上保つ場合もあります。

ただ、ガルバリウム鋼板は消耗品のため交換が必要になります。また耐久性を維持するためには、定期的な塗装が必要です。期間は10〜15年を目安にすると良いでしょう。ただ、色あせが目立ってきたり傷や穴などが生じたりした際にも、塗料の機能が落ちてきてしまっている可能性が高いため、塗り替えを検討しましょう。

3. 耐震性が高い

建物は軽いほど耐震性が高まります。ガルバリウム鋼板は軽い素材のため、耐震性の面でも優れています。

屋根の葺き替えでは、カバー工法などによく使われます。これは古い屋根材の上に新しい屋根材をかぶせる方法で、工事費用を抑えながら屋根の補強ができます。屋根材が二重になるため通常の屋根材だと重くなり耐震性が犠牲になりやすいため、比較的軽量なガルバリウム鋼板が採用されやすいです。

建築士

ガルバリウム鋼板のデメリット

続けてガルバリウム鋼板のデメリットです。業者選びにも役立つので、押さえておいてください。

1. 傷つきやすい

ガルバリウム鋼板はメッキの塗膜が薄いため、傷つきやすいデメリットがあります。不慮の事故で傷がつき、中の金属が剥き出しになってしまった場合、そこから錆びてしまう危険性があるため、すぐにメンテナンスが必要です。

また、メーカーの保証内容がシビアという点も、デメリットとして挙げられます。強風や台風などで物が飛んでくるなどの想定外の出来事が起きたり、施工中の業者による瑕疵が生じて傷がついたりしても、保証されないケースもあります。

2. 見た目がシンプル

ガルバリウム鋼板は見た目がシンプルです。トタンに似ているため、装飾性にこだわりたい人などは「シンプルすぎて物足りない」と感じるかもしれません。

しかし加工しやすい素材でもあるため、アーチ状に丸みをつけて建物にアクセントをつけるなどのアレンジも可能です。また好みの色を選択できるため、色の組み合わせで理想の雰囲気に近づけられます。

建築士

誇大広告も多いので注意

ガルバリウム鋼金は、その耐久性の高さから「メンテナンス不要」と謳われていることもあり、注意が必要です。

金属にしては錆びにくく、耐久性にも優れる素材ですが、劣化はするので定期的なメンテナンスが欠かせません。また前述ですが、傷がつかないように注意したり、他の金属と触れさせないようにしたり、慎重に扱う必要があるデリケートな素材でもあります。

悪徳業者に引っかかって手抜き工事をされないよう、業者選びには注意しましょう。

ガルバリウム鋼板の特徴を知って効果的に活用しよう

ガルバリウム鋼板は鋼板に特殊なメッキを施した素材で、外壁材のみならず屋根材としても使われています。錆びにくく防水性に優れ、耐用年数が長いなど性能が優秀で、おおよそ10〜15年に一度のメンテナンスを忘れなければ、より長く保たせられることもあります。

一方で、傷に弱く、不慮の事故などに対する保証がないケースもあります。また耐久性の高さを全面的にアピールし、メンテナンス不要である旨を伝えてくる悪徳業者もいるため、業者選びには注意しましょう。

建築士

外壁塗装の必要性とは? 塗装を怠った場合のトラブルや必要ない建物も

「外壁塗装の必要性って?」
「外壁塗装しないとどんなトラブルが起きるの?」
など外壁塗装をしなければならない理由がよく分からない方も多いかと思います。

今回は、外壁塗装の必要性や外壁塗装をしなかった場合に起きるトラブルの例を解説します。外壁塗装の必要性を知ることで納得して依頼でき、結果的に建物を守ることにつながりますので、ぜひ最後までご覧ください。

外壁塗装の必要性を解説

目に見える不調がなくとも、定期的に外壁塗装をすることをおすすめします。外壁塗装の必要性が高い理由について、3つに分けて具体的に解説します。

1. 防水機能を維持する

外壁塗装は外壁の防水機能を高め、雨水の侵入を防ぎます。屋根のみならず外壁から雨水が入り込むことで、雨漏りを引き起こすことがあるのです。塗料の表面に作られる塗膜の層により防水性が保たれます。

ただ、塗料にはおおよその耐用年数があり、これを超えると防水を含めた様々な機能が落ちてしまいます。塗料の種類によりますが、10年前後を目処に塗り替えが必要です。

2. 美しい外観を維持する

外壁塗装をすることで、築年数が経過した家も、まるで新築のように美しくなります。一方で外壁塗装が剥がれた建物は見るたびに劣化が気にかかってしまったり、周囲の景観を損ねてしまったりするのです。

また外壁塗装をする際には、これまでと違った色を選ぶこともできます。好みや近所の建物とのバランスなどを考慮しながら、新たな色に挑戦してみるのも良いでしょう。外壁塗装は建物の雰囲気を一新できるという楽しみを秘めているのです。

3. 建物の劣化を防ぐ

外壁塗装は建物の経年劣化を防ぐ働きをしているため、定期的な塗り替えが欠かせません。塗料の塗膜が剥がれてしまうと、外壁材に直接ダメージが入ります。具体的には、湿気に弱い断熱材が腐食したり、土台や基礎部分にヒビが入ったりします。

建物自体を守るためには、見た目に関わらず、塗料の耐用年数によって定期的に塗り替えることが大切です。

建築士

外壁塗装の必要性が低い家もある

外壁塗装の必要性が低い家もあります。まれに悪徳業者が「外壁塗装をするべきです」などと必要以上にあおってくるケースもあるため、あらかじめ知識を身につけておくと安心です。

1. タイルの外壁

外壁がタイルでできている家は外壁塗装の必要が低いです。タイル自体が耐久性に優れており劣化しにくい素材です。また変色しにくいため、美観保持の視点からも安心感ある素材といえます。一方、タイルを保護したり艶を出したりするために、クリア塗装を施すこともできます。

ただし、中には「タイルにも必ず塗装が必要」と営業してくる業者もあるので注意してください。万が一色の付いた塗装をしてしまうと、メンテナンスの手間がかかってしまうため避けましょう。

2. レンガの外壁

外壁がレンガでできている場合には、外壁塗装は必要ありません。レンガは経年劣化による色合いの変化を楽しめる優れた素材です。味わい深いだけではなく耐久性に優れており、長ければ50年くらいは保ちます。

ただ、レンガは定期的なメンテナンスの手間がかからない反面、外壁の雰囲気を変えにくいという難点があります。また基本的にメンテナンスフリーではありますが、地震などにより破損した場合には修繕しなくてはなりません。

3. おおよそ10年以内のサイディング

サイディングは新築してから10年前後の間はメンテナンス不要です。業者からもメンテナンスが要らない旨を伝えられ、保証がつくケースもあります。塗膜が維持されている間は防水性が保たれるので、雨風にさらされても安心です。

ただし、サイディング外壁の防水機能を保つためには、10年に1度くらいのメンテナンスが欠かせません。よく使われている窯業系のサイディングは吸水性が高いため、建物自体の劣化を引き起こしかねません。次に利用される頻度の高い金属系のサイディングも錆びやすいため、メンテナンスが重要になります。

建築士

必要な外壁塗装をしなかった場合のトラブル

外壁塗装をしなかった場合には、想像以上にさまざまなトラブルを招きます。外壁塗装以外の工事費用が発生したり、健康被害を招いたりする危険性があるのです。ここでは定期的な外壁塗装をしなかった場合に発生するトラブルを具体的に解説します。 

雨漏り

雨漏りというと天井からのイメージがあるかもしれませんが、外壁からも起こり得るのです。外壁塗装が年月の経過とともに剥がれて防水機能を失うと、外壁材の劣化した箇所から雨漏りしてしまいます。

また屋根も塗装が必要であり、必要な塗装をしていない場合には、屋根材が劣化して雨漏りを引き起こしかねません。屋根材の交換工事になると費用が100〜200万円と高額になってしまう恐れもあるため、外壁と併せて定期的に塗り替えるのがおすすめです。

断熱材の劣化

外壁のみならず建物の内部にまで雨水が入り込んでしまうと、断熱材の交換が必要になる場合もあります。周囲の解体工事の費用も併せて60〜200万円程度かかると考えておきましょう。

また雨水の染み込んだ断熱材を放置しておくと、人体への健康被害、たとえばアトピーやぜんそくなどのアレルギー症状を引き起こす恐れがあります。断熱材に吸収された水分を流し出すことは難しいため、工事が必要になります。

構造体の劣化

構造体は建物を支えている土台であり、雨漏りによって劣化します。構造体によく使われるコンクリートは吸水性があるため、防水機能を高めるため塗装が施されており、この塗装のメンテナンスが必要です。

もし構造体の劣化を放置すると、建物自体が傾いたり倒壊したりする恐れがあります。修繕工事の費用は劣化の程度によります。

建築士

外壁塗装の必要性を理解して、定期的なメンテナンスを心がけよう

外壁塗装は外観を美しく維持するだけではなく、建物自体を保護する役割を果たしています。日々雨風や紫外線にさらされることで塗料の機能が衰えてくるため、少なくとも10年を目処に塗り替える必要があるのです。

もし定期的な外壁塗装を怠ってしまうと大規模な工事が必要になり、より負担が大きくなります。大切な建物を守るためにも、経済的な負荷をかけないためにも、ぜひ適切なタイミングでのメンテナンスを心がけていきましょう。

建築士

破風板を塗装する時の注意点や色選びのポイントについて

破風板(はふいた)とは屋根の側面を覆う板で、正面から見ると全体が三角形のような形をしています。建物を雨風から守っており、機能を維持するためには定期的に塗装する必要があります。

しかし破風板の塗装と聞いても、

「破風板を塗装する際の注意点って何?」
「自分の家の破風板に合った塗装って?」

という疑問を抱く方も多いかと思います。

今回の記事では破風板を塗装する際にどの家にも共通する注意点から、破風板の素材ごとの特徴まで紹介します。

破風板のメンテナンスを検討している方はもちろん、必要性について知りたい方もぜひ最後までご覧くださいね。

破風板の塗装に関する注意点

破風板の塗装に関する注意点を4つ紹介します。

  1. 業者へ依頼する
  2. 破風板の色は基本的に屋根と合わせる
  3. 5〜10年に1度はメンテナンスする
  4. 相見積もりをとる

破風板の塗装を失敗しないための知識をまとめていますので、ぜひ参考にしてくださいね。

1. 業者へ依頼する

破風板の塗装が必要になったら必ず業者へ依頼しましょう。「ペンキさえ買ってくれば自分でもできそう」と思うかもしれませんが、破風板は素人が塗装するには難易度の高い場所で、作業では安定した足場を組む必要があります。万が一不十分な足場の上で作業した場合には、事故につながる恐れもあるのです。

破風板は屋根の横や下から入る雨風をしのぐ役割を果たしているため、完璧に塗装できていない場合は、屋根や建物の劣化を引き起こす危険性があります。屋根裏に雨風があたることを防ぎ、かつ安全に塗装するためには、DIYではなく知識と技術を保有する業者へ依頼しましょう。

2. 破風板の色は基本的に屋根と合わせる

破風板を塗装する際は、屋根の色に合わせるようにしましょう。色味に統一感が出て、全体的にすっきりとした印象になります。色選びで悩んでいる方はぜひ屋根と同じ色を選んでみてください。

一方で、あえて屋根や外壁とは異なる色でアクセントをつけるという方法もあるので、個性的な外観にしたい方は参考にしてくださいね。

屋根と同様に、破風板は雨風や土ぼこりを浴びるため汚れが付きやすいため、紺色や深い緑色などの濃い色がおすすめです。白やパステルカラーといった明るい色は立体感や明るさを出しますが、汚れが目立つため、より短い期間での塗り直しが必要になります。

破風板の塗装で色を選択する場合には、おしゃれさよりも汚れにくさを意識して、屋根と同じ濃いめの色がおすすめです。

建築士

3. 5〜10年に1度はメンテナンスする

破風板は5〜10年に1度は業者にみてもらい、十分な防水性が保たれているかをチェックしましょう。万が一剥がれてきていた場合は、水が染み込んで破風板自体が痛んでしまい、より大規模な工事が必要になる恐れがあります。

もし5〜10年以内であっても以下のような状態であれば業者へ一度見てもらうようにしてください。

  • 塗装が剥げている
  • 塗装の色があせている
  • 破風板が割れている
  • 破風板の形が崩れている

上記の4つの状態を確認した場合には、早急に業者へみてもらってください。塗料の種類によって耐用年数が多少前後するため、正確なメンテナンス時期を知りたい場合は、塗装してもらった際に業者へ確認しておくのもおすすめです。

4. 相見積もりをとる

破風板のメンテナンスをする際には、必ず相見積もりをとるようにしましょう。複数の業者を検討することで費用の相場が分かり、誠実な対応をしている業者を選別できます。

費用を比較する場合には、安さよりも適正価格かを重視してください。高すぎると悪徳業者の恐れがありますが、安すぎる場合も手抜き工事をしようとしている可能性が高いです。

もし業者から「すぐに契約するなら、費用を安くしておきます」という勧誘を受けた場合は、慎重に対応してください。「他の業者の見積書が届いてから検討してお返事します」とお答えし、その場で契約しないように気をつけましょうね。

建築士

破風板の素材ごとの注意点

破風板には主に3つの素材が使われています。

  • 木材
  • 金属
  • 窯業(ようぎょう)

それぞれの素材に合った塗料を選ばなければ、不具合を引き起こす原因になります。業者へ依頼する前に知識を身につけておくことで、見積書の内容をより深く理解できるようになります。

あなたの家にあった塗装を一緒に確認しておきましょう。

木材の破風板

少し前まではよく使われていたため、今も木材の破風板が残っている家は少なくありません。ただ、新築の家では他の素材が採用されているため、最近ではほとんど使われなくなりました。

木材の破風板は空気中の水分を吸収して形が変わるため、他の素材と比較すると塗装が剥がれやすいです。修理を頼む時は、伸縮を妨げずかつ浸透しやすい塗料が存在するため、業者へ相談しましょう。

また、木材の破風板は他の素材よりも耐久性が低いため、5年を目安に塗料を塗り直して保護するようにしましょうね。

金属の破風板

金属の破風板は、鉄にガルバリウム合金のメッキが塗られているものが一般的です。防水性や耐震性が高くて丈夫で、近年になり活用が広がっています。必ず錆止めを下塗りした後に、鉄材と相性の良い塗料を塗っていきます。

ガルバリウム合金の耐久性は約25年といわれていますが、耐用年数が経過する前にも定期的にメンテナンスしましょう。錆びて穴が空き、中の鉄までも錆びてしまうと早めに修繕しなければならず、結果的にコストがかかってしまいます。10年前後を目安にメンテナンスして機能を維持させるようにしましょう。

塗料は黒や紺色などがベーシックですが、青や緑など豊富な色を展開しているメーカーもあります。自分の希望する色を扱っているかを業者選びの参考にするのも良いでしょう。

窯業の破風板

近年で最も使用されている素材です。これから新築したり破風板を取り替えたりする場合に第一候補となることが多いです。陶磁器やセラミック、セメントなどの複合材を窯で高熱処理することから「窯業」と呼ばれます。

窯業系の破風板は耐久性や耐火性に優れています。一方で、セメントが使われている場合には吸収率が良いため、水捌けの良い塗料を選択しましょう。剥がれてくると機能面の劣化はもちろんですが外観も損なうため、早めの塗り直しをおすすめします。

建築士

破風板の塗装の注意点を守って大切な建物を守りましょう!

今回の記事では、破風板の塗装の注意点や素材ごとの特徴などをお伝えしました。

破風板は屋根や建物を雨風から守る役割を果たしていますが、あまり知られていないため、ついつい見過ごされてしまいがちです。状況を頻繁に確認する必要はありませんが、たまには劣化していないか目を配りましょう。

建築士