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リフォームで屋根の形状を変更したい人は必見! 屋根の種類や費用などを解説

住宅の屋根でリフォームを検討している人の中には、現状の屋根とは異なる形状に変更したいと考えていることはないでしょうか。リフォームは費用もかかりますし、失敗はしたくないものです。屋根のデザインを丸ごと変更する場合、まず可能なのかどうか、そして費用はいくらかかるのか、という点で不安になるものでしょう。

そこで、屋根の形状を変更したい人へ向けて、屋根の種類や費用などを解説していきます。

リフォームで屋根の形状は変更可能か?

まず、屋根のリフォームは基本的に変更可能です。結論から入りましたが、極論では費用を払えば十分可能といえます。屋根は最初に目に入るものであり、住宅を購入したとしても、後から建てられた他の住宅を見て、デザインに惹かれることは珍しいものではありません。

さらに実際に住んでみて、既存の屋根に不満を抱くこともあり得ます。特に中古で購入した住宅は、屋根のデザインを変更してみたいと考える人もいるものです。

もちろん、費用や工事期間などもありますが、基本的にリフォームで屋根の形状は変更可能といえます。

リフォームで屋根の形状変更時における注意点

リフォームで屋根の形所を変更したい場合、いくつか注意点があるので紹介していきます。

確認申請が必要な場合もある

屋根の形状を変更する場合、高さによっては確認申請を提出する必要があります。屋根の最高部はどこまでも延ばしていいものではなく、リフォームによって敷地の斜線規制を超える場合には確認申請が必要です。

この確認申請は通常のリフォームでは不要となっていますが、図面の準備などで数か月ほどかかる場合があります。また、書類以外にも申請代行費用が25万円~30万円と高額なので、本当に理想とする屋根の形状変更が必要なのかしっかりと調査しなければなりません。

法律の問題もありますし、素人では分かりづらい面がかなりあるので、希望する屋根の形状変更に確認申請が必要かどうか、リフォーム会社にしっかりと相談するようにしましょう。

追加費用が発生する恐れがある

屋根というのは紫外線や風雨の影響を一番受けやすい部分です。強風時には思わぬ飛来物が直撃するケースまであります。これらの影響を受けるので、屋根というのはさまざまな要因で劣化しやすいものといえます。

そこで、屋根の工事に入ると、これまで分からなかった下地に大きな損傷や劣化が発見される場合があります。下地が劣化すると雨漏りの原因に直結しますので、補修が大切になります。下地を補修せずにリフォームする業者はありませんので、この修繕費用が結構かかってしまいます。

劣化が進んでしまっている状態では、予定外の出費もかさんでしまうでしょう。

内容によっては一時的に退去の可能性もある

屋根のリフォームでは工事中でも問題なく普通に生活することが可能です。ただし、下地の補修や大がかりな工事になると、工事内容によっては一時的に退去しなければなりません。

そうなると仮住まいが必要となります。数日程度なら親戚や実家、ホテルも可能でしょうが、数週間から数か月ともなると、ウィークリーやマンスリーなどの物件を探す必要がありますし、契約や審査を事前に済ませておかなくてはなりません。

リフォーム中に住まいを探すのはかなり大変ですので、事前のリサーチをしっかりしておきましょう。また、それに伴う追加費用も必要ですので、十分考慮しなければなりません。

リフォームする際に参考となる屋根の形状

リフォームする際に参考となる屋根の形状をみていきましょう。

切妻(きりづま)屋根

二つ折りで日本でも割とよく見かけるデザインが特徴です。外観もきれいなので人気の屋根といえます。雨水の排水性が高く、屋根の傾斜が雨水をためずに流れてくれます。スタンダードな屋根ですので、個性的なデザインという点では見劣りするのが難点といえるでしょう。

片流れ屋根

一見するとオシャレな外観で、平面が片側に傾斜をつけているタイプの屋根です。切妻屋根の合間にあれば、かなり目立っている個性的なデザインともいえます。意外にシンプルな構造ですので、リフォームでも工期を抑えられます

雨水の排水性を保つために、ある程度勾配を付けなければなりませんが、屋根裏のスペースが活用しづらいデメリットもあります。さらに風通しが悪いので湿気がこもりやすいのも難点です。

陸(りく・ろく)屋根

平面で陸地のようなイメージから名前が付いており、シンプルなデザインの屋根です。勾配がないので大きなスペースを使えますから、屋上を利用できるのがメリットです。屋根裏がないぶんだけ屋上のスペースにはガーデニングはもちろん、子どもの遊ぶスペースにも活躍できます。

バーベキューを楽しむことも可能ですので、幅広く遊びや布団など大きな洗濯物を干すにも活用できるでしょう。また平面の屋根になるので積雪しても落雪することはほとんどありません。

ただし、平面な分だけ勾配がないことから水はけはよくないのがデメリットです。屋根に水が溜り続けるので雨漏りや劣化が心配されます。

寄棟(よせむね)屋根

大棟という頂点から4枚の屋根が勾配を作ってあり、安定感もあって人気の高い屋根といえます。日本以外でも広く使われており、雨の排水や日差しにも強いのでメリットが多くあります。

メンテンスは4枚分必要となりますが、その分だけ耐風性もあるので風にも強い屋根といえます。落ち着いた雰囲気を演出しますが、屋根裏のスペースが少し狭く感じますし、太陽光パネルが設置しづらいデメリットもあります、

入母屋(いりもや)屋根

入母屋屋根は切妻式と寄棟式のいいところを合わせた和風モダンな屋根です。デザイン性に優れており、日本古来の良さをふんだんににじみ出ているので、瓦葺きと組み合わせるのがおすすめです。

日本独特の湿気が多い地域でも通気性や耐風性に優れているので活躍できます。重量感があるので、入母屋屋根は高級感を演出しています。イメージ的には寄棟屋根の上に切妻屋根を乗せた感じです。両者の良さを併せ持った屋根といえますが、あまり新築物件では見られない屋根となっています。

方形(ほうぎょう)屋根

屋根の頂点に棟がないので、三角形やピラミッドのようなイメージの形をしています。その分だけ水はけもいいので排水性に優れています。一般住宅よりも社寺で使われているデザインですが、注意するのが耐久力と耐震性です

屋根が三角形になっているので、どうしても衝撃には弱いのが難点であり、太陽光パネルの設置も難しいでしょう。

招き屋根

2つ折りの半分だけ長い屋根を指しています。切妻屋根と片流れ屋根を合わせた感じで、片方が長くなります。個性的なデザインで近年もよく見かけます。耐風性や耐久性も高めなので、デザイン性と安全面でリフォームを考えている人のもおすすめです。

二つの屋根が重なる面は短い方が壁になるので、この隙間に雨水が入りやすく雨漏りのデメリットも考えられます。

はかま腰屋根

名前に特徴がある屋根といえます。切妻屋根の妻側に寄棟屋根のような屋根を付けており、はかまを履いているようなので、はかま腰屋根といわれています。

切妻屋根の両端をカットしたようなイメージです。半切妻やドイツ屋根といった呼ばれ方もされています。

道路斜線制限に対策できるメリットがあり、オシャレなデザインが人気です。ただ、ちょっと複雑な形状ともなっており、一般的な切妻屋根よりも雨漏りしやすくなるデメリットがあります。

バタフライ屋根

屋根は基本的にV字型が多いものですが、両端から中央へ向かって低くなるV字型の形状になっているのをバタフライ屋根といいます。

個性的なデザインの屋根となっていますが、水はけが悪いと真ん中の谷部に水が溜まりやすくなって屋根材の劣化を招いてしまうので注意が必要です。

屋根の形状変更にかかるリフォーム費用

屋根の形状変更にかかるリフォーム費用は数百万円ほどしますので、おおよそ300~700万円と多少幅があります。

屋根の形状が分かればある程度絞り込めるのでみていきましょう。

 

・陸屋根に変更   約200万円〜450万円

・切妻屋根に変更  約400万円〜500万円

・寄棟屋根に変更  約500万円〜600万円

・片流れ屋根に変更 約300万円〜500万円

 

こちらは一例ですが、やはりリフォーム費用は少なくても300万円以上はかかってしまいます。すでに新車が購入できる金額となっています。さらに、リフォーム時に確認申請が必要となるなら、さらに費用は高額になってしまいがちです。

形状変更よりも勾配だけを調整することも可能ですが、こちらも200万円から費用がかかってしまいますので、どちらにしても安いものではありません。

屋根の形状変更では足場を設置しますが、リフォームのついでに外壁の塗装も依頼する場合はさらにコストがかかります。ただ、足場代など別で注文するよりかはコストを抑えられる場合があります。

屋根の形状変更は慎重に判断

屋根の形状変更は確かに見た目がガラッと変わるので、リフォームしがいがあります。これまで慣れ親しんだ我が家が新しくなったイメージになるので、住む楽しさが増えていくでしょう。

しかし、和風の建物に洋風なデザインの屋根を設置しても違和感が残りますし、外壁や周囲の景観と合わせてマッチするデザインが理想的です。

屋根は定期的なメンテナンスも必要です。屋根材を長持ちさせるには塗装が重要ですが、複雑な形状の屋根になると、メンテナンス費用も増えてしまいますので、長期的なコストを計算しておくべきです。

それだけに屋根の形状変更は慎重に判断する必要があります。

屋根形状は必ずしも自分好みにできるわけではない

先述したように屋根の種類はさまざまですし、カラーも含めればたくさんのデザインから選ぶことができます。しかし、屋根の形状変更は費用を出せばどんなものでもリフォームできるという訳ではありません。

屋根は建築基準法によって制限があり、隣地や道路への影響も懸念されます。それぞれの制限をみていきましょう。

・道路斜線制限

道路への採光や風通りなどを制限しており、屋根に関しても一定の高さを制限しています。

・絶対高さ制限

一般的に住宅は10mから12mまでの制限があります。これは敷地面積や容積率に左右されません。

・隣地斜線制限

隣地・隣人の日当たりや風通しを保つために勾配や高さを制限しています。

・北側斜線制限

北側の隣地・隣人への日照を考慮した勾配や高さの制限が入ります。

これらの制限は法律で定められているので、お金に余裕があったとしても、自由に変更できるわけではないのを覚えておきましょう。

形状変更は優良な業者に相談

屋根の形状変更は高額な費用と工期も長くかかる場合があるので、慎重に進めないといけません。工事内容によって一時的に家を出なければならない場合は、さらに費用もかかりますし、住まいを探すこともする必要があります。

個人でやるにはなかなか大変なので、リフォーム全般を任せられる優良業者が頼りになります。口コミはもちろん、担当者が親身になって話を聞いてくれる業者は信頼できますし、すぐに契約を迫る業者は怪しいものです。必ず相見積を取って比較するようにしましょう。

近所への説明は業者任せにしない

屋根のリフォームは足場を組んで大掛かりな工事となります。騒音や粉じんなど、周囲への説明は事前に施工業者や解体業者が行うものです。

しかし、施工業者への依頼は家主になります。特に今後も近隣住民とは付き合いが長くなりますので、あいさつは業者任せにしないで一緒に回るようにしましょう。

「業者が説明するから別にいいか…」という姿勢はトラブルに発展することもあります。だれでも日中で隣が工事するのは良い気がしません。隣人が夜勤などで日中寝ていることもありますし、「あいさつに来ないから礼儀がない」と近隣住民から印象が悪くなると住みづらくなってしまいます。

特に隣人の場合、日照や境界線などでトラブルになるケースもありますので、しっかりとあいさつを済ませておくのが無難です。

まとめ

屋根の形状変更をリフォームについて解説してきました。屋根のデザインを新しくするのは外観が一気に変わるのでリフォームしがいがあります。ここで説明したように屋根の種類も豊富ですので、自分好みの屋根が見つかるものです。

ただ、屋根の形状変更はリフォーム費用が高額となります。簡単に手が出せるものではありませんし、車一台を買えるほどの金額です。

慎重に判断しながら優良業者に相談するようにしましょう。

 

外壁のメンテナンスをDIYでやりたい! 劣化しやすいポイントと注意点とは

外壁のメンテナンスはとても大事です。住宅を長持ちさせるためにも定期的なメンテナンスは必要といえます。ただ、外注する場合にはどうしてもコストが発生しますので、何とか自分でやりたいという人もいるでしょう。

そこで、外壁のメンテナンスをDIYで行いたい人の為に、劣化しやすいポイントや注意点を解説していきます。

住宅を長持ちさせるために必要な外壁のメンテナンス

外壁は使用している種類や環境によって異なりますが、だいたい20年以上経過すると劣化が見られます。一般的な住宅ではサイディングやタイル、モルタルといった外壁材が使用されており、モルタルだと30年の耐用年数を誇ります。

ただし、耐用年数が長い外壁材も、あくまでメンテンスを定期的に行った場合の目安といえます。何もせずに放置した場合には風雨や紫外線などの自然環境、雨漏りなどで劣化の状況が異なるものです。

メンテナンスを怠ると、コーキング材の劣化やひび割れもそのままとなり、外壁から雨水が侵入して家屋にダメージを与えてしまいます。

外壁のメンテナンスを放置した場合に起こる心配な点

実際に外壁のメンテナンスを放置するとどのような点が心配になるのかみていきましょう。

雨漏りが起きやすい

外壁には塗装を施していますが、これが劣化してくると防水性も失われてしまいます。塗装も紫外線風雨によってダメージを受けますので、塗装が剥がれてくると雨水が侵入して雨漏りを発生させてしまいます。

外壁は屋根と違って目に付きやすく、塗装が劣化しているのも分かりやすいものです。目に見えて劣化している場合は早急にメンテナンスを実施するようにしましょう。

外観が悪く価値が下がる

外壁の塗装は経年劣化があるので剥がれ落ちてくると見た目が悪くなります。塗装が剥がれた外壁というのは周囲の印象も悪くなるものです。

メンテナンスをしていない住宅というのは、外壁や屋根の部分に劣化が浸透していることもあり、目で見えないほどに雨漏りやカビが浸食していることもあります。こうなると住宅の価値も下がってしまうので注意しましょう。

メンテナンス費用が高くなる

外壁のメンテナンスをしないまま放置していると、劣化はどんどん進行してしまいます。いざ修理しようとしても、思わぬ箇所から劣化や腐敗が浸透してしまい、修繕費用がかさんでしまう恐れがあります。

難しいのが外壁も素人目には劣化が分かりづらいこともあります。業者に依頼するとすでにかなりの劣化になっているケースもありますので、早めの対応が必要です。メンテナンスが遅くなるほど修理費用が高くなるでしょう。

外壁のメンテナンスをするタイミング

外壁のメンテナンスは劣化の状態をみて判断することが多いものです。ただ、新築の場合は使用している塗料の耐用年数が10年というものが多く、メンテナンスをするのは10年からというのが目安になっています。

ただ、環境にもよりますが、一般的に塗料の劣化はなかなか実感しづらいもので、子どもが生まれてから住宅を購入するケースが多いことから、将来的なお金の面でもメンテナンスは後回しにしようという人も見られます。

このような場合、実際に雨漏りによって劣化が目に見えて分かるようになりますが、その頃にはメンテナンス費用も高額になってしまい、子どもにお金がかかる時期に余分な出費がかさんでしまいます。

住宅で使われるサイディング外壁の種類

住宅で人気の外壁といえばサイディングです。パネル状になっており、この溝をコーキングで埋めることにより防水効果を生み出しています。軽くて丈夫ながらデザイン性にも優れているので、近年主流の外壁といえます。サイディングの種類をみていきましょう。

窯業系サイディング

新築で広く使われているのが窯業系サイディングです。陶器やセメントを主成分としており、金属以外を窯で焼いて加工されています。防火効果にも優れて工期も短くてコスト面でも人気の外壁です。

10年程度で劣化が始まることもあり、シーリングの量が多いとその分だけ耐久性も上がりますが、メンテナンス費用も上がってしまいます。

金属系サイディング

ガルバリウム鋼板などの金属素材を使用し、軽量で耐震性に優れています。金属なので高級感を演出させてくれますし、張り替え以外にもカバー工法に適したサイディングです。シーリングを打ち替える必要はあまりありません。

木質サイディング

天然の木を使用したサイディングで木の本来の温もりを体感できるのが魅力です。防火や雨漏りといった面では他の外壁に劣りますが、経年変化を味わえるので人気のサイディングといえます。

導入コストやメンテナンス費用もかかりやすく、腐食の恐れもあるのがデメリットです。

DIYで外壁のメンテナンスを行う方法と注意点

外壁のメンテナンスが重要であることが分かっても、いざ業者に毎回修理依頼する場合、コストの面で心配になってくるものです。すべてのメンテナンスをDIYで行うことはできませんが、ある程度は自分でもやれることがあります。

DIYで外壁のメンテナンスを行う方法と注意点をみていきましょう。

まずは劣化の確認から

ンテナンスをする際に大切なのは確認です。外壁の調査を自分でやるのはある程度見える範囲しかできません。それでも外壁が現状においてどのような劣化をしているのか分かることがあります。

どの程度の劣化状況を確認すればいいのか下記に挙げてみます。

・ひび割れが起きている

外壁にひび割れが起きているということは、塗料の乾燥によって生じるからです。ひび割れが起きていると、当然ながらそこから雨水が侵入しますので、劣化の進行を早めてしまうでしょう。

・塗装が剥がれている

外壁も風雨や紫外線にさらされることにより、塗装が剥がれやすくなっていきます。外壁を守るためにも塗装は大事ですので、これがなくなってくると雨水が侵入しやすくなって劣化を早めてしまいます。

・外壁が破損している

何らかの拍子に外壁が損傷しているケースもあります。外壁が破損していると耐久性にも問題が起きてしまい、塗装だけではカバーしきれない恐れがあります。

・塗料のチョーキング現象

チョーキング現象とは外壁にチョークのような白い粉が付着していることを指しています。外壁を手で触ると分かりますが、これは防水効果が落ちていることを意味しています・

2階など高い場所は危険なので注意

2階の外壁など、高い場所の調査は自分でやるのは難しいものです。窓側の外壁程度なら手で触ってチョーキング現象も判断できますが、窓やベランダから身を乗り出すことや、大きい脚立を使用することは、かなり危険ですのでやらないほうがいいでしょう。

高い場所の作業というのは思った以上に危ないので注意しなければなりません。どうしても調査したい場合は業者に依頼するようにしましょう。

専門業者にメンテナンスを依頼

これらの調査が終わると、自分でメンテナンスをしたいところですが、劣化が進んでいる場合には専門業者に依頼したほうが無難です。後述しますが、外壁を洗浄してもひび割れ箇所から水が侵入し、さらに住宅を劣化させてしまいます。

劣化の状態が確認できたら、専門業者に相談しておき、修理の見積もりを作ってもらいましょう。

外壁の洗浄を定期的に行う

自分でできる外壁のDIYには洗浄があります。道路沿いだと排気ガスや土埃など外壁にはさまざまな汚れが付着しています。ひび割れなどの状態がないことを確認しておき、半年に1回や年1回などのタイミングで洗浄を行います。

DIYだけでの外壁洗浄だけでは、十分にメンテナンスを出来ているとはいえません。それでも汚れを落とすことが劣化を止める役割になりますし、メンテナンス頻度を抑える効果につながるでしょう。

住宅の立地条件や環境によっても汚れの度合いや種類が異なりますが、土埃・砂埃・排気ガス、藻やコケといった汚れは洗浄できます。軽い汚れならブラシなどで簡単に落ちますが、少し重い汚れだと外壁用洗剤の使用が好まれます。

さらに高圧洗浄機があれば、簡単に汚れも落ちるでしょう。

高圧洗浄機の注意点

高圧洗浄機は動画でも確認できますが、高い場所や手の届かないとことまで圧力をかけて洗浄できるのでとても便利です。購入するコストはかかりますが、外壁だけでなく車の洗車にも使えるので自宅に備えてあると役立ちます。

ただし、水の跳ね返りがあるので、道路沿いに水が飛び散って周囲の迷惑とならないように注意が必要です。さらに、外壁の劣化には目で見づらい小さな傷などがあるものです。高圧洗浄機をかけてしまうと、そこから水が侵入してしまい、メンテナンスをしながら水漏れを作っていることになるので注意が必要でしょう。

シーリングの劣化などは少し分かりづらいものですし、自宅の外壁というのは四方にまたがって意外に広いものです。ここをじっくりチェックするのは骨が折れますし、確認漏れがあっても仕方ありません。

高圧洗浄機は水圧が強いので、汚れが落ちているのは目に見えて分かりますが、中に浸透しているのは分かりづらく、水漏れが発生しては本末転倒といえます。

外壁塗装はDIYで行わない

外壁塗装をDIYで行うのは避けたほうが無難です。外壁の張り替えはもちろんですが、塗装程度なら自分でもできそうだと思う人もいるでしょう。しかし、外壁塗装は面積も広く、かなり高度な技術を擁するリフォーム工事です。

一概に素人が簡単にできるものではないので注意してください。塗装を行って却って雨漏りが発生したという可能性もあります。DIYで塗装をしたおかげでさらに劣化が進み、メンテナンス費用が増えてしまうこともあります。

外壁のメンテナンスは優良業者に依頼する

ある程度の洗浄なら問題ありませんが、住宅は2階もありますし、密集している地域などでは高圧洗浄機を使用できません。万一にも外壁に小さな損傷やひび割れが発生していたら劣化を早めてしまう恐れがあります。

そこで外壁のメンテナンスは優良業者に依頼するのが得策といえます。業者に依頼すると仕上がりも綺麗ですし、外壁の寿命も延びることにつながります。

もちろん、業者に依頼することはそれなりにコストも増えてしまいますが、長期的なスパンでみるとメンテナンス費用を抑える効果となるでしょう。

相見積もりで比較検討

どこの業者に依頼すればいいのか分からないこともありますし、飛び込みで営業してくる業者もあります。リフォーム工事の比較サイトや口コミなどを参考にしておき、1社に限定することなく、複数社に依頼して見積もりを比較検討するようにしましょう。

少なくても2~3社で相見積もりをすることが重要です。

これはすぐに契約を迫ってくる業者や明らかに安い業者などに焦って契約するのを防ぐためです。見積内容をしっかりと説明する担当者の業者が安心といえます。

DIYでは外壁のメンテナンスは難しい

実際に軽い洗浄程度は行えてもDIYでは外壁のメンテナンスは難しいものです。外壁のメンテナンスは専門的な知識を擁するので、インターネットで検索しても自分でできるどころか悪化する恐れがあるので注意してください。

特に新築でも10年を経過している住宅はすでに劣化が始まっている可能性があります。半年から1年で汚れを落とし、塗装やコーキングの補修はプロに任せておくようにしましょう。

まとめ

外壁のメンテナンスは住宅を長持ちさせるためにも重要です。まずはひび割れや塗装剥がれなどがないことを確認し、外壁の汚れを落とすことから始めるようにします。外壁の塗装は専門業者に依頼したほうがいいので、相見積もりを取って内容をしっかりと説明できる業者に依頼するようにしましょう。

 

外壁塗装に最適な季節とは? メリットや注意点にふさわしくない季節の理由も解説

汚れやすい住宅の外壁ですが、メンテナンスを検討している人も多いことでしょう。外壁のメンテナンスは劣化が進んでいない限り、まず塗装から始めまるものです。外壁塗装も実は季節によってふさわしくない時期があり、これを知っていると余分なコストを抑えることも可能です。

そこで、外壁塗装に適した季節やふさわしくない季節の理由を解説していきます。

外壁塗装に適してない条件

年月が経過するにつれて、住宅は外壁や屋根といった部分が劣化していくものです。特に外壁は普段見えない屋根と違って外観にも影響しますので、汚れが目立つと良い気持ちにはなりません。

メンテナンスをする上で張り替えなどよりも塗装するのが一番コスパに優れており、耐久性も増していきます。しかし、塗装には適してない条件があるのでみていきましょう。

気温5℃以下で湿度85%以上は塗装に向いていない

塗装に適していない気候の条件は気温が低いときと湿度が高い場合です。塗料自体が気温5℃以下で湿度85%以上になると乾燥が遅くなり、塗装することができません。表面の仕上がりが悪くなるだけでなく、乾燥が十分に行き届いていないので、塗装が剥がれる恐れがあります。

雨の多いシーズンや冬の寒い時期などは塗装に適していないのが分かります。

季節ごとの塗装のメリットや注意点

気候条件が影響する外壁塗装には、季節ごとにメリットや注意点があります。もちろん、「気温5℃以下、湿度85%以上」の条件さえクリアしていれば、基本的に塗装するのは可能です。季節別にそれぞれみていきましょう。

春はスムーズに施工できる

1年の中でも比較的穏やかな気候となりやすいのが春です。暖かくて湿度もそれほど高くならず、安定的な気候条件をクリアできることから、外壁塗装を行うにはメリットの多い季節といえます。

3月などはまだ地域によって降雪の恐れもありますが、4月と5月は穏やかになりやすいので、リフォームにも人気のシーズンといえるでしょう。

それだけにリフォーム業者も繁忙期となりますし、混雑具合から早めの予約が必要で、料金も割高になっていることがあるので注意が必要です。

また、穏やかな気候とはいえ、春雨前線の影響を受けて雨雲が活発化することもありますし、3月は春一番のように強風が吹き荒れることもあります。工期が延びることもあることは念頭に置いておきましょう。

塗装の難敵となる梅雨

6月になれば梅雨に入ります。梅雨前線の影響を受けやすく、一年で一番降雨量が多くなり、湿度も上がりやすい時期です。天気が不安定になるシーズンですので、塗装には向いていません

春の後半に予約が取れなくなった場合は梅雨にずれ込んでしまう可能性もありますので、早急な工事を擁する場合以外は気を付けるようにしましょう。

工期が一週間程度の場合でも、天候が崩れやすい梅雨はどんどん工期がズレてしまい、最悪1ヶ月も延びる恐れがあるので注意が必要な季節といえます。

そんなデメリットの多い梅雨ですが、この時期は工事を避けるために閑散期といえます。その分、業者によっては予約もスムーズに取れますし、割引などのキャンペーンを展開していることもあります。

乾燥しやすいが中断の可能性がある夏

7月から8月にかけて暑い日々が続くのが夏です。乾燥しやすいので塗装自体も非常にスムーズに行えます。春先よりも人気が劣りますので、予約も取りやすいシーズンです。

もちろん、お盆は業者も休みに入りますし、予約が取れても特別料金がかかる場合があるので注意が必要です。夏は日没までの時間も長いので、業者の作業時間も一番長くなります。

夏に注意したいのが台風とゲリラ豪雨です。普段の夕立でも強烈な雨が降りますが、台風やゲリラ豪雨はとてつもない雨になりますので作業ができません。突発的に工事が中断になってしまうのは夏の問題点といえます。

さらに、業者の施工担当者は日中暑いですが、自宅にいる場合に冷房を使えないと部屋で過ごせないほどで、最悪の場合熱中症に陥ってしまいます。工事中でもエアコンを使えるように業者に相談するようにしましょう。

希望条件が揃って予約が取りづらい人気シーズンの秋

9月から11月は人気シーズンの秋となります。9月前半はまだまだ暑いですが、エアコンの必要がなくなる10月以降は窓を閉め切っても快適に過ごせますので、外壁塗装の工事中でも気になりません。

ただ、人気のシーズンですので業者の確保も難しいといえます。特に春は予約が取れなくても「まだ夏や秋があるからいいや」と諦めも付きやすいですが、秋はどうしても年内までに工事を終わらせたいという人が多いものです。

それだけに予約が取りづらい業者もあるでしょう。また、秋雨前線が活発化しやすく、台風シーズンでもあるので工事が延びる可能性もあることは考慮しておきましょう。

気温が下がりやすくて注意が必要な冬

12月から2月の冬は気温が下がりやすく、降雪の影響を受けやすい季節です。まだ12月の前半はいいとしても、12月後半から2月にかけて乾燥はしやすいものの、気温は5℃以下になりやすい地域が多くなります。

塗装できる時間が少ないにもデメリットで工期が延びやすい時期といえます。その分、予約は取りやすく、割引をしている業者もあるものです。

ただ、悪徳業者に騙されないように、しっかりと施工してくれる業者を選ぶのがポイントです。

外壁塗装に最適なシーズンは春と秋

ここまで紹介して分かったことは、春と秋が外壁塗装に最も適したシーズンといえます。「気温5℃以下、湿度85%以上」では塗装が適していないものの、それに近い温湿度になると、気候の変化で温湿度が1日の内に変わりやすく、塗料が乾きづらいことも考えられます。

そこで「気温15℃~30℃、湿度75%以下」が、一般的に塗料が乾燥するのに最適といえます。この気候というのが地域によって若干の誤差はあるものの、春や秋といった季節が外壁塗装に最適なシーズンといえるでしょう。

地域によって差がある

気候は住んでいる人が一番よく分かるものですが、同じ都道府県に住んでいても地域によって異なるものです。山間部や海岸沿いなど、気温や湿度も変わりますし、同じ県でも降雨量や降雪量が全く違う地域もあります。

また、台風シーズンになると、ある程度は進路が読めるものですが、急に進路が変更となって大雨になるケースもあります。予報では塗装工事ができそうだと思っても、工事が延期となることもあるので注意しましょう。

季節を待ち過ぎると劣化も進行

塗装に最適な季節を待ち過ぎると、その分だけメンテナンスが遅れますから、劣化も進行してしまいます。少し前に行ったセルフチェックでは問題なかったところも、業者が点検すれば劣化が目立つことも珍しくありません。

外壁を長持ちさせるにはメンテナンスが重要です。もしもひび割れや塗装の剥がれがある場合、そのまま放置させることは雨水が浸入して腐食の原因にもつながります。住宅を守るためにも最適なシーズンを待ち続けるのではなく、専門業者と相談して工事日を決めるようにしましょう。

塗装工事は工期がかかる

塗装工事はすぐに終わるものと思っている人も少なくありません。実際に塗料というのは下塗りや中塗り、上塗りを行います。また、最初に外壁の細かいチェックを行いますし、足場を組む作業も必要です。

そのまま塗装してもすぐに剥がれる可能性もあるので、ひび割れの補修やコーキングの補修をする場合もあります。

もちろん、外壁の細かい調査も必要になります。外壁塗装の工事に入るだけでは塗装が上手くいかない恐れがありますので、追加工事が入る可能性も否定できません。一般的に工期は1週間から10日程度は見込んでおきましょう。

外壁塗装の塗り替えは10年が目安

外壁塗装は一般的に10年で塗り替えるのが理想です。これは塗料の耐用年数が10年であることが多いからといえます。もちろん、外壁の状態や地域の環境によっても異なります。新築の場合、10年を目安にして外壁塗装の塗り替えを検討するようにしましょう。

また、塗料の種類によっても耐用年数は異なります。アクリル樹脂塗料は3年~5年程度ですし、ウレタン系塗料は6年~10年、シリコン系塗料は8年~15年と種類によって若干の違いがあるものです。

また、耐用年数の長いラジカル系塗料は10年~15年、フッ素系塗料は 15年~20年となっています。ただし、耐用年数の短い塗料になるほど安価になりますが、その分だけメンテナンス頻度も多くなっていきます。逆にフッ素系塗料のように耐用年数が長いものは高額になりますが、メンテナンス頻度は少なくなります。

今住んでいる住居を、今後何年利用するのかということも重要になってくるでしょう。

さらに、使用している外壁材によっても耐久性が違います。

塗装工事は季節よりも業者で決める

塗装に最適な季節も大事ですが、それ以上に信頼できる塗装業者に依頼することが大切です。外壁塗装も費用がかかりますし、万が一工事にミスがあれば後から塗装が剥がれることもありますし、内部に水が浸入してカビを発生させて住宅全体を劣化させていきます。

地域差はありますが、基本的にどの季節でも塗装工事は実施可能です。夏や冬だからといって工事が無理とは限りません。冬でも降雪が少ない地域ではむしろ乾燥しやすいのでメリットがあります。

季節ごとのメリットや注意点をしっかりと説明してくれる業者というのは信頼できます。万が一にも突発的な雨で工事が中断しても、優良業者は下地がきちんと乾いてから塗り直しをしてくれます。

外壁塗装に重要なのは季節よりも塗装業者であることは理解しておきましょう。

どの業者を選定すればいいのか分からない人もいるでしょうから、まずは見積もりを複数社で取り、こちらが納得いくまで細かい説明をしてくれる業者に依頼するようにしましょう。中には早く契約だけ済ませておきたい業者もいるものです。そのような業者は作業自体も雑で仕上がりが満足いかない可能性もありますので注意してください。

まとめ

外壁塗装の最適なシーズンは春と秋です。夏や冬は気候条件で適していませんが、逆に予約もしやすくキャンペーン価格も期待できます。ただし、春や秋というのは業者を確保しづらい可能性もあるので、工期がずれ込むこともあるでしょう。

それでも優良業者に依頼すれば、夏や冬でも満足いく仕上がりの外壁塗装になることがありますので、季節よりも業者選びが一番の条件であることは念頭においておきましょう。

 

築20年以上の古い家をリフォームしたい! メリットや注意点を解説

築20年以上の古い家に住んでいると、手放すかリフォームするか検討するものです。もちろん、せっかくの住宅を手放したくないという人が多いでしょうし、リフォームにもメリットがあります。

しかし、一概にリフォームといっても予算も必要ですし、古いので何かと注意する点も出てきます。そこで古い家をリフォームするメリットや注意点をここで解説していきます。

木造住宅の耐用年数は22年?

木造住宅に長年住んでいると、いつまで住めるものなのか心配になる人もいるものでしょう。築30年以上の住宅もありますが、いざ自分が古い家に住み続けるとなると不安になってしまうものです。

一般的に木造住宅の耐用年数は22といわれていますが、その理由やそれ以上住めないのか次にみていきます。

税務上の法定耐用年数

木造住宅が築22年と設定されているのは減価償却を指しています。この期間を過ぎると資産価値は税務上でゼロとなります。22年という数字は覚えやすいようで忘れてしまうものですから、一般的に築20年で頭に入れておけば大丈夫でしょう。

この20年というのは住みだしてからではなく、新築から数えて22年となります。まだ中古物件を探している人でローンを組む予定だと、耐用年数がローンの審査に影響を及ぼすこともあります。

実際はもっと住める

築22年とはいえ、これはあくまでも税務上の話ですから実際にはもっと長い期間住むことは可能です。昭和から平成初期に渡って建てられた住宅でも、問題なく古い家に暮らせている人だってたくさんいます。

住宅以外でも、自動車の走行距離10万キロや家電の10年目というのは一種の買い替え時期と判断する人も多いでしょう、しかしながら、10万キロを超えて走行している自動車もたくさんあります。

住宅も築22年を超えたからといって手放すものではありません。もとより家は人生で最も高価な買い物です。買い替えなんて簡単にできるものではないので、築22年以降となった古い家にも住み続けていかなくてはいけません。

リフォームが大事

とはいえ、何もせずにずっと古い家に住み続けるというのも難しいものです。自動車ではエンジンオイルやバッテリー、タイヤの交換があるように、住宅でも最低限のメンテナンスは必須といえます。

築22年以上も住み続けるには定期的なメンテナンスが大切です。そこで、住宅が劣化しないように、リフォームを検討することも視野に入れておくことが重要となります。

リフォームは住宅の屋根や外壁など、紫外線や風雨の影響で劣化しやすい場所から取り組むようにしましょう。

古い家をリフォームするメリット

リフォームは主にメンテナンスなどの修繕や改築、増築を行います。古い家をリフォームするメリットをまずはみていきましょう。

住み慣れた場所から引っ越さなくていい

一番のメリットは住み慣れた家にそのまま居続けられることです。家というのはだれでも愛着があるものですし、家族や子どもの成長といった思い出があります。また、住所が変われば職場の交通手段や通勤時間、子どもの学校なども変わる影響があります。

今とそれほど変わらない中での環境というのは、精神的にも落ち着いて生活できるのがメリットといえるでしょう。

コストが新築よりも抑えられる

新たに住宅を購入しようものなら当然ながら高額の費用、もしくは長いローンを支払う必要があります。現在住んでいるのが親から受け継いだ土地で、結婚を機に新築を購入する人もいるでしょうが、圧倒的に古い家をリフォームする方が安く済みます。

特にリフォームは部分的なメンテナンスを実施できるので、劣化しているポイントのみ費用をかけることができます。

面倒な手続きがなくて準備に時間がかからない

建て替えともなると、建築確認申請や登記手続きが必要となります。手続きには所定の金額に加え、時間もとられてしまいますが、メンテナンス的なリフォームだとその心配もありません。

しかも、新築を購入する場合には物件を探すことから始めるものです。それはそれで楽しい時間でもありますが、希望の物件を探すのも一苦労です。こちらも購入までの時間をかなり費やしてしまいますが、リフォームだと打ち合わせや見積もりで新築に比べて時間はかかりません。

工期が短縮できて仮住まいが不要なケースも

建て替え工事では解体作業も入ります。さらに更地になりますから、そこに住むことができません。住人も仮住まいが必要となるので、その分出費も増えてしまいます。

一方リフォームでは必要な部分のみに限定できるので、古い家であっても建て替えに比べて工期を短縮できるメリットがあります。リフォーム内容によっては一時的に退居しなくてはなりませんが、基本的にそのまま生活できるのが特徴です。

耐震性や省エネを向上させられる

古い家というのは新築に比べて耐震性が心配になります。特に建てられた時期の耐震性だと大地震に対応できない恐れがあります。

また、防音性や断熱性も建てられた時期よりも向上させることが可能です。暖房や冷房が効きづらいといったケースもありますし、リフォームで省エネ化することができます。

古い家をリフォームする際の注意点

古い家をリフォームする上で注意することもあります。それぞれみていきましょう。

状況によってはコストがかかる

古い家というのは意外に劣化が進んでいることがあります。気付かないところで雨水が浸入してしまい、カビや腐食を引き起こしてしまう恐れも生じます。

特に土台や柱といった構造部分に損傷が見られると大掛かりな工事となりがちです。このような場合は建て替えのほうが安いこともあるので、専門業者に診断してもらうようにしましょう。

また、構造部分が劣化していると、耐震性のメンテナンスができないこともあるので注意が必要です。シロアリの発生によって住宅の床が被害を受けていることもあります。これによってリフォーム中に余計な費用がかかる恐れもあります。

間取りが変更できないこともある

古い家をリフォームする場合、子ども部屋を新たに作ろうとして間取りを変更したい人もいるでしょう。リフォームでは建物の構造によっては耐震性の影響で間取りを好きなように変更できない恐れがあるので事前に確認が必要です。

建築確認申請が必要になることも

リフォームによっては建築確認申請が必要となります。4号建築物のリフォームでは建築確認申請は不要となりますが、木造住宅でも3階建て以上になると必要です。

屋根や外壁工事にも必要となってきますので、事前にリフォーム業者に相談するようにしましょう。

古い家のリフォームにかかる費用

古い家のリフォーム費用の相場をそれぞれみていきましょう。

キッチン周り

古い家でも人気になっているリフォームはキッチン周りです。オール電化への切り替えなど実用性も高くて、システムキッチンに憧れる人も多く見られます。

費用はキッチンの種類や広さにもよりますが、あまり少ない変更だと30万円から50万円、高くて100万円前後となるでしょう。

トイレやお風呂

キッチンに次いで生活に欠かせないのはトイレとお風呂です。両者とも壁紙やタイルの張り替えの他、トイレはウォシュレットの取り付けがありますし、お風呂は追い焚き機能の増設でリフォーム工事もできます。

費用はトイレが15万円~50万円程度、お風呂は20万円前後で可能ですが、配管工事があれば50万円程度は見込んだほうがいいでしょう。

リビング

リビングはフローリングや壁紙の張り替えの他に、リビングの間取りを広くする工事もあります。張り替えは10万円から20万円程度になりますが、リビングの拡張工事は100万円程度を見込みます。

屋根と外壁塗装

古い家では長い間放置されていた屋根や外壁にダメージが残っているものです。風や雨、紫外線に排ガスなど、周囲の環境によって劣化の状況も変わってきます。屋根や外壁のリフォームには塗装が一般的です。

塗装は足場を組む必要がありますが、屋根や外壁のリフォームを同時に行うことで足場代を抑えられます。屋根や外壁の塗装は合わせて80万円から120万円程度といえます。塗料の種類によっても異なりますかし、家の大きさでも金額に違いが生まれます。

また、塗装ではリフォームできないほど劣化している場合、カバー工法や葺き替えをしなければなりません。カバー工法だと外壁が150万円程度で、屋根では200万円前後となっています。

しかし、外壁の張り替えや屋根の葺き替えともなると、それ以上のお金が必要になるので注意が必要です。

また、これら以外のリフォームもあり、耐震性の補強や断熱材の使用、バリアフリーの改善など、将来を見越して別途工事を依頼するならよりコストもかかっていきます。

古い家もリフォームで有効活用できる

古い家もリフォームすることによってさまざまな支援を受けることが可能です。リフォームで有効活用できる制度などをみていきましょう。

国や自治体の支援制度

国や自治体では住宅リフォームの支援制度を行っています。たとえば、省エネやバリアフリーなど、補助金を受けられることもあるので、早めの申請が必要です。もちろん、補助金を受けるには各要件をクリアしないといけないので、リフォーム業者に相談するようにしましょう。

前年に補正予算案が可決されたときに概要が分かりますので、ニュースや新聞をチェックしておき、キャンペーンなども有効に活用するようにできます、補助金は申請が上限に達すると受付終了することがあるので、常に国や自治体のホームページなどをチェックしておきましょう。

確定申告で減税できる

リフォームには省エネや耐震の他に、長期優良住宅などの要件をクリアした場合、確定申告をすることで所得税や固定資産税の減税が適用されます。

条件のクリアはリフォーム業者に相談するといいので、年末調整の提出期限までに忘れないようにしましょう。

また、確定申告による減税措置は上記の補助金と組み合わせることも可能なので、古い家もリフォームで有効活用することが可能です。

優良業者に相談しよう

古い家というのはさまざまな業者の目に留まります。中には飛び込み営業で外壁や室内の劣化を指摘して契約をこじつけようとする業者もいるでしょう。

リフォームは安い契約ではありませんので、失敗したくないものです。悪徳業者に惑わされないように、複数のリフォーム業者に相見積もりを取っておき、しっかりと見積もりについて説明できる優良業者を選定することが大切です。

あまりに安い業者にも注意するようにしましょう。

まとめ

築22年が基準となる法定耐用年数ですが、古い家でもそれ以上でも住み続けることは可能です。ただ、家は住み続けることで何かと劣化してくるものですので、長く住むには古い家もリフォームでメンテナンスをすることが重要です。

リフォームは補助金や減税措置といった有効活用できますので、まずは優良のリフォーム業者に相談してみるようにしましょう。

太陽光パネルの設置はメリットある? 太陽光発電を導入したい人に向けてデメリットも解説

太陽光発電を自宅に取り入れたいという人も多いのではないでしょうか。電気を売買できるというメリットもありますし、自然エネルギーを取り入れる太陽光パネルは人気です。

ただ、デメリットも多くあるので、よく理解した上で取り付けることが大切といえます。そこで、太陽光パネルを設置したい人に向けてメリットやデメリットを解説していきます。

太陽光パネルを設置するメリット

まずは太陽光パネルを設置するメリットからみていきましょう。

電気代を節約

最もポピュラーなメリットが電気代の節約です。太陽光発電によって自宅の電気を賄うことが可能となります。一般的に電気を使いたい場合、電力会社から電気を購入しなければなりません。

部屋の照明や冷蔵庫、洗濯機はもちろん、スマホの充電にいたるまで、電気は生活する上で必要なエネルギーですから、電気を購入せずに節約できるのは大きなメリットといえます。

電気料金が値上げになっても影響がない

電気料金は値上げが続いており、今後も家計を直撃するほど高騰となるケースが考えられます。太陽光発電をしている場合、電力会社から直接購入しているわけではありませんから、値上げ幅の影響を受けません

先述のように、電力会社から購入している家庭と比べても、電気代を節約していることになります。

電気を買い取ってもらえる

太陽光パネルで発電した電気は電力会社で買い取ってもらえます。これは政府主導の再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)によって定められており、一定の単価で買い取りが約定されています。しかも10年間は約束されているので、太陽光パネルを設置するのにも安心感があるものです。

災害時の停電で使える

台風や落雷、地震などの自然災害が起こると停電が起きやすくなります。特に長期停電になった場合には、生活環境にも影響が出てしまうものです。太陽光発電は停電時にも自立運転機能に切り替えることで使用できますから、災害時にも活躍できるありがたいシステムといえるでしょう。

環境に配慮

太陽光発電は環境に配慮した自然エネルギーです。火力発電所などは燃焼効果で発電しており、CO2排出量が多くなります。地球温暖化問題に拍車をかけてしまいますが、その点太陽光発電はクリーンなエネルギーになるので、環境にも配慮した社会的メリットの大きいものといえるでしょう。

SDGsへの個人取り組みとしても最適です。少しでも地球温暖化に貢献できているというのは嬉しいものでしょう。

自治体の補助金を活用

太陽光発電における補助金制度では、国はすでに廃止しており、あとは自治体で補助金制度を実施しています。再生可能エネルギーの利用を促進している自治体がほとんどですので、対象者の項目をクリアできていれば申請可能です。

自治体は予算が決められていますので、早めの申請を心がけておきましょう。

遮熱性と放射冷却で夏は涼しく冬は暖かい

屋根に太陽光パネルを設置することで、陽射しの厳しい夏でも遮熱効果が得られます。屋根からの熱を防ぐ効果があるので、夏場における室内温度の上昇を抑えられます。特に2階は屋根の熱がこもりやすくなり、1階よりも室温が高くなりがちです。

反対に陽射しの弱い冬場だと寒くなりそうですが、今度は放射冷却という熱を逃がす作用を防ぐので、室温を高める効果がみられます。

そのため、夏は涼しくなって冬は暖かいという効果があり、冷房や暖房の消費電力も抑えられますから、太陽光発電によって節電効果が高くなるのが分かります。

蓄電池や電気自動車との相性が良い

太陽光発電に加えて蓄電池を設置すると節電効果が高まります。たとえば、太陽光発電は余剰した電気を電力会社に売電することができますが、これを蓄電池に貯めておくことが可能です。

また、電力会社との契約内容によって夜間の電気料金が安くなりますので、これを蓄電池に貯めておき、翌日消費して太陽光発電を売電することもできます。太陽光発電と蓄電池を活用することで経済的なエコ活動も担えます。

さらに、電気自動車との相性も抜群なのが太陽光発電のメリットといえます。電気自動車はもともとガソリン車よりも燃料代が安くなるものです。電気自動車を自宅で充電するときに、電力を消費しますが、太陽光発電を利用することでさらなるコスト削減を実現できます。

電気自動車は家庭用の蓄電池にも活用できますし、環境保全としても太陽光発電と組み合わせると社会貢献は高まるでしょう。

太陽光パネルを設置するデメリットと対策方法

メリットの多い太陽光発電ですが、逆に太陽光パネルを設置するデメリットもあります。そこで導入のデメリットと対策方法をみていきましょう。

設置導入費用が高い

太陽光パネルの設置で一番懸念されるのが初期費用です。パネルの枚数や設置する屋根の形状にもよりますが、ほとんどの場合100万円を超えます。後々回収できるとはいえ、やはり先行投資になるので不安になる人も多いものでしょう。

パネルを増やすほど蓄える電気も増えますが、その分初期費用もかさみます。とはいえ、パネルの枚数を減らしてしまうと、そもそもの恩恵を受けられなくなります。

対策① 補助金を活用する

先述しましたが、再生可能エネルギーの補助金を申請することが可能です。自治体ごとに違いはありますが、太陽光発電などの再生可能エネルギーはどの自治体も取り組んでいますので、補助金を活用するようにしましょう。

また、設置業者によっては申請書を代行してくれるサービスもあります。

対策② 価格が安い海外メーカーを選ぶ

太陽光発電はメーカーによって価格に違いがあります。国内メーカーよりも海外メーカーのほうが安く、補償内容に違いはあるものの、低コストを優先するなら海外メーカーを選択する手があります。

対策③ リースやソーラーローン、PPAで導入する

太陽光発電は初期費用が高額です。そこで初期費用がかからない方法で太陽光発電を利用することができます。「リース契約」「ソーラーローン」「PPA」がそれにあたります。

リース契約は月々の支払いはあるものの、自分で消費できますから売電も可能です。リース後の所有権もあるのでお得なシステムといえます。

ソーラーローンは太陽光発電専用のローンがあります。初期投資を抑えられますし、月々の支払いがあるとはいえ、売電や電気代の削減から得られる効果でペイ可能です。実質的に支払金額を減らせますので、ローン枠があるならおすすめです。

また、PPAモデルを導入する方法もあります。PPA事業者と契約し、太陽光パネルの設置や工事費が無料というだけでなく、維持費もかかりません。発電の所有は事業者になるので売電することはできませんが、契約期間が終了すれば譲渡してもらえます。

屋外にあるので定期的なメンテナンスが必要

太陽光発電のモジュールは屋外に設置しているので汚れやすく、風雨にさらされることから故障のリスクもあります。長く使い続けることが理想ですから、定期的に点検してメンテナンスを実施する必要があるでしょう。

ただ、電気が流れる装置であり、屋根にある設備は自分で点検するのは危険といえます。維持管理は専門業者に依頼するようにしましょう。

天候が悪いと発電量が低下

毎日晴れの日が続くとは限りません。日中は明るいとはいえ、どうしても曇りや雨が続くと発電量は低下してしまいます。また、日照時間が少ない冬季も発電効果は夏場よりも少なく感じてしまいがちです。

ただ、逆に夏季は日照時間が長くなり、年間通して晴れの日も多いことから、発電量は年間換算でいくとそれほど気にならないものといえます。

どうしても曇りや雨の日が続いて不安になる場合、蓄電池を導入するようにしましょう。晴れの日に余剰の電気を貯めておくことで曇りや雨の日でも活用できます。

設置に向いていない家もある

太陽光パネルの設置では、屋根の向きや大きさで向いていない家もあります。訪問業者は何かにつけて太陽光発電のメリットを説いてきますが、言われるがままに設置すると後々公開してしまう羽目になるでしょう。

築年数にも影響を受けますので、地域特有の環境によっても効果が満足できない場合もあります。

屋根がダメでも太陽光発電は敷地があれば設置可能です。信頼できる業者とじっくり相談するようにしましょう。デメリットをしっかりと解説してくれる業者は安心できます。逆に何かにつけてメリットばかりを述べてくる業者は信頼できません。

反射光トラブルが発生する場合がある

太陽光パネルの反射光がまぶしいと感じた人もいるでしょう。実際にまぶしくて暑いという近隣トラブルが発生しています。これは太陽光パネルが北側に設置されているからといえます。

太陽は南向きなので北向きの太陽光パネルは発電量も少なくなってしまいます。太陽光パネルは北向き以外に設置するようにしておきましょう。

ただ、屋根の形状などで北側に設置せざるを得ない場合もあるでしょう。そのような場合には、後々にトラブルとならないように周辺の環境をしっかりとリサーチするようにしたほうが無難です。

屋根に荷重がかかる

太陽光パネルは軽いものではありません。メーカーによって違いはあるものの、1枚平均だと15㎏前後になりますが、これが20枚程度設置すると300㎏になってしまいます。ただ、太陽光パネル自体は荷重が屋根の一点に集まるものでもなく、一般的に問題ない重さともいえます。

築年数が古い家の場合は屋根の荷重が心配になることもあるものです。メーカーによって重さの違いがありますから、比較的軽いパネルを設置するようにしましょう。

業者が信頼できない

太陽光パネルの設置を勧めてくる業者も多くあります。訪問営業を受けたことのある人も多いでしょう。敷地の住人が太陽光発電をしているかは屋根を見れば一目瞭然ですので、悪徳業者の訪問も受けやすくなりがちです。

施行不良のリスクもありますし、訪問営業の会社と工事業者は別であることがほとんどです。連携が取れていないこともあります。納期に追われて手抜き工事になる可能性も否定できません。

しかも、倒産する業者も多く見られるものです。帝国データバンクが2021年1月に発表した「太陽光関連業者の2020年倒産動向調査」によると、2006年1月から2020年12月までに541社の太陽光関連業者が倒産しています。

このような業者は契約を急かし、過度なメンテナンスサービスを行うような甘い言葉を並べてきます。業者が倒産してしまうとアフターフォローもありませんし、工事前になると支払った頭金が返還されないケースが起こってしまいます。

太陽光パネルの設置は信頼できる業者を選ぶ

太陽光発電は業者選びでトラブルになりやすいものです。どの業者がいいのか分からない人も多いものですが、まずは下請けに丸投げしない一貫体制を持っている業者を選びましょう。責任の所在が明確になっているので、安心して着工を迎えられます。

相見積もりを取ることも大事ですし、業者が実際に施工した太陽光発電システムの実績を知ることも大切です。

太陽光パネルの設置は金額も高く、自動車を購入できるほどです。慎重に信頼できる業者を選ぶようにしましょう。

まとめ

太陽光パネルの設置は発電効果で経済的なメリットもあり、社会貢献できるのも魅力といえます。ただ、初期導入費用が高額になってしまいますし、定期的なメンテナンスも必要です。また、設置できない住宅もあります。

信頼できる業者選びも大切ですので、ここで解説した内容をもとに太陽光パネルの設置を検討してみてはいかがでしょうか。

窓のリフォームが必要な理由とは? 実施費用や注意点も解説

リフォームで窓を増やしたいと考えている人もいるでしょう。窓の設置には工事が必要ですから費用も心配になるものです。また、既存の窓のメンテナンスを依頼する場合も費用がかかります。

そこで、窓のリフォームが必要になる理由や注意点、費用を解説していきます。

窓のリフォームが必要になる理由

まずは窓のリフォームが必要になる理由をみていきましょう。

結露を防ぎたい

寒い時期になると窓ガラスに結露が発生しやすくなります。これは外気温と室温の差があって室内温度の方が高いのが原因です。結露を放置してしまうとサッシ枠やカーテン、壁紙が濡れてしまい、カビが発生するようになってしまいます。

カビはアレルギーを持っている人にとって天敵であり、健康的にもよくありません。また、カビだけでなくダニも発生する要因にもなりますので、結露は早めの対策が必要といえます。

断熱性をよくしたい

冬は冷気の影響で窓際が寒く感じてしまいがちです。断熱性が弱いと室内の温かい空気も外へ逃げてしまい、逆に外の冷気が入り込んで室内を寒くしてしまいます。

断熱性を高めると暖房やハロゲンなども節電効果が見られますし、普段よりも部屋が暖かく感じることでしょう。断熱性をよくしたい人は窓のリフォームがおすすめです。

日射を防ぎたい

夏の陽射しが厳しいと感じる場合、遮光用カーテンやオーニングを窓の外に設置することがあるでしょう。ただ、窓をリフォームして日射遮蔽に優れた素材を使用すると、カーテンの色褪せを防ぐことが可能です。

日射を防ぐことで室内温度も下がりますから、冷房の効き具合も改善されて電気代の節約にもつながります。

窓の使い勝手が悪い

窓の開閉が重くて鍵も閉まりづらいということは、だれでも経験してきたものといえます。窓が開けにくいのも辛いですが、閉めづらいというのは防犯上でもよくありません。

窓のがたつきが原因でもありますし、サッシが変形している恐れもあります。窓の使い勝手が悪い場合はリフォームでサッシの交換も検討する必要があります。

防音性を高めたい

幹線沿いの道路や近隣のなどの騒音が影響して生活リズムが崩れる人もいるものでしょう。逆に自宅から子どもの声などが外へ漏れるのを心配するものといえます。そこで、窓ガラスにも防音性に優れたものをリフォームすれば、完全に抑えることは難しいものの、外の騒音が気にならないレベルに抑えることも可能です。

防犯対策をしたい

空き巣被害というのは心配になるものです。常習犯ともなれば窓ガラスをいとも簡単に破ってしまいます。物を盗まれるだけでなく、生命の危険を感じることもあるのでしっかりとした防犯対策は必要不可欠です。

窓ガラスが強化されると防犯効果が高まります。空き巣も盗みづらい家は避けるものです。また、窓ガラスの強化は防犯だけでなく防災にも役立ちます。台風や地震といった災害時に窓ガラスが割れるのを防ぐ効果が見込めるでしょう。

窓のリフォーム内容と費用

窓のリフォームにはいくつか種類があります。一般的に窓ガラスは5万円前後、遮蔽用や防犯用にリフォームすると5~10万円程度になります。それぞれの特徴とおおまかな費用をみていきましょう。

サッシの交換が必要な場合

窓がガタつい開閉しにくい場合、サッシを交換する必要があります。結露によってサッシにも腐食が見られる場合など、サッシを交換して窓のがたつきを抑えられます。既存のサッシの状態に合わせて工事が入りますが、中には外壁を壊して新たに設置しなければならないケースもあるものです。

通常は5万円前後の工事費用でも、外壁を壊す場合には工期も長くなり、30万円程度の費用も発生してしまいます。サッシに合わせて窓のサイズを変更したい人もいるでしょう。

足場の設置が必要になることもあるので、リフォーム費用が40~50万円ほどかかる場合があります。

窓ガラスの交換

窓ガラスの交換は防犯や防音、断熱といった効果があります。工事が早く済みますので、窓が多い住宅では窓ガラスの交換がおすすめです。耐熱・防犯用など新しいガラスは重量がありますので、古いサッシだと交換が必要になることもあるでしょう。

窓ガラスの交換はサイズや種類にもよりますが、おおむね5万円から15万円程度といえます。

内窓を設置する方法もありますので、一度リフォーム業者に相談してみましょう。一般的なサイズだと10万円前後、少し大きいサイズになると20万円前後ほどします。もちろん、高性能なガラスを使用するほど効果も高くなりますが、値段も相応になってしまいます。

 窓を増やす

窓を増設したい場合だと、外壁の一部分を壊してサッシや窓ガラスを設置しなければなりません。当然工期は当日では無理ですので、場所によっては足場も必要です。

耐震性に影響が出ないことが前提ですが、リフォーム費用は20万円以上する場合があります。窓の性能や2階など足場が必要な工事では50万円前後の工事費となる可能性がありますので、本当に必要なのかしっかりとリフォーム業者に相談するようにしましょう。

網戸の交換や新設

窓の外側にある網戸を交換・新設したい場合は3~4千円程度になります。一方で網戸を強化する場合、2万円ほどすることもあります。

網戸は横引きが主流ですが、上げ下げするタイプもありますし、防犯タイプの商品もあるので、リフォーム会社に種類を相談してみましょう。

シャッター・雨戸の設置

台風などの雨風が強いときや遮熱に強い味方となるのがシャッターと雨戸です。防犯タイプの窓よりも強固ですので、防犯にも役立ちます。

工事に日数がかかるイメージもありますが、基本的に窓の外側に設置するので、ほぼ当日には工事が完了します。

シャッターや雨戸を閉めることで完全に外部からの視線を遮りますので、近隣からのプライバシーを守ることが可能です。一般的な窓の場合、工事費は12万円前後が主流です。

耐震補強の窓

窓を耐震補強したい場合、既存の窓を小さくする方法があります。窓は大きいほど耐震性が劣りますので、小さくするほど耐震性に優れています。窓を小さくすると隙間が生まれますので、パネルや壁を埋めて対策しますが新しく小さな窓を設置するよりかは費用が抑えられます。

窓枠を外して小さな窓を新たに突ける場合、費用は10万円以上しますが、パネルをはめ込む工事は数万円程度ですので、比較的安く耐震補強が可能です。

また、耐震補強フレームを設置する方法があります、こちらは窓のサイズはそのままでいけますが、工期がかかって費用も高めです。窓のサイズにもよりますが、耐震フレーム自体が80万円前後しますので、工事費と合わせて100万円以上は余裕を見ておきましょう。

窓のリフォームにおける注意点

窓のリフォームにおける注意点をみていきましょう。

リフォームの内訳を把握していない

リフォームの種類によっては業者と誤解を生んでしまうこともあります。どこからどこまでを対応するのか、見積もりと契約内容をリフォーム業者に向けてチェックしておくことが大切です。

窓やサッシのサイズ変更だと、窓枠やサッシは新設されても内部にあるカーテンレールも変更しないといけません。案外忘れがちになりますので、追加工事が発生しないように事前のチェックは必要です。

追加工事が発生することも考えられますので、こちらも事前に確認を怠らないようにしておきましょう。特に基本工事費しか記載されていない場合、オプション工事が入ると契約よりも価格が高くなってしまいます。

低価格だけで決めない

リフォームはお金がかかるものです。窓だけでなく、外壁や屋根のリフォームも合わせて行い場合もあるでしょう。足場の設置などはリフォームをまとめると一度でいいので安く済みますが、リフォーム自体は数十万から100万円~200万円と高額になってくるものです。

価格を気にし過ぎて安い素材ばかり使用すると、防音性や遮熱性に満足できない仕上がりとなる恐れがあります。

また、品質には満足してもデザイン性が既存の外壁や室内の壁紙と合わなかったりすることもあるので、価格ばかりを追い求めないように注意しましょう。

窓を増やし過ぎない

風通しや採光性を良くしたいという理由で窓を増設することもあります。ただし、窓を増やすほど断熱性が落ちますし、耐震性も低下してしまいます。

また、サイズもむやみに変更することはできません。強度が不足する恐れがありますので、過度に窓を増やすことがないようにしましょう。

リフォーム業者によっては売り上げにつながるので過剰なリフォームで工事に入ることもあります。悪徳な業者に惑わされず、豊富な知識と経験を有したリフォーム業者に依頼するようにしましょう。

業者選び

窓に限ったことではありませんが、リフォームには多額の費用が発生します。売り上げを向上させたい業者もいますので、出来上がりに後悔しないためにもしっかりとしたリフォーム業者を選定することが大切です。

飛び込みの訪問業者にすぐ依頼するのではなく、相見積もりをしてあまりに料金が安くてサービスが過剰な業者は避けたほうが無難です。しっかりとした技術やサービスには相応の金額を支払うものであり、高すぎるのも論外ですが、安過ぎるというのは不安になってしまうものでしょう。

減税や補助金の措置が受けられる

窓のリフォーム工事は所得税や固定資産税の減額を受けることが可能です。断熱化や省エネのリフォームが対象で、条件を満たせば税金を抑えられるので家計にも効果的です。

また、補助金も条件を満たせば申請可能です。国や自治体単位で実施していることがありますので、事前にリフォーム会社に相談してみましょう。

補助金には申請期間があるので、早めに申請することが大切です。

まとめ

窓やサッシのリフォームについて解説してきました。結露や断熱性でリフォームしたい人も多いでしょうし、ここで紹介した費用の目安をみながら良質のリフォーム会社に相談するようにしましょう。

 

縦葺きとどう違うの? 横葺き屋根の特徴やメリットとデメリットを解説!

住宅の屋根材で人気のガルバリウム鋼板ですが、こちらには横葺きと縦葺きに分かれています。どちらもメリットとデメリットがあるもので、リフォーム時に検討する際には非常に悩ましいものです。

ただ、オシャレなデザインといえばやはり横葺きを採用するべきでしょう。そこで横葺きの特徴やメリット・デメリット、縦葺きとの違いなどを解説していきます。

横葺きとは

横葺きとは鋼板を軒先から横に重ねて葺いていく工法です。横葺きにはつなぎ目の段差が立体感を演出する「段葺き」と、つなぎ目がフラットな「平葺き」があります。

地面と平行に屋根を葺いていくので、ボーダーになります。また、縦葺きと違ってデザイン力に優れており、外観からこだわりたいという人にとってもおすすめです。

また、横葺きと縦葺きはそれぞれメリットも異なり、リフォームを検討する上ではその違いをしっかり把握しておくことは重要です。

横葺きのメリット

横葺きのメリットをみていきましょう。

デザインやカラーが豊富

金属屋根といえば重厚なイメージが付き物ですが、横葺きはデザインやカラーが豊富でさまざまな形状の屋根にも使用可能です。デザインのバリエーションを選べるので組み合わせも自由であり、スタイリッシュでモダンな外観に仕上げられます。

屋根の外観にこだわりを持ち、オシャレな屋根を演出したい場合には横葺きがおすすめです。

縦葺きよりも防音性が高い

縦葺きは屋根材が大きいので音を伝えやすくなりますが、横葺きは屋根材が縦葺きよりも大きくないので防音性に優れています。これは横葺きが屋根材を組み合わせて葺いているためでもあります。

横葺きのデメリット

一見メリットがありそうな横葺きですが、横葺きにはデメリットもありますので、それぞれみていきましょう。

雨水が流れにくい

一番の懸念要因として挙げられるのが雨水の流れにくさです。屋根材を重ねていくので雨水が流れづらくなってしまいます。排水性が悪いので雨漏りのリスクが高まります。

また、勾配3寸以上の屋根でないとスムーズに排水しない懸念があります。緩い勾配の屋根には使用できませんので注意しましょう。

雨水がしみ込んでしまうと結露がたまり湿気がこもってしまいます。屋根や住宅全体の劣化につながる恐れがあるでしょう。

工期が長引きコストがかかる

横葺きは縦葺きよりも工期が長くかかる傾向になります。住宅の規模にもよりますが、全体的に横葺きのほうがコストもかかり気味です。横葺きは勾配が付いていない屋根の場合は使用できませんが、勾配をつける工事を入れると設置可能です。もちろん、その分だけ工期とコストがかかってしまいます。

縦葺きの特徴

横葺きはボーダーになっていますが、一方で縦葺きの場合はストライプといえ、一枚の鋼板を棟から軒先まで葺いて使用します。縦葺きは主に「瓦棒葺き」と「立平葺き」の2種類に分かれています。

瓦棒葺きは結合部に芯木を使って金属板を取り付けていきます。芯木を打ち付けるので、ここから雨漏りが発生するリスクも抱えています。主にトタンを使用しているのでトタン屋根ともいわれています。

一方で芯木を使用しないのが立平葺きです。これは金属板を折り曲げて屋根材を接合する工法になり、「縦ハゼ葺き」と「嵌合式」の2通りに分かれています。

縦ハゼ葺きは締結部の板金を折り込んでいき、手ガチャと言われる工具を用いて締結していきます。水密性が高いのですが、その分施工に手間がかかります。一方勘合式は締結部をはめ込んでいきますので、縦ハゼ葺きよりも容易にできるのが特徴です。

縦葺きのメリット

・「雨漏れしづらい」

・「緩やかな勾配で使用可能」

・「横葺きよりも低コスト」

縦葺きのメリットは雨漏れが起こりにくい点です。屋根材と同じ向きに雨水が流れていくので緩やかな勾配でも使用できます。横葺きだと使用できない勾配でも問題ありません。

また、施工に時間がかからず、短工期でコスト全体を抑えられるのもメリットといえるでしょう。

縦葺きのデメリット

縦葺きにもデメリットがあります。それはデザイン性が乏しく、個性を発揮しづらい点です。どうしても複雑な形には適していませんので、デザインやカラーの面で横葺きよりも劣ってしまうでしょう。

特に外観にこだわりがなければ縦葺きでも問題ありませんが、リフォームは一生のうちにそう何度もある訳ではありません。横葺きのデザインに興味を持っている人の場合、縦葺きの屋根から横葺きに変更することも可能です。

横葺きに適した素材は断熱材ガルバリウム鋼板

横葺きに最適な素材といえば、断熱材一体となっているガルバリウム鋼板です。一般に金属の屋根材は雨音を反響しやすいので、雨音がうるさくて日常生活に支障をきたすという問題があります。断熱材には遮熱だけでなく遮音効果もあるので、雨音を抑える効果が期待できます。

また、金属板だと夏は熱を伝えて室温が上がりやすくなり、冷房が効きづらくなってしまい光熱費もかさんでしまいがちです。断熱材を取り込んだガルバリウム鋼板の場合、室温の上昇を抑えるだけでなく、冬も快適に過ごすことが可能です。

一方でトタンを使いたいという人もいるでしょう。確かにトタンは屋根材として主流でしたし、価格も安いのでコスト面で使用を検討することもあり得ます。しかし、トタンは耐久面でガルバリウム鋼板よりも格段に落ちてしまいます。錆に強い面もありますが、傷が入れば錆びやすいので、結果的に長期的なコスパをみればガルバリウム鋼板のほうが優れています。

横葺きの屋根でリフォームする際の注意点

屋根は劣化しやすいので住宅のリフォームを検討する人も多いものです。そこで横葺きの屋根でリフォームする際の注意点をみていきましょう。

屋根の勾配を確認

縦葺きの場合はそれほど気になりませんが、横葺きの屋根だと最低2寸は必要で、雨漏りのリスクを考えればより勾配が付いたほうが無難です。既存の屋根の勾配を確認しておきましょう。

勾配が緩い屋根に対してガルバリウム鋼板を使用すると、雨水の流れが悪くなって雨漏りが発生してしまいます。さらに、そこから腐食が始まるので住宅の劣化につながります。

自宅の屋根がどの程度の勾配か分からない場合、施工業者に相談してみるようにしましょう。

特に縦葺きからデザインを重視したいからといって安易に横葺きにリフォームする場合は注意が必要です。出来上がりの外観が素晴らしくても雨水が流れづらい屋根になってしまえば修繕に余計なコストが発生してしまいます。

相見積もりで信頼できる業者を探す

先述した勾配の件ですが、リフォームを担当する施工業者によっては知識も乏しく怪しい業者もあるかもしれません。雨漏りは生活環境も悪化させてしまいますので、しっかりとした業者を探す必要があります。

そのためにもあまりに安い見積もりも安心できません。もちろん、必要以上にコストをかけてくる業者も危険です。複数の施工業者に見積もりを取り、口コミも参考にしておきましょう。

ガルバリウム鋼板の使用実績やリフォーム実績がある業者が安心できますし、点検時に現状の問題点と対策をしっかりと教えてくれる業者を選定するようにしましょう。

まとめ

横葺きはデザイン性に優れてカラーも豊富であり、縦葺きよりも防音性に優れています。勾配が緩やかな屋根には使用できず、縦葺きよりもコストがかかるデメリットも含んでいます。

横葺き屋根に適した素材は断熱材ガルバリウム鋼板で、金属屋根の弱点ともいえる断熱性や防音性に効果を発揮します。ここで紹介した注意点なども参考にして、大切なリフォームで失敗しないようにしましょう。

工場でよく見る折版屋根の特徴とは? メリットやデメリットも解説します!

屋根材の中でも抜群に軽量なのが折版屋根です。折版屋根を使用している住宅は少ないですが、雨音や断熱性は対策することでカバーできます。

また、折版屋根は駐車場や自転車置き場、工場や体育館などで主に使われており、リフォームの土地活用や仕事で建物の改修工事を依頼するときにも知識としてあると便利です。

そこで、折版屋根の特徴やメリット、デメリットをここで解説していきます。

折版屋根とは

折版屋根とはガルバリウム鋼板や亜鉛メッキ鋼板といった金属板を折り曲げ、波形状に加工している屋根材です。身近なものでは自転車置き場や工場の屋根で見かけたという人も少なくないでしょう。

波型のスレート材を使用している倉庫や工場も見かけますが、アスベストや雨漏りのリスクから折版屋根に変更するケースも見られます。

もともと金属板ですから頑丈ですし、軽量という点も評価されています。工場の他にも体育館や車庫など、住宅以外で多く活躍しているのが特徴です。

折板屋根のメリット

折版屋根を使用するメリットはいくつもありますので、それぞれみていきましょう。

屋根の強度が高い

折版屋根は頑丈なガルバリウム鋼板を使用しているので、屋根材の中でも強度は高い部類に入ります。さらに、金属板をつなぎ目なしに折り曲げるので、この凸凹形状が強度を高めています。

雨や飛来物など、さまざまなモノが屋根に衝突しますが、頑丈な折版屋根ですので安心感が違います。

水が溜まりづらく、水はけが良い

折版屋根は波型の形状になっているので、つなぎ目もないことから水はけが抜群です。雨漏りは屋根にとっても天敵といえますが、水が溜まるとそこから雨漏りが発生しやすくなってしまいます。

水が溜まりだすと、雨漏りのリスクだけでなく、住宅にかかる負荷が増えてしまいます。折版屋根は水はけがいいので、住宅への荷重もかからないのはメリットといえるでしょう。

短工期でコストを抑えられる

折版屋根には梁に金属板を設置することから、他の屋根材と違って下地が不要となっています。

下地を設置する手間も省けることから、折半屋根は工事期間の短縮になるだけでなく、その分のコストも抑えられるでしょう。大型の屋根が多い折版屋根ですが、屋根の1枚当たりが長尺だけに短工期になるのがメリットでもあります。

耐火性能に優れている

折半屋根は金属版ですので、他の屋根材よりも耐火性能に優れています。火災が発生しても燃え広がるのを防ぎますので、これが工場や倉庫といった大きい建物に使用される要因でもあります。

軽量で自由度が高い

ガルバリウム鋼板は非常に軽量なので住宅への負荷が軽減され、耐震性にも優れた効果を発揮します。さらに湾曲した加工もしやすいなど、折版屋根は加工しやすいのが特徴です。

折版屋根は金属材の表面を折り曲げるので、より強度が増すことから耐用年数も高くて耐久性にも優れています。

折版屋根のデメリット

メリットが多い折版屋根ですが、逆にデメリットも存在しています。

どのようなデメリットがあるのかみていきましょう。

金属錆が発生しやすい

折版屋根は金属製になりますので、どうしても錆の発生は致し方ないものです。錆は進行すると腐食して屋根全体を劣化させることにつながり、住宅の価値も下げてしまいます。特に豪雨が多く、湿度の高い地域な、錆が発生しやすい場合には適度にメンテナンスも必要です。

ただ、ガルバリウム鋼板は錆が発生しづらい屋根材で、メンテナンス費用も抑えることが可能といえます。

断熱性が低くて夏は暑い

野地板を使用しない折板屋根では、外気温を直接取り込んでしまうため、外部の熱を伝えやすくなってしまいます。そのため、夏場は非常に暑くなってしまうだけでなく、冬場は寒さが厳しくなりがちです。

対策としては金属屋根材を2枚使用し、断熱シートや遮熱材などを隙間に差し込むことで外部の熱を和らげることができます。

雨音がうるさい

折版屋根に使用される金属材は、雨音の衝撃がそのまま室内に伝わってしまい、その反響音がうるさくて寝づらいということもあります。金属屋根は軽量ですが、そのメリットも雨音が反響しやすくなるデメリットが潜んでおり、防音できる遮音テープなどで対策を講じる必要があるでしょう。

折版屋根の種類

折版屋根には「はぜ締め」「重ね」「嵌合」という3つの種類に分かれた工法がありますので、それぞれの違いを説明していきます。

はぜ締め

折版屋根独特でもある金属を折り曲げて接合させることを「はぜ」といいます。金属板を折り曲げながらつなぎ合わせていき、施工するのにボルトを使用しません。はぜを締めていくことから「はぜ締め」と呼ばれています。

はぜ締めのメリットはコストを抑えられて雨漏りも防げる点です。ボルトを使った締め方はどうしても屋根に穴が開いてしまい、豪雨時にはそこから雨水が侵入してしまうリスクが伴います。ただ、ボルトで固定していないので、強風に弱いというデメリットも潜んでいます。

重ね

金属屋根のつなぎ目をボルトで固定するのが「重ね」です。ネジでしっかりと屋根材を固定しますので、強風時にも強くて屋根が吹き飛ぶという心配もありません。

ただ、ボルトが屋根から露出していますので、常に紫外線や風雨にさらされることとなり、ボルト部分が錆びやすくなってしまいます。

また、つなぎ目の屋根材に穴が開いてしまうので、豪雨などの場合には雨水が漏れて侵入するリスクも伴います。

嵌合

鋼板のつなぎ目となる部分に吊子で固定して嵌め合うことを「嵌合」といいます。組み合わせるタイプになるので、ボルトが露出せずにキャップで覆う形になります。コストが高い点はネックですが、雨漏りや強風にも耐えるメリットがあります。

折版屋根の施工方法

折版屋根のメンテナンスや設置に伴う施工には「塗装」「カバー工法」「葺き替え」と3つの方法があります。使用している屋根材によって異なりますが、それぞれの特徴や大まかなコストをみていきましょう。

塗装工事

最もポピュラーで頻繁に行うメンテナンスが塗装工事です。紫外線や風雨、ゴミなどに常にさらされている屋根ですので、まずはその汚れを取り除いて塗料を塗布していきます。

塗装工事は外観も良くなりますし、工期やコストもそれほどかかりません。錆も落とすことができて防水効果にも優れていることから、塗装工事はメリットの多い施工方法といえるでしょう。

また、外壁と合わせて塗装工事をすると、足場の設置に伴うコストも抑えられますし、全体的な工期を早めることが可能です。

塗装工事にかかるコストは1㎡当たりで4,000円~7,000円前後であり、他の施工方法に比べると安くなっています。

カバー工法

劣化した屋根材を剥がすことなく、新しく上から設置するのがカバー工法です。カバー工法のメリットは二重になるので断熱や防水といった効果が高まり、雨音の防音にもつながります

また、屋根が重なることで耐久性も増しますし、風雨にも負けない屋根材を維持することが可能です。ただ、劣化状態によっては葺き替えに工事になることもありますし、そもそも屋根を二重にしてしまうので重量も増えてしまいますから、住宅へかかる負荷も増えていくでしょう。

1㎡当たりのコストは7,000円~10,000円程度となっており、塗装工事よりも割高になってしまいます。

葺き替え

塗装やカバー工法ではメンテナンスできない場合、一度屋根を取り換える葺き替え工事があります。既存の屋根はすべて撤去してしまうので、工期が長くなり、コストは増してしまいます。

特に既存の屋根を撤去する費用も発生しますので、それがカバー工法との違いにもなります。ただ、デメリットばかりではありません。新しく屋根を新調しますので、耐用年数も長くなりますし、防水効果にも優れています。

点検時には見つけられなかった屋根の劣化があったとしても、すべて取り換えるので問題ありません。

1㎡当たりのコストは16,000円〜20,000円前後となっており、形状によっては30,000円を超える場合もあるでしょう。

まとめ

折版屋根は金属を折り曲げて使用するタイプの屋根材で、ガルバリウム鋼板が主流となっています。折版屋根は1枚の金属版を使用するので、工期が早まり全体的なコストを下げることが可能です。

雨音や断熱性などのデメリットは施工時に対策可能です。住宅よりも工場や倉庫などに使用されることが多くなりますが、コスト面で他の屋根材よりも優遇される点がありますので、まずは業者に相談してみてはいかがでしょうか。

 

雨漏りを防ぐルーフィング材(防水シート)の特徴や種類を解説します!

屋根の雨漏りに悩んでいる人も多いものです。屋根材の下にはルーフィング材という防水シートが敷かれてあり、屋根からの雨漏りを防いでいます

一般には新築でもほとんど馴染みがないものであり、リフォームでその存在を知る人も少なくありません。屋根からの雨もりで困っている人のために、ルーフィング材の特徴や種類、注意点などを解説していきます。

ルーフィング材の特徴

ルーフィング材がどのようなものか分からないという人のために、その特徴や性能をみていきましょう。

屋根からの雨漏り防止に必須

ルーフィング材とは屋根に使われる防水シートのことを指しています。ルーフィング材は野地板と屋根材の間に張り付け、瓦やスレートなどの種類に問わず屋根には必ず使用されています。

雨水が野地板にしみ込んでしまうとそこから雨漏りが浸透していき、屋根材の劣化だけでなく建物全体に影響を及ぼしてしまいがちです。

厚みはわずか1mm程度ですので、普段は屋根材に隠れて見えません。ただ、このルーフィング材がないと屋根は雨漏りしてしまいますが、逆に屋根が劣化してもルーフィング材があれば雨漏りを防いでくれます

それだけに住宅の屋根部分にはルーフィング材がとても重要な役割を果たしています。

H3 ルーフィング材の性能

ルーフィング材の性能をそれぞれみていきましょう。

・防水機能

ルーフィング材を固定するのに釘やタッカーの針を使用します。その際にどうしても穴が開いてしまいますが、ルーフィング材の種類によってはその部分からの雨漏りを防ぐまとわり力が強くなって防水機能が強化されています。

また、釘や針を使わない粘着式のルーフィング材もあります。

・耐久性

先述しましたが、雨漏りに直結するのがルーフィング材です。品質の高いルーフィング材を使用するほど耐久性が優れます。常に風雨にさらされる屋根は、雨漏りしてしまうと住宅全体の耐久性も劣化し、価値も下がってしまいます。

ルーフィング材の種類

ルーフィング材には複数の種類があります。それぞれの特徴からなるメリットとデメリットを見ていきましょう。

透湿と非透湿

ルーフィング材には湿気を通す透視タイプ非透湿タイプがあります。日本は湿気が多いので湿気がこもると結露が発生しやすくなってしまいがちです。ただ、どちらにもメリットやデメリットが存在しているので、まずは違いをみていきましょう。

・透湿タイプ

室内の湿気を屋外へ放出させるので結露を抑える効果があります。湿気を排出して水を通さないことから、野地板も乾燥させることが可能です。

初期費用は高くて施工しづらいというデメリットもありますが、耐久性に優れて長持ちしますから、ランニングコストは抑えられるでしょう。

・非透湿タイプ

ほとんどの住宅で使用されているのが非透湿タイプのルーフィング材です。湿気を通さないので結露が溜まると野地板が腐食しやすくなります。初期費用は安く済みますが、その分耐久性は10年程度で劣化するアスファルトルーフィングが多用されており、定期的なメンテナンスが重要といえます。

屋根材と一緒にメンテナンスを考えている場合は、あえて非透湿タイプを選択するという考え方もあります。

アスファルトルーフィング

多くの住宅で利用されているのがアスファルトルーフィングです。関東大震災の頃から復興に使用されており、高い普及率を誇ります。「アスファルトルーフィング940」が最も使用されており、新築でも指定がないとこちらのルーフィング材を用いられます。

アスファルトルーフィングは1㎡当たり200円~と安価です。一般的に耐久年数は10年程度となり、ちょうど保証期間が切れるのと同年数でメンテナンスが必要となってきます。

使用頻度が高いので、リフォーム工事でも施工しやすい点はメリットとして含まれるでしょう。

改質アスファルトルーフィング

アスファルトルーフィングの中でも耐久性に優れたルーフィング材が改質アスファルトルーフィングです。原料自体は同一ながら、アスファルトルーフィングよりも倍に近い耐用年数が特徴です。

ただ、アスファルトルーフィングよりも施工費用が高くなるデメリットもあります。屋根材の耐久性に合わせてどちらを使用するのか検討するようにしましょう。

透湿防水ルーフィング

透湿防水ルーフィングは湿気を逃がす性質を持っており、雨漏りを防ぐ防水効果があるだけでなく、湿気をこもらせずに速乾性に優れているのでカビや腐食を防ぐ効果が見られます。住宅全体の痛みを抑えるのが特徴です。また、耐用年数が約50年とアスファルトルーフィングと比べても各段の違いが見られます。

もちろん、その分だけ初期費用や施工に時間がかかってしまうデメリットもあります。

とはいえ、メンテナンスが少なくて済むので、ランニングコストは抑えられるでしょう。

高分子系ルーフィング

高分子系ルーフィングはアスファルトを使用しておらず、合成ゴムや塩化ビニルを原料としているルーフィング材です。アスファルトを使用せず伸縮性があるので破れにくく、軽くて丈夫なことから耐久性に優れています。

ただ、下地によっては使用できないこともあり、紫外線で劣化しやすく、費用の割に耐用年数が15~20年程度とデメリットもあります。

粘着層付きルーフィング

粘着層付きルーフィングは粘着シートになっているので、タッカーを使用しませんから雨漏りしづらいメリットがあります。粘着式なので密着性に優れており、耐用年数も約30年と長いのが特徴です。

剥がすのが容易なのでカバー工法にも使用されますが、湿気を逃がしづらいデメリットも見られます。

不織布ルーフィング

ルーフィングは基本紙ベースとなりますが、不織布ルーフィングは布ですべて作られており、丈夫で破れにくい面が評価されています。また、柔軟性に優れていることから、下地に合わせて使用できるメリットがあります。

布で作られているので高価となるのがデメリットといえるでしょう。

ルーフィング材に関する注意点

ルーフィング材は屋根の中でも重要な部分になります。ルーフィング材に関する注意点をみていきましょう。

屋根材に適したルーフィング材を選定

ルーフィング材は屋根材に適した商品を選定するようにしましょう。屋根材によっては使用できないルーフィング材もあります。また、屋根材との相性もありますので、業者にしっかりと相談するのがおすすめです。

耐用年数や耐久性に優れている

ルーフィング材で交換が必要になったときには、必ず屋根材を撤去しないといけません。瓦以外の屋根材は再利用できませんので、基本的にルーフィング材は屋根材よりも耐用年数が長いものを選定するようにしましょう。

住宅は外観的にも屋根材に目が行きがちですが、屋根材がどれだけ高耐久のものであっても、ルーフィング材に同程度の耐久性がないと雨漏りが発生したら工事で屋根を撤去することになってしまいます。

ルーフィング材は屋根材よりも耐用年数や耐久性に優れているものを選ぶことが大切です。

相見積もりで業者を選定する

ルーフィング材の交換にはしっかりと業者を選定する必要があります。新築でもルーフィング材を選定することはあまりありませんので、馴染みがない人も多いものです。自宅の屋根材に適したルーフィング材ではなく、耐久性や耐用年数に優れた部分のみを推して、料金の高い商品を推奨してくる業者もあり得ます。

素人では違いに判らないものですので、複数の業者で相見積もりを取ったほうが相場通りのルーフィング材なのか分かりやすくなります。

まとめ

ルーフィング材は屋根材の下に施工する防水シートのことを指しており、雨漏りを防ぐために必要なモノといえます。屋根材が劣化してもルーフィング材がしっかり機能していれば、住宅の雨漏りが発生しないほどです。

ルーフィング材は普段見えないところなので、素人では知識も乏しいものといえます。複数の種類があるルーフィング材は、屋根材よりも耐用年数や耐久性に優れた商品を選定しなければなりません。

ルーフィング材の劣化は自分で判断できないものなので、リフォームの際には複数の業者に相見積もりを取っておくほうが安心できるでしょう。

屋根のリフォームで人気の立平葺の特徴やメリットを解説! 

住宅の購入やリフォームを考えている人にとって、屋根の立平葺きという言葉を聞いたことがあるものでしょう。立平葺はコスパに優れた屋根材で使用されているものです。ただ、住宅の購入やリフォームというのはそう何度もある経験するものでもありません。

いくらコスパに優れているとはいえ、知識がないと何かと不安になる人ものです。そこで、立平葺きの特徴やメリット、デメリットを解説していきます。

立平葺きの特徴

立平葺きとは金属屋根の中でも、縦に1枚の板を葺いている屋根を指します。金属なので重たいイメージを持つ人もいますが、瓦やスレートなどの他の屋根材に比べて軽量なのが特徴といえるでしょう。

立平葺きは金属の中でもガルバリウム鋼板が多用されており、屋根材の中ではかなり軽い方に入ります。工期も早くて作業性に優れており、立平葺きではガルバリウム鋼板を用いているのが主流です。

立平葺きは軽量なので住宅全体の負荷を軽減し、地震での倒壊するリスクを抑えられます。立平葺きはガルバリウム鋼板を縦に葺いているので水はけもよく、雨水を排水しやすい特徴も見られます。

ガルバリウム鋼板とは

立平葺きに使用されるガルバリウム鋼板とは、「55%アルミ・亜鉛合金メッキ鋼板」のことで、アルミニウムと亜鉛、シリコンを含む鋼板です。厚みが薄くて、軽量なのが特徴といえます。

また、カラーバリエーションも選べるので、高級感のある黒やダークグレー、洋風なオレンジやレッド、ちょっと近未来的な要素もみえるシルバーなど、お好みで変えられます。

さらに、ガルバリウム鋼板は軽量なので耐震性に優れており、柔らかくて加工しやすい屋根材といえるでしょう。

ガルバリウム鋼板は縦葺きだけでなく、横葺きや折版葺きにも使用できます。瓦にこだわりたい人には瓦調葺きがあり、本物の瓦よりも軽量でデザイン性に優れた屋根を演出します。

立平葺きと瓦棒の違い

従来のリフォームではトタン屋根で使用される瓦棒葺きというやり方が主流でした。立平葺きとよく似た外観なので素人目にはほとんど違いが分からないものです。立平葺きと瓦棒葺きの違いをみていきましょう。

垂木に心木を打ち込んで固定

従来のトタン屋根には垂木に心木を打ち込んでおり、これで屋根を固定しています。立平葺きも同じように凸部がありますが、こちらは木材ではなくて金属を折り曲げています。

瓦棒葺きと立平葺きの大きな違いは屋根に木材を使用しているかいないかです。凸部に心木を打ち込んでいると強い接合部というイメージを抱きますが、金属屋根のガルバリウム鋼板では加工しやすくて折り曲げられますので、こちらも接合部は強くなります。

雨水が侵入しやすい

瓦棒葺きで使用する心木は釘を打って固定しますが、キャップの側面にも釘打ちが必要なため、どうしても雨水が侵入するリスクがありました。

しかも心木の腐食が進むと屋根材も損傷してしまい、台風などの突風が吹くと屋根がめくれてしまい、甚大な被害となるケースもあるものです。

瓦棒葺きはメンテナンスも塗装である程度維持可能であり、コストパフォーマンスにも優れています。ただ、防水効果という面では立平葺きの方が優れています。塗装だけではメンテンナンスできない場合、張り替えなどの処置も検討しないといけません。

そこで屋根の修繕が必要となった場合、瓦棒から立平葺きにリフォームすることも多くみられます。

折版屋根との違い

縦葺きの屋根には折版屋根があります。金属の屋根を折り曲げた加工をしており、工場や倉庫、自転車置き場の屋根などで見かけることもあるでしょう。

大型の屋根材で傾き方向にはつなぎ目もなく、重量もあって分厚いのが特徴です。一般の住居では軽量で薄めの金属屋根材が使用されますが、折版屋根は大型建築物に使用されます。

折版屋根は工事が短期間で終わり、つなぎ目がないので雨漏りも起こりづらく、比較的工費も抑えられます。

 

立平葺きの種類

立平葺きは縦に屋根を葺いていくので、排水的な機能は瓦棒葺きよりも防水効果が高いのが特徴です。立平葺きにはハゼ葺きと嵌合式の2種類があるので、それぞれの違いをみていきましょう。

ハゼ葺き

板金を折り曲げてつないだ部分をハゼといいますが、板金を加工するので釘が不要です。屋根材の接合部からの雨漏りリスクが減少します。手ガチャという専用の工具を使ってハゼ部を折りたたんでいく作業になります。

手作業になるので施工に時間がかかるデメリットがあります。

嵌合式

ハゼ葺きは折り込んでいく作業が必要となるものの、嵌合式はひし形同士の板金の横端を重ねてはめ込んでいきます。屋根上で手作業となる工具も不要ですので、ハゼ葺きよりも工期が短縮できるメリットがあります。

立平葺きのメリット

立平葺きのメリットは下記になります。

・高い防水性

・メンテナンス性に優れている

・耐用年数の長さ

・短工期でコスパ抜群

・かまぼこ屋根にも使用可能

・軽量で耐震効果が高い

それぞれのメリットをみていきましょう。

高い防水性

立平葺きは一枚の屋根材を縦に葺いているので、雨水がそのまま流れ落ちて滞留しないメリットがあります。また、心木を使用していないことから腐食などのリスクも減り、同じ縦葺きの瓦棒葺きよりも防水効果が高くなります。

防水性に優れている屋根材は、屋根内部の湿気も抑えますし、雨漏りはおろか住宅の腐食や劣化を防ぐ効果があるでしょう。

メンテナンス性に優れている

瓦棒葺きだと心木を使用しているのでどうしても凸部に雨水が侵入してしまい、腐食などのリスクがあるので頻繁にメンテナンスや点検することもあるものです。

立平葺きになると屋根材は金属だけで使用されていますので、腐食の心配もありません。さらにガルバリウム鋼板は錆にくいのでメンテナンス性にも優れています。

耐用年数の長さと耐熱性

住宅の立地環境にもよりますが、立平葺きに使用されるガルバリウム鋼板は錆に強いので、高い耐久性をほこります。20年以上もの耐用年数も期待できるでしょう。

また、ガルバリウム鋼板は熱に強いアルミニウムが含まれていますので、高い耐熱性を誇ります。

短工期でコスパ抜群

立平葺きは瓦棒葺きよりも短工期で済みますし、ハゼ葺きから勘合式を使用するだけでも各段に工期を短縮できます。ガルバリウム鋼板は錆に強いだけでなく、単価も安いものですし、1枚の屋根材を使用するので瓦やスレート屋根よりも少なくて済みます。

そのため、人件費も抑えることができますので、工費も安くなるでしょう。また、軽量なガルバリウム鋼板はリフォームでも活躍できます。よほど損傷していない限りはカバー工法が使えるので、既存の屋根材を除去することなく張り替えが可能です。

かまぼこ屋根や緩やかな勾配にも使用可能

立平葺きの特徴としてかまぼこ形状の曲面な屋根にも使用できることが挙げられます。むしろ、かまぼこ屋根は立平葺きを使用していることが多く見られます。

一般的な屋根というのは勾配をつけて雨水のはけをよくしています。スレート屋根なら3寸、瓦屋根なら4寸以上の勾配が必要となりますが、立平葺きは2寸程度の緩やかな勾配でも使用可能で、雨漏りのリスクも心配ありません。

屋根の勾配が足りずに雨漏りしてしまう場合、立平葺きを採用することで雨漏りを対策することが可能となるでしょう。

軽量で耐震効果が高い

屋根は住宅の中でも一番上に配置されるものです。軽量であるほど住宅全体の負荷が軽減されます。金属屋根は一般的な瓦やスレート屋根と比較しても軽量であり、特にガルバリウム鋼板は優れています。

軽量であることは耐震性に効果がありますので、地震が多い日本でも安心できる屋根材といえるでしょう。屋根は重いほうが揺れも少なくなるイメージを持つ人もいますが、重量が増えてしまうと倒壊する恐れもありますので危険です。

住宅の負荷が少なくなるという点でも、軽量の屋根材である金属屋根材のガルバリウム鋼板を用いたほうが耐震効果も高くなります。

立平葺きのデメリット

メリットが多い立平葺きですが、デメリットになることもあります。

・複雑な形状の屋根には使用不可

・雨音が響く

・遮熱性が低い

・ある程度作業スペースが必要

それぞれの特徴をみていきましょう。

複雑な形状の屋根には使用不可

平葺きは基本的にはシンプルな形状の屋根に使用できますが、複雑な形状をしている屋根には使用できません。立平葺きで使用する屋根材は1枚の板になっていますので、複雑な形状の屋根になると、現場で切断するといった追加加工が必要になってきます。

余計な工費や工期もかかってしまいますので、平葺きに複雑な形状の屋根は向いていません。

屋根にこだわりがあるという人は、事前に立平葺きが可能かどうかリフォーム業者や工務店に確認するようにしましょう。

雨音が響く

金属屋根はもともと雨音が響きやすい特徴があります。その中でも平葺きは1枚の長い屋根材なので、余計に雨音が響きやすいのがデメリットに感じられます。

一方で瓦屋根は雨音を吸収するので室内も静かなものですが、平葺き屋根は雨音がうるさく感じてしまうでしょう。ただ、平葺きの弱点も断熱材や遮音シートを使用することで改善可能です。

断熱性・遮熱性が低い

アルミニウムを含んでいることから、耐熱性は優れていると先述しました。熱に強くて燃えづらいという反面、ガルバリウム鋼板は熱を伝えやすいという断熱性が低いデメリットがあります。

平葺きで使用する金属屋根は熱を吸収しやすいので、他の屋根材よりも室温が上がってしまいます。特に夏場はかなり暑くなってしまうので、エアコンなど光熱費が上がる恐れがあります。

ガルバリウム鋼板は薄い金属ですので、夏は暑いのに加えて冬は寒いといったデメリットが存在します。冷暖房などのコストがかさんでしまうのは手痛い出費といえるでしょう。

特に2023年からは電気料金が値上げのため、物価高に加えて多くの家庭では頭の痛い問題ともいえます。そこで対策となるのが断熱材や遮熱塗料でカバーする方法です。

またカバー工法をすることでも断熱性に優れた効果を発揮し、遮音性もあるので雨音も静かになるメリットが生まれます。

ある程度作業スペースが必要

平葺きで使用する金属屋根は長い1枚の板になりますので、作業スペースの確保も重要な課題となります。住宅が密集している地域やスペースが少ない立地などでは施工自体が非常に困難となるケースも見られます。

このような立地で屋根リフォームを平葺きで検討している場合、事前に作業スペースを確保できるように敷地外でも利用可能か調べないといけません。

まとめ

平葺き屋根は従来の縦葺きが主流だった瓦棒葺きよりも雨漏りのリスクが少ないのが特徴です。軽量で耐震効果が高いガルバリウム鋼板を使用しており、耐用年数も長くて緩やかな勾配の屋根にも適しています。

コスパ抜群の平葺きですが、複雑な形状の屋根に使用できず、雨音の響きや遮熱性などのデメリットも潜んでいます。ここで紹介した対策などを用いて屋根をリフォームしたい人は平葺き屋根を検討してみてはいかがでしょうか。