リフォーム前に知っておきたいカラーベストの特徴やメンテナンス費用についてご紹介

カラーベストとは屋根材の1種で、新築住宅からリフォームにまで幅広く使用できるもので、自宅屋根のリフォームを考えている人なら、1度は聞いたことがあるかもしれません。さまざまなデザイン性もさることながら、軽量で住宅への負担も軽減されるとあって、昨今では非常に多く使用されている屋根材です。今回はカラーベストの特徴から、リフォームする際の費用まで詳しく解説していきます。

カラーベストとは?

カラーベストはストレート屋根のひとつである「平板ストレート」というものです。セメントやケイ石を原料にしたものを繊維で補強して作られているのが特徴です。薄い板状に成形できるカラーベストはデザイン性も豊富で、さまざまなタイプの住宅にマッチすると、現在では1番多く使用されている屋根材となっています。また、カラーベストはコロニアル、ストレート瓦とも呼ばれています。

カラーベストは建材会社の商品から普及

昨今では、ストレート屋根と言えばカラーベストと浸透していますが、元々は建材メーカー「ケイミュー株式会社」が販売するストレート屋根材の製品名だったものです。ストレート屋根が多く普及していったことで、ストレート屋根=カラーベストというように浸透していきました。

健康被害を及ぼすアスベストについて

近年、健康被害の観点から問題視されているアスベストは、石綿とも呼ばれる繊維状をした、ケイ酸塩鉱石のことです。安価なうえに耐久性や断熱性、防音性まで優れていると1960年代の高度成長期から多く使用されてきました。2006年にアスベストは全面禁止されていますので、それ以降に建てられた住宅であれば、屋根材にアスベストは含まれておらず安心ですが、それ以前にストレート屋根で建築された住宅の場合は、アスベストが含まれている可能性があるため注意が必要です。

知っておきたいカラーベストのメリット・デメリット

カラーベストには色々なメリットがあり、近年では一番使われている屋根材となっていますが、デメリットも存在します。ここではカラーベストのメリットとデメリットを詳しく解説していきます。

カラーベストのメリット

カラーベストを使用する際のメリットをみていきましょう。

①さまざまなデザインや色の種類が豊富

カラーベストは種類が豊富なため、自分好みのデザインを選ぶことができます。

形状としては直線的なデザインやオシャレな波型のデザイン、表面は木目調、レンガ調、石材調などがあります。

カラーバリエーションは、赤色やオレンジ色といった暖かさを与えてくれる暖色系から、青色や黒色といった涼しげな寒色系まで取り揃えているので、和風洋風問わずにどんな住宅にも合わせられます。

またカラーベストの種類によっては、2~3色の違う色を組み合わせて使用することもできますので、デザイン性を重視したい人にもピッタリです。

② 他の屋根材に比べ価格が安い

カラーベストは、瓦屋根やガルバリウム鋼板のような金属屋根よりも安価な屋根材です。

材料費が安くコストパフォーマンスが高いため、カラーベストは工事費用を抑えたいと考えている人におすすめです。

③ 軽量で住宅にかかる負担の軽減できる

カラーベストは屋根瓦の半分ほどの重さと軽量で、建物全体への重量を軽減することができるため耐震性に優れており、地震大国の日本に非常にマッチした屋根材と言えます。

また屋根材が軽く扱いやすいことは作業するのにも最適で、カラーベストは施工してくれる業者さんの負担も軽減されるため、工期を短くすることにも繋がります。

カラーベストのデメリット

一方、カラーベストを使用すると起こるデメリットも解説していきます。

  1.  劣化しやすくメンテナンス必須

カラーベストの主成分であるセメントは防水性が低いため、防水機能を出すために表面を塗装して防水性を上げています。カラーベスト単体には防水機能がありませんので、塗装した部分が劣化してきたらその都度メンテナンスが必要となります。

防水機能が低くなったまま放置してしまうと、雨漏りの原因になってしまうほか、カビや藻が発生してしまい、見た目も悪くなってしまいます。一般的にはカラーベストのメンテナンスは10年ごととされています。

  1.  凍害に弱いため寒い地域には適さない

凍害とは気温差が激しいときに屋根材がひび割れてしまう現象で、カラーベストは凍害に弱いとされています。理由としては主成分のセメントは、水分を非常に含みやすく含んだ水分が気温差によって、溶けたり凍ったりする過程で膨張しひび割れてしまうのです。

凍害が起きにくいとされる商品も出ていますが、北海道や東北といった寒冷地での使用には注意が必要となります。

気になるカラーベストの耐用年数

カラーベストは屋根材の中でも軽量で価格も安く優れた屋根材ですが、耐用年数は他の屋根材と比べて短く、一般的な平均で20~30年となっています。カラーベストは耐用年数30年だから安心という意味ではなく、定期的にメンテナンスを行っていることを前提とした耐用年数です。

カラーベストを扱っているメーカーも10年に1度は屋根材のメンテナンスを実施するように推奨していますので、目に見えた劣化がなくとも10年過ぎたら塗装や部分舗装は行うようにしましょう。また、目安となる耐用年数を超えてきたら、屋根の葺き替えが必要となります。

カラーベストはリフォームに使える?

現在お住まいの住宅の屋根材をカラーベストにリフォームすることは可能ですが、アスベスト全面禁止になった2006年以前に建築されたストレート屋根の住宅の場合は、アスベスト対策が必要になる場合もあります。

アスベストは通常の状態なら飛散しませんが、リフォームに伴う解体工事中に飛散する可能性があるため、アスベスト対策として「カバー工法」がお勧めです。

カラーベストの施工方法

カラーベストを使用した施工方法は塗装工事、葺き替え工事、重ね葺き工事があります。

ご自宅の屋根の劣化状況に応じて工事の種類がかわりますので、専門業者に建物調査をきちんとしてもらい、どのタイプの工事が適用できるかを確認しながら進めるようにしましょう。

カラーベストの施工タイプの各費用

カラーベストの施工タイプ別の費用をみていきます。

・塗装工事

カラーベストの塗装工事では、既存の屋根を洗浄し、ひび割れた箇所があれば部分的に補装していきます。塗装に使用する塗料には紫外線による劣化や、雨によるカビや藻の発生を防ぐ効果がありますので、塗装して保護することが大切です。費用としては塗料のグレードにより変わってきますが、人気のシリコン塗料で、1㎡あたり1800円~となっています。

・葺き替え工事

葺き替え工事は耐用年数が30年を超える住宅で行われる工事です。古くなった屋根材をすべて取り外すため、中の下地や防水シートの確認もでき、必要があれば交換することも可能ですので、住宅を長持ちさせることができます。すべての屋根を撤去して新しい屋根材を取り付けるため、工期期間は長くなります。気になる費用ですが30坪の住宅の場合、70~200万円です。下地の交換が必要な場合や、選ぶカラーベストの種類によって価格の変動があるため、価格の相場は広くなっています。

・重ね葺き替え工事

重ね葺き替え工事はカラー工法とも呼ばれており、古い屋根材の上に新しいカラーベストを取り付ける工事です。2006年以前に建てたストレート住宅の場合はアスベストの心配があるため、この施工方法が有効ではありますが、屋根が二重になる分、重量が上がり住宅に負担がかかる場合があります。

また屋根の下地が劣化している場合は施工できませんし、下地が傷みかかっているのに重ね葺き替えしてしまうと次の工事の際に、屋根材を撤去する費用が2倍になりますので、重ね葺き替えが適しているかどうかを、専門業者に見極めてもらうことが大切です。

施工前に知っておきたい業者選び

いくらカラーベストが他の屋根材に比べて安価だとはいっても、屋根のリフォームは決して安い費用ではありませんので、後悔しないためにも業者選びは慎重に行ってください。

まず大切なのは、1社だけで決めるのではなく相見積もりを取ることです。

同じ内容の工事なのに極端に高額な金額を提示された場合でも、複数社に見積もりを出すことで、比較することができるためです。また、見積書が内容別に細かく記入されているかも確認できるため、相見積もりはとても大事なポイントとなります。

次に、施工実績が豊富かどうかを確認しましょう。屋根工事の実績が少ない施工業者を選んでしまうと、適正な診断をしてもらえず、見積金額も不明瞭になりかねません。ホームページで過去の施工実績を提示している業者ですと腕に自信があり、塗装経験も豊富なことが多いですので、そのあたりも確認してみてください。

信頼できる業者を選ぶことは非常に難しいですが、いくつかのポイントを押さえておくことで、悪徳な業者に引っかかるリスクも軽減されますので覚えておきましょう。

まとめ

今回はカラーベストについて紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?カラーベストは安価で施工しやすい屋根材ですが、デメリットも存在します。

コストパフォーマンスや耐久性、デザイン性といったご自身が何を重視するかでカラーベストの種類を選ぶポイントは変わってきますので、最適なカラーベストを選べるように、事前にしっかり特徴を押さえ、後悔しないリフォームを実現してください。

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