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アスファルトシングルとは?施工の流れと施工例を解説!

全米で80%以上のシェアを誇るアスファルトシングルは、加工しやすく品質の良いものも多いため、近年日本でも人気となっています。しかしアスファルトシングルがどんな屋根材なのか特徴が分からず不安や疑問を感じている人も多いでしょう。そこで今回は近年国内でも普及してきた、アスファルトシングルの施工方法や施工事例を紹介していきます。

アスファルトシングルの特徴とは

アスファルトシングルはガラス繊維にアスファルトをしみ込ませ、表面に石粒を付着させシート状に形成した屋根材です。アスファルトシングルの表面に付着させる石粒は、細かく砕いた天然石や着色した人工石にすることで、さまざま色合いやグラデーションを楽しめます。

国内で多く使用されている瓦やカラーバストといった屋根材は、硬い素材の物が多いですが、アスファルトシングルは硬い素材でできていません。柔らかく折り曲げることのできるアスファルトシングルは、その特徴を活かし平らではない場所にも貼り付けられます。

アスファルトシングルの耐用年数

アスファルトシングルの耐用年数は、10~20年と言われてきました。しかし昨今では新製品の開発が進み、20~30年と耐用年数が延びています。

しかしながら、屋根材の下地にある防水シートは20年前後の耐用年数のため、葺き替えやカバー工法などのリフォームやメンテナンスは必要となってきます。

アスファルトシングルのメリット

アスファルトシングルには石粒にさまざまなカラーのバリエーションがあり、独自のデザイン性を楽しめます。また、軽量で負担がかからないだけでなく、耐震性が高いので日本向きの屋根材といえるでしょう。周囲の景観とマッチできる豊富なカラーはリフォームでも楽しめます。

さらに、アスファルトシングルは柔らくて加工しやすいので、勾配がある場合にもよりますが、基本的にどのような形状の屋根でも問題なく扱えるでしょう。

アスファルトシングルのデメリット

アスファルトシングルにもデメリットが存在しています。アスファルトシングルは湿気に弱いのでカビが発生しやすい面があります。コーティングされている石粒がパラパラと落ちてくることもあり、軽い素材なので強風時には飛んでしまう恐れもあるでしょう。

アスファルトシングルメンテナンス施工時の確認点

アスファルトシングルを施工できる屋根には、2面に構成された切妻屋根、国内で一番普及している寄棟屋根、屋根面が1面で構成されている片流屋根があります。

逆にアスファルトシングルの施工に向いていない屋根は、フラット型の屋根です。アスファルトシングルは雨水が溜まりやすいので、フラット型ですと雨水の排水が難しくなるためです。アスファルトシングルでリフォームを検討する場合には、まずはご自宅の屋根の形状がどのようなものか確認しておくようにしましょう。

勾配がある屋根でないと少し厳しいと言わざるを得ません。

アスファルトシングルを施工するための材料

アスファルトシングルを施工するときに必要な材料は、ホームセンターやネット通販で手軽に購入できるものが多いです。

必要な材料は、アスファルトシングル、シングルネイル(釘)、シングルセメント(接着剤)、アスファルトルーフィング(下地)となっています。

屋根の大きさにもよって枚数も異なりますが、シングルネイルは1枚に対して4本必ず必要となります。アスファルトルーフィングは雨漏り防止のためにも必要です。また、マスタールーフィングや粘着層ルーフィング、軽さがウリの高分子系ルーフィングといった種類があるので事前に確認するようにしておきましょう。

アスファルトシングル施工時の注意点

施工するときの注意点を2つに分けて説明していきます。

1つ目は悪天候の日には作業をしないことです。悪天候の日は足を滑らせてしまったり、視界が悪く思わぬミスを招いてしまう恐れが高いためです。

2つ目は屋根の端を歩かないことです。屋根材をリフォームする際は、屋根の劣化が進んでいることが多く耐久性が万能ではないため、リスクを減らすためにも屋根の端を歩くのは止めるようにしましょう。

アスファルトシングルの施工手順

ここからはアスファルトシングルの施工方法を大きく3つに分けて紹介してきますので、これからアスファルトシングルでリフォームを検討している人は参考にしてみてください。

アスファルトルーフィングの貼り付け

施工手順の最初は下葺き用のアスファルトルーフィングを貼っていきます。軒先側から順番に張っていくようにしましょう。ステープルを使ってたるみがないように注意しながら張るように気を付けていきます。

アスファルトルーフィングにラインを付けてカット

次の工程はアスファルトルーフィングにチョークなどでラインを引いていきます。ラインでしるしをつけておけば、アスファルトシングルを貼るときの目安になりますし、貼った後の見栄えも良くすることができるためです。そしてラインを付けたら適切な長さにカットしていきます。アスファルトシングルは薄い形状ですので、ハサミやカッターで簡単に切ることが可能です。

カットしたアスファルトシングルに接着剤を付けて貼りつける

必要な枚数をカットしたら、シングルセメントと呼ばれる接着剤を塗っていきます。接着剤をすべて塗り終えたら、軒先側から順番にアスファルトシングルを貼っていきましょう。貼り付けを行ったアスファルトシングル1枚につき、シングルネイルと呼ばれる釘を4本セットで打ち込んでいきます。この時釘を打ち込む位置が重ならないように注意しながら行うようにしてください。

アスファルトシングルのリフォーム方法

アスファルトシングル屋根のリフォーム方法には『カバー工法』『葺き替え』『塗装』があります。ここからはそれぞれのリフォーム方法を詳しく紹介していきます。

カバー工法

屋根材の下地部分に劣化が見られない場合は、下地を交換することなくリフォームすることができるカバー工法がおすすめです。カバー工法は劣化していない下地をそのまま活用するため、下地部分の施工費用は不要なうえに、工期も短く済みます。

葺き替え工事

アスファルトシングルだけでなく屋根材の下地にまで劣化が見られる場合は、葺き替えリフォームが最適です。葺き替えリフォームは既存の屋根材及び下地まですべて撤去し、新しい下地とアスファルトシングルを施工していきます。

葺き替えリフォームは既存の屋根材と下地を撤去した上で廃材処理も行いますので、工期が長く、費用がカバー工法よりも高額になります。

塗装

劣化は見られず汚れや色あせが気になる程度の場合は、アスファルトシングルに塗装を行うことで改善させることができます。

アスファルトシングルには耐久性はありますが、太陽光の強い紫外線を浴びることで、色あせてしまったり、苔や藻が生えて住宅の美観を損なってしまう恐れがあります。住宅の見た目を綺麗な状態に保ちたいとお悩みの人は、塗装を行うことをおすすめします。

アスファルトシングル屋根の施工例

ここからは実際のアスファルトシングルの施工事例を、3つに分けてご紹介していきます。

既存の屋根をアスファルトシングルに変更

既存の屋根の下地部分に劣化が見られない場合は、カバー工法でアスファルトシングルに施工することができます。屋根の傷みが見られる場合は雨漏り等の不具合が起こる前に施工することが望ましいです。

施工例としては、築年数26~30年の住宅で工期は2ヶ月、費用は約120万円での施工実績があります。

劣化が激しい屋根はアスファルトシングルに重ね葺き

既存の屋根材の傷みや劣化が激しい場合は、既存の屋根材はそのまま剥がさずカバーリング工法で重ね葺きがおすすめです。既存の屋根材を剥がさず施工でき工期も短くなりお客様にも喜ばれている施工方法です。

施工例としては、築年数20~25年の住宅で工期は10日、費用は約100万円での施工実績があります。

お好きな色合いにリフォーム

カラーバリエーションが豊富なアスファルトシングルは、和風、洋風のどちらの住宅にもマッチしやすいこともメリットの1つです。その特徴を活かし外壁の色合いと合わせて施工することができます。

施工例としては、築年数25~30年の住宅で工期は1か月、費用は約160万での施工実績があります。

まとめ

アスファルトシングルは加工しやすく優れた屋根材の1つとして、昨今では国内でも人気となってきました。

ご自宅の屋根のリフォームでお悩みの人は、選択肢の中にアスファルトシングルを入れてみてはいかがでしょうか。カラーバリエーションも豊富なアスファルトシングルならば、和風、洋風どちらの住宅にも対応できますし、見た目をがらりと変えることも可能なので、お勧めできる屋根材の1つです。

 

 

太陽光パネルを設置する際の流れから注意点、設置費用を詳しくご紹介!

新築住宅を建てる際、太陽光パネルの設置を検討する人も多いのではないでしょうか。

しかし太陽光パネル設置にはメリット、デメリットが存在するため、設置する前に知っておくべきことがいくつかあります。そこで今回は太陽光パネルを設置する際の流れから気を付けるべき注意点、気になる設置費用など詳しく解説していきます。

太陽光パネルとは?

太陽光パネルとは、太陽の光で発電を行うパネル上の設備を指します。家庭用の小型なものから工場などで使用する産業用の大型なものまで、使用する用途によってさまざまな製品があります。

また太陽光パネルは素材別に3つの種類に分けられます。最もポピュラーな素材はシリコン系で、太陽光パネルの中で普及率の高い素材です。またシリコン系は単結晶タイプ、多結晶タイプ、アモルファスシリコン、HIT(ヘテロ接合型)の4つに分類することができ、国内の一般住宅で最も主流となっているのは単結晶シリコンとなっています。

太陽光パネルが発電する仕組み

太陽光パネルを構成する太陽電池は、一般的にシリコン(半導体)でできています。この半導体に太陽の光が当たることで電気が生まれ、光電効果という仕組みを利用して太陽光パネルを発電させています。

太陽電池はn型半導体とp型半導体という2種類の半導体を重ね合わせた構造となっています。太陽光が半導体にあたることで、n型半導体の方にマイナスの電子が、p型半導体の方にプラスの正孔に集まり、この2つの電極を銅線で繋ぐことで電気が流れる仕組みとなっています。

太陽光パネルを設置するタイミングについて

太陽光パネルを設置するには高額な費用が必要になるため、太陽光パネルの導入を新築時にするのか、後付けにするのかと設置のタイミングに悩まれている人も多いと思います。

そこでここからは2つの方法のメリットを詳しく紹介していきますので、それぞれを比較してみてください。

新築時に設置する場合

太陽光パネルを新築時に一緒に取り付ける場合は、住宅ローンに設置費用をひとまとめにできるため、初期費用面でメリットといえます。新築時であれば太陽光パネルの設置を考えた設計ができますから、太陽光パネルを効率的に使用でき発電効率を上げることができます。

既存の住宅に後付けする場合

太陽光パネルを既存の住宅に後付けする場合の最大の魅力は、固定資産税がかからないことです。新築時に一緒に設置する場合、屋根一体型の太陽光パネルを選ぶと住宅の一部とみなされ固定資産税がかかってしまいます。しかし既存の住宅に後付けする場合は、屋根に架台を設置して太陽光パネルを取り付けるため、既存の屋根とは別扱いとなり固定資産税はかかりません。

太陽光パネルのメリット、デメリット

太陽光発電にはメリットとデメリットも存在します。

メリットとしては太陽光で発電した電気は10kw以上の発電であれば、20年間固定価格で買取してくれるため、長期的に安定収入が見込めます。また定期的な点検や清掃を行うだけとメンテナンスもかからないため、維持費が安く済みます。

デメリットとしては太陽光パネルを設置する際に、既存の屋根に穴をあけて工事するのですが、設置業者の技術力によっては雨漏りのリスクが起きる場合があるため注意が必要です。

太陽光発電に必要な設備について

ここからは太陽光発電に必要な設備を5点紹介していきます。

太陽光パネル

光電効果により発電を促す太陽光パネルは、ソーラーパネルや太陽電池モジュールとも呼ばれています。ご自宅に太陽光パネルを設置したい場合は、屋根の面積や角度、屋根材の種類などを専門業者にしっかりと確認してもらい太陽光パネルの枚数などを決めるようにしましょう。

パワーコンディショナー

太陽光パネルで作られた電流をご自宅で使える交流電流に変換してくれるのが、パワーコンディショナーです。太陽光発電システムを利用するために必要不可欠であるパワーコンディショナーは、設置場所によって種類が変わりますので、屋外で使用するのか屋内で使用するのか確認しておくことが大事です。

架台

太陽光パネルを屋根に固定するための部品を架台と呼びます。素材としてはアルミやステンレスが多く、アルミ製は軽量で扱いが簡単ですが、軽いため十分な強度があるものを選びましょう。またステンレス製は重厚でしっかりと強度のあるものが多いですが、費用が高くなってしまう恐れがあります。施工実績のある信頼できる専門業者に架台の高さや角度を適切に調整してもらい、効率の良い発電がおこなえるようにしましょう。

発電量モニター・電力量計

日々の発電や売電の状況や電気使用量をモニターで確認できる装置のことを、発電量モニターと呼びます。

電力量計は電力会社に電力を売った電力量と、電力会社から電力を購入した買電量を計測してくれる装置です。計測誤差を防ぐためには専門業者としっかりと話し合い、設置場所を決定することが大事です。

蓄電池

蓄電池はその名の通り、太陽光パネルで発電した電力を蓄えておくための設備です。昨今では太陽光発電システムの導入により蓄電池を設置しないご家庭もありますが、自家発電した電力を効率よく使用するためには蓄電池の導入がおすすめです。

太陽光パネルの設置の流れ

太陽光パネルを設置するには一連の流れがあります。専門業者に依頼したからといってすぐに設置工事をしてもらえるわけではありません。専門業者に依頼をすると、実際にパネルが設置できるのかの調査が行われます。調査の結果、太陽光パネルの設置が可能となれば、ご自宅の屋根の形状や屋根材の種類、日射量の予測などを踏まえて見積書が出されます。

提案された見積書にきちんと内訳が記載されているのか、チャックすることが大事です。機材費や工事費が別々に記載されているかなどを細かく確認し、納得できてから発注するようにしてください。

通常ですと、1~3日程度で設置完了となります。日取りが決まれば、それほど工期がかからない特徴もあります。

太陽光パネル設置に関わる費用について

太陽光パネルを設置するには、ソーラーパネルや架台、パワーコンディショナーの設置が必要となるでしょう。昨今では太陽光発電が広く普及されていくようになり、電気の買い取りが始まった2009年以降、年々初期費用は減少してきています。

国は2030年までに新築住宅のおよそ6割で太陽光発電が設置されることを目標としているため、設備費用も下がる傾向にありますし、設置に伴う補助金制度が利用できる可能性もあるため、お住まいの都道府県や自治体の補助金制度を確認しておくようにしましょう。

新築住宅と既存の住宅で設置費用は変わる

太陽光パネルは新築住宅に設置する方が、既存の住宅に後付けするよりも低コストで設置することが可能です。その理由としては、新築時は太陽光発電システムの導入ありきで設計できるため初期費用として抑えられますが、既存の住宅に後付けする場合、屋根の強度や状態によっては、強度を上げる工事を行わないといけない場合があるため、費用が高くなる恐れがあります。

太陽光パネルの価格について

 太陽光パネルの価格は販売する業者ごとに違いがあります。高い製品ですので比較的安価な製品を選んでしまいがちですが、ご自宅がある地域の気候に合ったパネル選ぶことが大事です。

太陽光パネルに費用が変動する理由

専門業者に見積もり依頼を出したものの、相場より費用が高額になり不安になる人もいるのではないでしょうか。そのような不安を解消するため、ここからは太陽光パネルの設置費用が変動する理由を3つに分けて詳しく紹介していきたいと思います。

設置面数が多くなる場合

太陽光パネルなどを設置する屋根面積が増えると、必然的に設置工事費用は高くなります。見積依頼を出す場合は、ご自宅の屋根に設置する面数を確認しておくようにしましょう。

足場の設置が必要になる場合

工事を行う際、足場設置が必要になる場合も設置費用が高くなってしまいます。施工業者によって価格差はありますが、足場を組む面数が増えれば足場代も高くなるので、覚えておくようにしてください。

設置工法が異なる場合

太陽光パネルを設置する工法によっても、見積価格は変わってきます。既存の屋根が瓦屋根の場合、『支持金具工法』『支持瓦工法』『アンカー工法』の3つの方法で工事を行いますが、それぞれの工法で金額は変わってきますので、事前に専門業者とよく話し合うようにしましょう。

太陽光パネルの効果はSDGsにもつながる

太陽光パネルの効果は様々な面で発揮されています。

まずは「光熱費の削減」です。太陽光パネルによって自家発電可能なので、節電効果が見込めます。先述したように電気は売ることも可能ですが、電気代の値上がりが止まらないことを受けて、自宅で利用したほうが節電効果にもなります。

そして「環境保護」です。太陽光パネルはCO2を排出しないので、クリーンなエネルギーとして地球の環境問題貢献できます。

この地球環境問題には現在耳にすることも多いSDGs(持続可能な開発目標)にもつながります。SDGsでは17個の目標がありますが、その中でも7番目にある「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」という目標は太陽光パネルと関連性があります。

CO2を発生させずにクリーンなエネルギーを供給できる太陽光パネルは、まさにSDGsに自然と取り組んでいるといえるでしょう。

まとめ

今回は、太陽光パネルを設置する際の流れや費用、注意点についてまとめてみましたがいかがでしたでしょうか。太陽光パネルの設置には、さまざまな工程があるほか、メリット、デメリットも存在します。

これから太陽光パネルの設置を検討している人は、この記事を少しでも参考にしてご家庭のニーズに合った導入プランを検討していただけたらと思います。

 

 

遮熱塗料の特徴から知っておきたいメリット・デメリットを詳しく解説!!

自宅の屋根や外壁塗装を行う際、たくさんある塗料の中からどの塗料を選べば良いかお悩みの人も多いのではないでしょうか。さまざまな種類がある塗料ですが、その中でも太陽光を反射させ室内の温度上昇を防いでくれる遮熱塗料は注目を集めています。

そこで今回は、遮熱塗料の特長や得られる効果、メリット・デメリット、施工にかかる費用まで詳しく解説していきます。

遮熱塗料の特長とは

遮熱塗料とは、太陽の光を反射させてくれる働きがあるため、室内の温度上昇を抑制してくれる効果が見込めます。そのため、室内の温度を快適に保つことができるのが特長です。

住宅の屋根材や外壁材に使用することで、夏の暑い時期でも室内の温度を快適に保てるため、近年人気となっている塗料の1つとなっています。

遮熱塗料と断熱塗料の違い

遮熱塗料とよく似た塗料の1つに断熱塗料と言われるものがあります。断熱塗料は遮熱塗料と同様に室内の温度上昇を抑える効果があるとされていますが、大きな違いとしては保温性があるかどうかということです。

遮熱塗料を塗装した屋根材や外壁材は、太陽の光を弾き室内に熱を伝わらせないことで室温を快適に保ってくれますが、実際に保温機能は備わっていません。

しかしながら、断熱塗料の場合は太陽の光を弾く効果はないものの、熱や冷気の侵入を防ぎ、室内の温度上昇を抑える保温機能が備わっています。このように2つの塗料には大きな違いがあるのです。

遮熱塗料の種類

遮熱塗料は遮熱メカニズムの違いから2種類に分けられます。

1つ目は太陽熱高反射率塗料です。塗料の中に含まれる特殊な顔料が、太陽光に含まれる近赤外線領域の光を反射してくれる作用があります。

2つ目は熱遮蔽塗料です。塗料の中に中空ビーズを混入し、塗膜に空気層を設置することで熱を伝わりにくくしたものを中塗り用として使用します。その上に上塗りとして高反射率塗料を塗装するのが熱遮蔽塗料です。

遮熱塗料は用途別に、屋根用、外壁用、ベランダ用、通路、土間などに分けられます。屋根用には、水性のウレタン、アクリルシリコン、フッ素などの樹脂塗料があります。外壁用には、水性のアクリルシリコン、フッ素などの樹脂塗料が最適です。

ベランダ用には、水性のウレタンがおすすめで、通路や土間には、水性のアクリルシリコン樹脂塗料が適しています。

遮熱塗料のメリット5点

遮熱塗料にはさまざまなメリットが存在します。ここからは遮熱塗料のメリットを5つに分けて紹介していきます。

遮熱効果により室内温度が快適に保たれる

屋根材や外壁材に遮熱塗料を塗装すると、太陽光を反射させてくれるため屋根材や外壁材に熱がこもりにくくなり、室内の温度上昇を抑え室温を快適に保ってくれます。

太陽光を反射してくれるので、昨今の猛暑日が多い夏場でも室内への影響が少なく、暑い夏でも快適に過ごせることでしょう。

電気代が節約できるため節電効果に繋がる

遮熱塗料の効果で熱い夏場でも室内の温度上昇が抑えられるため、冷房を使用することが減り電気代の削減に繋がります。一般的に室内の温度が1度下がると、およそ10%の電気代が削減できると言われています。夏場に冷房の温度を下げて使用することなく、省エネ効果も期待できるでしょう。

さらにCO2削減など、令和の時代においても環境問題は深刻化しており、このような節電効果は自宅で可能なSDGs(持続可能な開発目標)に対する取り組みともいえます。

熱による劣化を防げる

遮熱塗料を屋根材や外壁材に塗装することで、太陽光を反射させるだけでなく、熱による劣化を防ぐ効果も期待できます。住宅の中でも特に太陽光の熱の影響を直接受けやすい屋根材や外壁材は、他の箇所より劣化が進みやすいものです。

そのような場所に遮熱塗料を塗装すれば、太陽の強い光を反射して屋根材や外壁材の表面温度の上昇を抑えてくれます。熱による建材へのダメージを軽減することができるでしょう。

塗膜の寿命が長いため耐用年数が延びコスパも良い

遮熱塗料の平均的な耐用年数は、15~20年といわれています。塗料の中で一番人気であるシリコン塗料より約2倍の費用が掛かるため初期費用は割高です。しかし、耐用年数を延ばすことのできる遮熱塗料なら、メンテナンスも少なく済むため長期的にみるとコストパフォーマンスの良い塗料といえます。

補助金(助成金)を受け取れる場合がある

遮熱塗料を塗装することで、冷房の使用を節約でき省エネ効果が期待できるということで、自治体によっては助成金を給付しているところもあります。助成金を受けることが出来れば、20~30万円ほどの節約になる可能性もありますから、遮熱塗料での塗装工事を検討している場合は、お住まいの自治体の助成金制度を調べておきましょう。

ちなみに補助金は申請してももらえない場合もありますが、助成金は申請すれば受け取り可能です。

遮熱塗料のデメリット5点

ここまでは遮熱塗料のメリットを5つに分けてご紹介してきましたが、一方でデメリットも存在します。ここからは遮熱塗料のデメリットを5つに分けて紹介していきます。

価格が高い

遮熱塗料は特殊塗料に分類されるため、人気塗料であるシリコン塗料に比べて塗装費用が高くなることが多いです。シリコン塗料より約2倍の費用が掛かってしまいますが、シリコン塗料よりも耐久性が高く耐用年数が長いので、メンテナンスなど長期的にみると遮熱塗料の方が経済的である場合もあります。

数年後に住宅を手放す可能性のある人は、もっと安い塗料をしようしたほうがおすすめともいえます。

遮熱塗料には保温効果がない

遮熱塗料には冬場の寒さを補ってくれる保温効果はありません。遮熱塗料の効果としては、太陽光の熱を反射することで室内に伝えにくくしてくれる働きはありますが、室内に溜まった熱を外に排出することはできません。

遮熱塗料は暑い夏場にはピッタリの塗料ですが、冬場には適さないため、寒い地域にお住まいの人には注意が必要です。

表面が汚れると遮熱効果が低下してしまう

遮熱塗料の働きを発揮しやすくするには、屋根材や外壁材の塗膜表面をきれいにしておくことが大事です。遮熱塗料を塗装した屋根材や外壁材の表面が汚れていると、太陽の光を反射しにくくなるため、遮熱の効果が低くなってしまいます。

そのような不具合を防ぐためには、定期的に塗膜部分の洗浄を行うことで、遮熱効果を維持できます。

遮熱塗料は耐久性が高いわけではない

遮熱塗料を塗装した表面の塗膜の耐久性ですが、シリコン塗料と比べても大差はありません。遮熱塗料は太陽の光を反射させることのできる塗料ですが、無機塗料のように耐久性が高い塗料というわけではありません。価格の高い遮熱塗料ですから耐久性も高いと勘違いしてしまう人もいるかもしれませんので、注意するようにしてください。

断熱効果はない

遮熱塗料は先述した通り、太陽の光を反射させることで屋根材や外壁材の表面温度を上昇させない効果がありますが、断熱材や断熱塗料のような効果はありません。あくまでも外からの熱を室内に伝えないようにする働きはありますが、室内の熱を外に逃がさないといった効果は期待できません。

遮熱塗料はこのような人におすすめ

ここまで遮熱塗料の特徴から、メリット、デメリットをご紹介してきました。ここからは具体的にどのような人におすすめなのかを、それぞれの住宅に関する悩みや建物の形状別に紹介していきます。

外壁や屋根に金属系を使用している

金属系の屋根材や外壁材は熱伝導率が非常に高いため、太陽の光による熱が屋根材や外壁材に浸透しやすくなります。そのため住宅に直接的に熱を伝えてしまいます。

遮熱塗料を金属系の屋根材や外壁材に塗装することで、強い太陽の光を反射させることができるため、夏場の省エネ効果が期待できますし、屋根材や外壁材の劣化を防げます。

2~3階建てで2階以上に居間がある

建物は高い位置にあるほど熱の影響を受けやすく、室温が上がりやすいものです。ですので、2階以上に居間があるお宅の場合は、屋根材や外壁材に遮熱塗料を塗装して室内の温度上昇を防ぐ必要があります。

小さい子どもの部屋などは簡単に冷房を付けることもできません。適度に温度上昇を防げるのは安心感もあります。

夏の暑さを軽減し光熱費をおさえたい

遮熱塗料を塗装すると夏場における室内温度上昇を抑える効果が期待できるため、夏場の暑さを軽減させたい人や、夏場の光熱費を節約したい人におすすめです。夏場のエアコンによる光熱費を大幅に削減できれば家計にも優しいうえに、省エネ対策にも繋がり一石二鳥といえるでしょう。

代表的な遮熱塗料3点をご紹介

遮熱塗料は製造販売する企業によってさまざまな特徴があります。ここからはよく使用されている代表的な遮熱塗料を3点ご紹介していきますので、これから遮熱塗料をご自宅に塗装しようと考えている人は参考にしてみてください。

日本ペイント・サーモアイシリーズ

『日本ペイント・サーモアイシリーズ』は、日本ペイントが製造販売している遮熱塗料です。日射反射率が90%と高いサーモアイシリーズは、カラーバリエーションも豊富なため幅広い人に人気となっています。また日本ペイント独自の技術により遮熱性を長持ちさせてくれるうえ、艶のある仕上がりを実現してくれます。

日進産業・ガイナ

『日新産業・ガイナ』は、遮熱機能に加え防音性能も兼ねそろえた塗料となっています。

この塗料は一般的な住宅以外にも、工場などの大きな建造物にも幅広く使用されており、遮熱塗料の中では費用が高い傾向にある製品です。

関西ペイント・アレスクールシリーズ

『関西ペイント・アレスクールシリーズ』は、日照反射率が80%と高く耐用年数も長いことが特徴の1つといえます。塗装した屋根材や外壁材の温度上昇を効率よく抑えてくれる製品と好評です。

遮熱塗料にかかる費用

ご自宅の屋根材を遮熱塗料で塗装する費用の相場ですが、一般的な広さである30坪の住宅で、35~60万円ほどとなっています。これは平均的な価格であり、使用する遮熱塗料の種類によって違いがあります。

まとめ

今回は遮熱塗料の特徴からメリット、デメリットまで知っているようで知らなかった遮熱塗料について解説してきましたがいかがでしたでしょうか。

遮熱塗料にはたくさんの種類があるうえに、それぞれ特徴や機能が違いますので、素人では選ぶのが難しいものです。

これからご自宅を遮熱塗料で塗装しようと考えている人は、ぜひこの記事を参考にし、信頼できる業者さんとよく相談しながら、慎重に検討していただけたらと幸いです。