工場でよく見る折版屋根の特徴とは? メリットやデメリットも解説します!

屋根材の中でも抜群に軽量なのが折版屋根です。折版屋根を使用している住宅は少ないですが、雨音や断熱性は対策することでカバーできます。

また、折版屋根は駐車場や自転車置き場、工場や体育館などで主に使われており、リフォームの土地活用や仕事で建物の改修工事を依頼するときにも知識としてあると便利です。

そこで、折版屋根の特徴やメリット、デメリットをここで解説していきます。

折版屋根とは

折版屋根とはガルバリウム鋼板や亜鉛メッキ鋼板といった金属板を折り曲げ、波形状に加工している屋根材です。身近なものでは自転車置き場や工場の屋根で見かけたという人も少なくないでしょう。

波型のスレート材を使用している倉庫や工場も見かけますが、アスベストや雨漏りのリスクから折版屋根に変更するケースも見られます。

もともと金属板ですから頑丈ですし、軽量という点も評価されています。工場の他にも体育館や車庫など、住宅以外で多く活躍しているのが特徴です。

折板屋根のメリット

折版屋根を使用するメリットはいくつもありますので、それぞれみていきましょう。

屋根の強度が高い

折版屋根は頑丈なガルバリウム鋼板を使用しているので、屋根材の中でも強度は高い部類に入ります。さらに、金属板をつなぎ目なしに折り曲げるので、この凸凹形状が強度を高めています。

雨や飛来物など、さまざまなモノが屋根に衝突しますが、頑丈な折版屋根ですので安心感が違います。

水が溜まりづらく、水はけが良い

折版屋根は波型の形状になっているので、つなぎ目もないことから水はけが抜群です。雨漏りは屋根にとっても天敵といえますが、水が溜まるとそこから雨漏りが発生しやすくなってしまいます。

水が溜まりだすと、雨漏りのリスクだけでなく、住宅にかかる負荷が増えてしまいます。折版屋根は水はけがいいので、住宅への荷重もかからないのはメリットといえるでしょう。

短工期でコストを抑えられる

折版屋根には梁に金属板を設置することから、他の屋根材と違って下地が不要となっています。

下地を設置する手間も省けることから、折半屋根は工事期間の短縮になるだけでなく、その分のコストも抑えられるでしょう。大型の屋根が多い折版屋根ですが、屋根の1枚当たりが長尺だけに短工期になるのがメリットでもあります。

耐火性能に優れている

折半屋根は金属版ですので、他の屋根材よりも耐火性能に優れています。火災が発生しても燃え広がるのを防ぎますので、これが工場や倉庫といった大きい建物に使用される要因でもあります。

軽量で自由度が高い

ガルバリウム鋼板は非常に軽量なので住宅への負荷が軽減され、耐震性にも優れた効果を発揮します。さらに湾曲した加工もしやすいなど、折版屋根は加工しやすいのが特徴です。

折版屋根は金属材の表面を折り曲げるので、より強度が増すことから耐用年数も高くて耐久性にも優れています。

折版屋根のデメリット

メリットが多い折版屋根ですが、逆にデメリットも存在しています。

どのようなデメリットがあるのかみていきましょう。

金属錆が発生しやすい

折版屋根は金属製になりますので、どうしても錆の発生は致し方ないものです。錆は進行すると腐食して屋根全体を劣化させることにつながり、住宅の価値も下げてしまいます。特に豪雨が多く、湿度の高い地域な、錆が発生しやすい場合には適度にメンテナンスも必要です。

ただ、ガルバリウム鋼板は錆が発生しづらい屋根材で、メンテナンス費用も抑えることが可能といえます。

断熱性が低くて夏は暑い

野地板を使用しない折板屋根では、外気温を直接取り込んでしまうため、外部の熱を伝えやすくなってしまいます。そのため、夏場は非常に暑くなってしまうだけでなく、冬場は寒さが厳しくなりがちです。

対策としては金属屋根材を2枚使用し、断熱シートや遮熱材などを隙間に差し込むことで外部の熱を和らげることができます。

雨音がうるさい

折版屋根に使用される金属材は、雨音の衝撃がそのまま室内に伝わってしまい、その反響音がうるさくて寝づらいということもあります。金属屋根は軽量ですが、そのメリットも雨音が反響しやすくなるデメリットが潜んでおり、防音できる遮音テープなどで対策を講じる必要があるでしょう。

折版屋根の種類

折版屋根には「はぜ締め」「重ね」「嵌合」という3つの種類に分かれた工法がありますので、それぞれの違いを説明していきます。

はぜ締め

折版屋根独特でもある金属を折り曲げて接合させることを「はぜ」といいます。金属板を折り曲げながらつなぎ合わせていき、施工するのにボルトを使用しません。はぜを締めていくことから「はぜ締め」と呼ばれています。

はぜ締めのメリットはコストを抑えられて雨漏りも防げる点です。ボルトを使った締め方はどうしても屋根に穴が開いてしまい、豪雨時にはそこから雨水が侵入してしまうリスクが伴います。ただ、ボルトで固定していないので、強風に弱いというデメリットも潜んでいます。

重ね

金属屋根のつなぎ目をボルトで固定するのが「重ね」です。ネジでしっかりと屋根材を固定しますので、強風時にも強くて屋根が吹き飛ぶという心配もありません。

ただ、ボルトが屋根から露出していますので、常に紫外線や風雨にさらされることとなり、ボルト部分が錆びやすくなってしまいます。

また、つなぎ目の屋根材に穴が開いてしまうので、豪雨などの場合には雨水が漏れて侵入するリスクも伴います。

嵌合

鋼板のつなぎ目となる部分に吊子で固定して嵌め合うことを「嵌合」といいます。組み合わせるタイプになるので、ボルトが露出せずにキャップで覆う形になります。コストが高い点はネックですが、雨漏りや強風にも耐えるメリットがあります。

折版屋根の施工方法

折版屋根のメンテナンスや設置に伴う施工には「塗装」「カバー工法」「葺き替え」と3つの方法があります。使用している屋根材によって異なりますが、それぞれの特徴や大まかなコストをみていきましょう。

塗装工事

最もポピュラーで頻繁に行うメンテナンスが塗装工事です。紫外線や風雨、ゴミなどに常にさらされている屋根ですので、まずはその汚れを取り除いて塗料を塗布していきます。

塗装工事は外観も良くなりますし、工期やコストもそれほどかかりません。錆も落とすことができて防水効果にも優れていることから、塗装工事はメリットの多い施工方法といえるでしょう。

また、外壁と合わせて塗装工事をすると、足場の設置に伴うコストも抑えられますし、全体的な工期を早めることが可能です。

塗装工事にかかるコストは1㎡当たりで4,000円~7,000円前後であり、他の施工方法に比べると安くなっています。

カバー工法

劣化した屋根材を剥がすことなく、新しく上から設置するのがカバー工法です。カバー工法のメリットは二重になるので断熱や防水といった効果が高まり、雨音の防音にもつながります

また、屋根が重なることで耐久性も増しますし、風雨にも負けない屋根材を維持することが可能です。ただ、劣化状態によっては葺き替えに工事になることもありますし、そもそも屋根を二重にしてしまうので重量も増えてしまいますから、住宅へかかる負荷も増えていくでしょう。

1㎡当たりのコストは7,000円~10,000円程度となっており、塗装工事よりも割高になってしまいます。

葺き替え

塗装やカバー工法ではメンテナンスできない場合、一度屋根を取り換える葺き替え工事があります。既存の屋根はすべて撤去してしまうので、工期が長くなり、コストは増してしまいます。

特に既存の屋根を撤去する費用も発生しますので、それがカバー工法との違いにもなります。ただ、デメリットばかりではありません。新しく屋根を新調しますので、耐用年数も長くなりますし、防水効果にも優れています。

点検時には見つけられなかった屋根の劣化があったとしても、すべて取り換えるので問題ありません。

1㎡当たりのコストは16,000円〜20,000円前後となっており、形状によっては30,000円を超える場合もあるでしょう。

まとめ

折版屋根は金属を折り曲げて使用するタイプの屋根材で、ガルバリウム鋼板が主流となっています。折版屋根は1枚の金属版を使用するので、工期が早まり全体的なコストを下げることが可能です。

雨音や断熱性などのデメリットは施工時に対策可能です。住宅よりも工場や倉庫などに使用されることが多くなりますが、コスト面で他の屋根材よりも優遇される点がありますので、まずは業者に相談してみてはいかがでしょうか。

 

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