建物の外観の印象を司る外壁塗装。
そんな外壁塗装は定期的な塗り直しの作業が必要になり、その時期をなるべく正確に見極めることが大切です。
必要以上に塗り直すと費用がかさみますが、もし怠ってしまうと建物の傷みが進行することもあり、将来的により大きな修繕が必要になる危険性もあるのです。
そこで、今回は外壁塗装をする最適な時期を判断するために、塗料の耐用年数やセルフチェックの方法について紹介します。
また、外壁塗装に最適な季節についても解説しますので参考にしてみてくださいね。
外壁塗装に適した時期
外壁塗装の時期を知るための目安が、塗料の耐用年数です。
塗料の種類ごとの年数や、塗り直しにおすすめの塗料について紹介します。
1. 塗料の耐用年数を目安にする
外壁塗装の塗り直しの目安時期は、一般的には10年だといわれていますが、実際には建物に使用した塗料の種類などによって異なります。
外壁塗装の塗料にはいくつか種類があり、費用もさまざまです。
塗装の種類 | 耐用年数 | 費用相場 |
---|---|---|
アクリル塗装 | 5〜8年 | 1,000〜1,500円/㎡ |
ウレタン塗装 | 8〜10年 | 1,800〜2,500円/㎡ |
シリコン塗装 | 10〜15年 | 2,500〜3,500円/㎡ |
ラジカル塗料 | 13〜18年 | 2,500〜4,000円/㎡ |
フッ素塗料 | 15〜20年 | 3,500〜5,000円/㎡ |
耐用年数の長さに比例して、値段が高くなりますので、ご家庭のお財布事情も考慮すると「なるべく安く済ませたい」と思いますよね。
しかし安すぎると頻度が多くなってしまい、塗り直しのたびに足場代や人件費などの出費が増えるため余計にお金がかかる可能性があります。
一方で長期間放置していると、塗料が剥がれむき出しになった部分から建物が傷み始める危険があるため、耐用年数を参考に外壁塗装の時期を検討してみてください。
2. 塗り直しにおすすめの塗料は?
塗り直しの際には、シリコン塗料、もしくはラジカル塗料がおすすめです。
シリコン塗料は耐熱性や耐水性に優れているので、太陽光が強く降り注いだり、雨風が強かったりしても建物を守ってくれます。
また、湿気を逃しやすい塗料なので、カビやコケを防いでくれ、見栄えを保ってくれるのです。
ラジカル塗料は、汚れが付着しにくく、あらゆる素材の外壁を塗装することができます。
また、耐用年数が長いため長期的に見るとコストパフォーマンスに優れています。
これから外壁塗装をする方は、シリコン塗料、もしくはラジカル塗料をぜひ検討してみてくださいね。
外壁塗装の時期を知るために日々できるセルフチェックの仕方
素人でも簡単に外壁の状態を知ることのできる方法を紹介します。
今日からすぐに実践できるものばかりですので、いち早く異変を知るための手がかりとして活用してみてくださいね。
1. ひびが入っている・剥がれてきている
外壁にひびが入っていたり、はがれていたりする場合は、早急に外壁塗装をするべきです。
経年劣化による塗装した面の劣化は、塗り直すことできれいになります。
また、外壁塗装は単に見た目をきれいにするだけではなく、建物を守ることにつながるような施工も行います。
例えば、外壁の汚れを落とすための高圧洗浄や、隙間を埋めるためのコーキングなどを施すことで、結果的に建物の劣化を防ぐのです。
ただし、もし塗面よりも深くひびが入っているなどした場合は建物の構造体に問題があり、補修が必要になることがあります。
もし不安な場合には、専門の業者に点検してもらい問題点を明らかにしましょう。
2. チョーキング現象が起きている
チョーキング現象とは、外壁を触った際にチョークの粉のようなものがつくことです。
チョーキング現象の起こる要因としては、外壁が紫外線や雨風にさらされることで塗料に含まれる合成樹脂や添加剤が劣化することが挙げられます。
外壁を保護する樹脂や添加物が劣化することで、色を付けるための顔料が粉の状態に戻ってしまいチョーキング現象が発生します。
万が一、塗料の耐用年数よりも早めにチョーキング現象が発生した場合には、施工手順の不備か、気候・環境的な要因が考えられますので、工事を依頼したところとは別の業者へ依頼し今後の対策について相談すると良いでしょう。
3. カビ・コケが生えている
外壁にカビやコケが発生している場合、塗り替えが必要な時期の目印になります。
外壁に発生したカビやコケはアレルギーの原因になりうるので、住んでいる人にも悪影響を及ぼす危険性が潜んでいます。また放置すると建物の劣化が加速する恐れがあるため、早めに外壁塗装をするようにしましょう。
例えば、海や川が近い、建物が低い場所にあり霧が発生しやすい、雨が多く降るなど湿気が多い場所はカビやコケがより発生しやすいです。
建物と建物の間が狭く、通気性が良くない場合にも湿気がこもりやすく、外壁が劣化しやすいといえるでしょう。
カビやコケが発生した場合には、外壁塗装の相談をしながら建物の状態を見てもらうことをおすすめします。
外壁塗装の工事に適した時期
外壁塗装には最適な季節がありますので、その時期に備えて早めに準備を整えていきましょう。
1. 春と秋が良い
塗料をしっかり乾燥させることができ、見栄えはもちろん塗料が持つ機能も落とさずに乾かすことができます。
依頼したい人が殺到する時期でもあるため、少なくとも2ヵ月以上前から動き出すようにしましょう。
乾燥させやすさを考えると夏も良さそうですが、外壁塗装の工程によってはエアコンが使えなくなり、窓も開けられない場合があるため暑い日に過ごしにくくなります。
もし夏に作業する場合には、気温が上がる日中は作業を中断してもらえるなど融通がきく場合もあるため、事前に確認するようにしましょう。
2. 梅雨と冬は外壁塗装ができない恐れも
梅雨と冬は塗料を乾燥させるのが難しく 、外壁塗装が困難なので注意しましょう。
12月ごろまでは、年内に施工を終わらせたい人々の注文で忙しくしていることもあります。
この時期には、やがて来るベストシーズンである春や秋に向けて計画を立てる時期に充てるようにしましょう。
外壁塗装のタイミングは塗料の耐用年数を目安に! ベストシーズンは春と秋!
今回は、外壁塗装の時期の目安についてお伝えしました。
外壁塗装の時期をなるべく正確に見極めることで、見栄えがよくなる他に、塗料の機能を損なわないため建物を守ることにもなります。
また、塗料の種類により耐用年数が異なるので、塗り直しの時期を知るための目安にしてみてください。
ただし立地条件や天候により一概に判断できない場合もあるため、ある程度の年数が経過している場合まずはセルフチェックをしてみることをおすすめします。
見た目や触った感触によりその場で判断できるので、セルフチェックもそこまで難しくありません。また、日頃からなるべく外壁の様子に目を配り、適切な時期に施工をできるように準備してみてくださいね。