2023年 2月 の投稿一覧

外壁と屋根塗装における失敗しない組み合わせサンプルを紹介!!

およそ10年に1度のペースでやってくる外壁や屋根の塗装の際に、どのような色にしたらよいのか悩む人も多いのではないでしょうか。また外壁と屋根の塗装は色の組み合わせがとても重要になってきます。そこで今回は基本的な色の選び方や、人気のある色の組み合わせをサンプルも交えて紹介していきます。

色の組み合わせの基礎知識を知っておこう

外壁や屋根の塗料にはさまざまなカラーバリエーションが存在するため、あれもこれも使いたいと思う方も多いものです。しかし、色の組み合わせを失敗してしまうと次の塗装メンテナンスまで我慢して過ごすことになってしまい、やり直しのための費用が余分にかかってしまう恐れがあります。失敗しないためには色の組み合わせの基礎知識を知っておくことが大事となるでしょう。ここでは配色の基礎知識を詳しくご紹介します。

グラデーションについて

グラデーションとは色の色相、彩度、明度が連続的に徐々に変化していくことをいいます。グラデーションを取り入れることで立体感を生み出せるため、視線を誘導する効果があります。グラデーションがあるとイメージチェンジにもなりますし、張り替え不要で外観のデザインを変化できるのはグラデーションのメリットといえるでしょう。

セパレーション

色と色の間に違う色を入れることをセパレーションといいます。弱めの配色にメリハリをつけることや、強めの配色の間に入れれば配色を和らげ、すっきりとした印象と見やすさを与えてくれます。あまり多くの色を取り入れるとかえって不調和になりやすいので、2色から3色程度が無難といえるでしょう。

ドミナント

ドミナントは支配するという意味を持ち、同じトーンでまとめることで配色全体を統一することを指します。配色のトーンを揃えることでまとまりのある配色を実現できます。雪化粧の風景などはまさに白が支配したカラーといえるでしょう。少し浮いた印象にならないように、周囲の外景にマッチしたカラーをするような人も多く見られます。

外壁や屋根の色選びのポイントについて

外壁や屋根の配色は住宅の外観の雰囲気を決める重要な役割です。ここからは納得のいく色選びができるポイントを、5つに分けてご紹介していきます。

近隣住宅との調和

近隣住宅や街並みとの調和は色選びの重要なポイントの1つです。外壁には落ち着いた色合いを塗装するのが一般的といえます。白などの落ち着いた色合いが多い街並みにビビットカラーといった派手な色合いにしてしまうと、近隣の雰囲気と調和がとれません。付近の街並みに馴染むような色合いを選び、バランスが取れるよう心がけましょう。

屋根の形状別に選ぶ

外壁や屋根の色合いに迷った場合は、屋根の形状によって色の組み合わせを考えるとスムーズに決めやすいです。例えば屋根が大きく地上からよく見える場合は、外壁をベースカラー、屋根をメインカラーにし、屋根の傾斜が少ない場合は、外壁をベースカラーとメインカラーのツートンカラーで合わせるとまとまりやすくなりおすすめです。

外壁は薄めの色を選ぶ

住宅の外壁は落ち着いた色合いにするのが一般的です。明るい色合いが好みでビビットカラーを使用したいと考える人もいるでしょうが、あまりに明るい色合いですと、屋根の塗装の際に合わせるのが難しくなりますし、周辺の街並みに馴染まないことがありますので、注意して選ぶようにしてください。

屋根は濃い色を選ぶ

屋根は外壁よりも濃いめの色にするのが一般的です。屋根は住宅の中で一番雨や紫外線の影響を受けやすく劣化が早い場所です。したがって黒やグレーといった濃いめの色を選ぶことで色落ちや劣化を目立たせなくする効果が期待できるのです。明るい配色にしてしまうと、劣化が目立ってしまいますので、注意が必要です。

ベランダだけ違う色にする

ベランダ部分だけ別の色合いにすることもポイントの1つです。外壁や屋根よりもベランダ部分だけを濃い配色にすることで、住宅のデザインが単調になるのを避けられます

一方で住宅全体に占めるベランダ部分の大きさやベランダの数によっては住宅全体のバランスが悪くなってしまう場合がありますので、事前に専門業者と確認しておくようにしましょう。

人気の色の組み合わせについて

ここからは外壁と屋根塗装における色の組み合わせで人気となっている物をご紹介していきますので、参考にしてみてください。

外壁・屋根の人気な組み合わせ

 

外壁・屋根 人気の理由
ブラウン・ブラック 濃いめの色で高級感を与えてくれる
アイボリー・ブラック 黒系と淡いアイボリーでメリハリがでる
ベージュ・グレー 見栄えが良いうえに劣化しにくい

外壁と屋根にはアイボリー、ブラック、ブラウン、グレー、ベージュから組み合わせるのがおすすめです。高級感がありながらも落ち着いた雰囲気になりやすく、失敗の少ない組み合わせを作ることが可能です。

もちろん、家族の意見もあるでしょうから、サンプルを確認しながらよく相談しておき、他の家で使われているのを参考にしながら決定するようにしましょう。

外壁・外壁の人気な組み合わせ

 

外壁・外壁 人気の理由
アイボリー・グレー 劣化が目立ちにくく外観を維持できる
ブラウン・グレー 落ち着いた雰囲気を出すことができる
ブラウン・ベージュ 近隣の景観にマッチできる組み合わせ

外壁を2色で組み合わせたい人は、ブラウン、アイボリー、ベージュ、グレーの中で組み合わせるのがおすすめです。淡い色は近隣住宅の景観を邪魔しないため、どのような場所にも溶け込むことができる組み合わせといえるからです。

近年は近隣住民との付き合いも薄れているものですが、町内会や子ども会のイベントなど、目立つ人ほど敬遠されがちになるのはいつの時代も変わりません。なるべく波風を立てたくない人は景観にも気を配るようにしましょう。

失敗しやすい色の組み合わせとは?

およそ10年に1度塗装のメンテナンスを行わないといけない外壁や屋根ですから、失敗したくないものです。ここからは失敗しがちな色の組み合わせを紹介していきますので、事前に確認しておきましょう。

汚れが目立ちやすい色同士を選んでしまう

白や黒といったモノトーン系は汚れが目立ちやすいため、白や黒の単体で塗装するのはおすすめできません。どうしても白や黒を使用したい場合は、真っ白や真っ黒ではなく、アイボリーやグレーなどの淡い色を選ぶようにすると、汚れの付着が気になりづらいです。

劣化する期間が異なる色を選んでしまう

塗料には色によって劣化していく期間が異なります。劣化が早いのは赤や黄色、紫といったビビットカラーで、劣化が遅いのは白や黒、青となっています。

例えば赤色は色落ちなどの劣化が早い一方で、白色は色落ちしにくいためこの2色で外壁を塗ってしまうと、劣化していくスピードに差ができてしまうのです。

そのように劣化具合に差ができてしまわないように、劣化の仕方が同じ色味を選ぶようにしましょう。

業者としっかり相談しておくことが重要です。

悩んだらカラーシミュレーションがおすすめ

塗料にはさまざまな種類のカラーバリエーションがあるため、あれこれ悩んでしまうことも少なくありません。そんな時は外壁や屋根の色を確認できるカラーシミュレーションがおすすめです

パソコンやスマホで簡単に確認できるため、スムーズに色の雰囲気を掴むことができます。

エスケー化研「住まいの塗り替えシミュレーション」

外壁塗料の大手メーカーであるエスケー化研が提供しているのが、「住まいの塗り替えシミュレーション」です。

さまざまなシミュレーターの中でも色の種類が豊富なうえ、操作も簡単ですので、塗り替えリフォームを検討中の人におすすめのシミュレーターです。

まとめ

今回は外壁と屋根の塗装における色の組み合わせについて、色の組み合わせ方や、失敗しないためのポイントなどご紹介してきました。10年に1度のペースで塗装工事を行わないといけない外壁や屋根ですので、失敗したくないものです。お金をかけたのに次のメンテナンスまでの10年間を後悔して過ごさなくてもいいように、この記事を参考にしながらご自宅に最善な色の組み合わせを、実現していただけたらと思います。

ドローンによる屋根点検の内容からメリット、デメリットまで詳しく解説します!

テレビ業界の撮影などで使用されているドローンですが、近年では点検分野でも実用化されてきており、住宅の屋根点検に用いられることも多くなりました。

しかし実際にドローンでご自宅の屋根が点検できるのか不安を抱える人も少なくありません。そこで今回は、最近話題のドローンによる屋根点検の具体的な内容から、メリット、デメリットなどを詳しく解説していきますので参考にしてみてください。

屋根点検には2つの方法がある

住宅の屋根の検査を行う方法は、一般的に2種類の方法があります。ここでは2種類の検査方法を詳しく紹介していきます。

作業員による目視と触診検査

もっとも一般的な検査方法とされているのが、作業員が実際に屋根に上って行う目視・触診検査です。足場を組む必要が出る場合もありますが、屋根に上り屋根材の劣化等を近くで見ることができ、痛みの箇所を実際に触って把握できます。現場のプロが直接確認するので、住人側も安心して任せることができるでしょう。

また、ひどい劣化が見つかった場合などは、その場で応急処置が行えるため、多くの専門業者がこの点検方法を採用しています。

ドローン操作による遠隔検査

屋根点検の検査方法として最近注目されているのが、ドローンによる検査です。東京オリンピックの開会式でドローン技術の素晴らしさをテレビ画面から目の当たりにした人も多いことでしょう。ドローンはさまざまな場面で用いられており、人が踏み込めない場所の点検にも役立っています。

住宅の屋根では、ドローンを飛ばして行う検査ですので足場を組む必要もありません。さらに、作業員が高所で作業しなくても良いため、安全面からも注目されている検査方法となっています。

ドローン検査のメリットとは

ドローンにおける屋根点検には、ドローンを使用することで一般的な目視検査と違う多くのメリットが見られます。ここからはドローンを使用した際の屋根検査におけるメリットを4つに分けて紹介していきます。

作業員の安全を確保できる

ドローンを使用して屋根の点検を行う場合、作業員は地上からドローンを操縦して映像を確認するものです。屋根に上るような高所での作業が必要ないため、作業員の安全を確保することができます。屋根に上る点検では落下等による怪我のリスクが伴いますが、そのような怪我のリスクを大きく回避でき、危険性を下げることが可能となるでしょう。

足場を組む必要がないため短期間で点検が行える

作業員が屋根に上って点検を行う場合、はしごや足場を組む必要があります。足場を組むことで作業時間がかかりますし、足場代が余分にかかってしまう場合があります。作業の騒音も気になる隣人もいることでしょう。

一方でドローン検査の場合はドローンを起動するだけですので、作業開始までに時間を要しませんので、短時間で点検が行えるというメリットがあるものです。

既存の屋根材を傷めずに済む

ドローンを使用して点検を行う場合、劣化してきた屋根材に直接接触する必要がありませんので、屋根材を傷めるリスクがありません。作業員による目視、触診検査ですと屋根に上って検査を行うため、劣化した屋根の上を歩くことで屋根材が割れたり抜けてしまう恐れがあり、異常がなかった箇所を破損させてしまう恐れもでてきてしまいます。

さらに、気を抜くと崩れた箇所に足を踏み入れてしまい、作業員のケガにもつながります。バランスを崩して落下する恐れもありますし、大変危険です。しかし、ドローンによる検査の場合、屋根材を傷める危険性がないため安心して点検することができます。

ドローンの映像を一緒に確認できる

ドローンを使用した屋根点検の場合、手元の端末やタブレットでリアルタイムの映像を作業員と一緒に確認することができます。屋根に上って点検する場合になると、屋根の状況は作業員しか確認できません。本当に修繕が必要なのか分かりませんし、何より修繕が不要な箇所まで請求されてしまうといった悪徳業者に騙されるようなことも考えられます。

その点、ドローン検査では両者が一緒に確認しながら対話できるので、不正を抑止することができます。屋根の修繕について、今は不要でも今後の対応策をその場で検討することができるでしょう。

ドローン検査のデメリットとは

ここまでドローンを使用した屋根検査のメリットを紹介してきましたが、一方でデメリットも存在します。ここからはデメリットを4つにわけて紹介していきますので、デメリットもしっかり把握しておくようにしましょう。

天候に左右される

ドローンは雨や風が強い日などは飛行することができません。雨風が強い中で無理にドローンを飛ばして作業してしまうと、ドローンの故障や発火の原因になりかねません。しかも、隣の住宅に追突する恐れが生じますし、最悪の場合周囲の人に衝突する危険もあります。

制御できない恐れがありますので、無理な飛行は避けるようにするべきです。中止すべき風速など詳しいことは、国土交通省航空局に無人航空機飛行マニュアルに記載されていますので確認しておきましょう。

万が一無茶な飛行をして被害を出してしまうと、保険も下りずに高額な損害賠償を請求される恐れがあるので注意が必要です。

飛行許可が必要な場合がある

ドローンで作業する場合、飛行する場所によっては飛行許可を取らなければならない場合があります。人口密集地でのドローン飛行は、航空法により事前の許可が必要になってきます。

専門業者に頼む場合は業者が許可を申請してくれますが、自分でドローンを飛ばして確認したいと思っている人は、国土交通省への許可の申請を忘れないように注意してください。

触診による点検ができない

作業員が屋根に上って検査する場合と違い、ドローン検査では触診を行えないため、目視だけではわからない屋根材のガタつきを判明することができません。屋根材のどこかにガタつきがあると、台風による強風で破損する恐れが出てきてしまいます。

これは逆に言うと触診のメリットにもなるのですが、ドローン検査の場合は目視検査しかできないため、屋根材のガタつきを調べることは不可能となります。

屋根内部の劣化状況はわからない

先ほど触診によるガタつきはドローンでは判明できないと伝えしましたが、屋根の表面だけでなく下地など屋根内部の劣化状況もドローンでは確認できません。

ドローンはあくまでも屋根の表面しか見ることができないので、屋根の細部までしっかりと調べたい人の場合、ドローン検査は向いていないでしょう。

ドローン検査では、屋根内部の劣化状況を発見することができないため、特に築年数の経っている住宅の場合は、専門業者とよく話し合うようにしましょう。

ドローンでの屋根点検を依頼する場合

 

ドローン検査のメリット、デメリットを詳しく紹介してきましたが、ここからは実際にドローンを使用して屋根点検を行いたい場合の手順を詳しく紹介していきます。

複数の専門業者の相見積もりを出す

ドローンを使用して屋根点検を業者に依頼したい場合には、専門業者を探し問い合わせしてみましょう。近年ドローンを使用した屋根点検を行う業者も増えてきたものです。とはいえ、まだまだ取り扱っている業者は少ないため、ドローン検査を行っている専門業者を探す必要があります。その時に比較検討ができるように、複数の業者に問い合わせして相見積もりをしておくことがおすすめです。

信頼できる専門業者を決定する

問い合わせした専門業者の中から、ご自分の予算や予定に合わせて業者を選んでいきます。見積書を比較しながら、費用やサービス内容、検査日程などご自分の希望に合う業者を選ぶようにしましょう。口コミなどの情報も参考にしておき、ホームページやパンフレットなどの修繕・施工事例も見ながら、信頼できそうな専門業者を決定するようにします。

ドローンの飛行許可の申請

ご自宅の立地がドローンの飛行許可が必要とする場合、依頼した専門業者にドローンの飛行許可の申請手続きをしてもらいましょう。飛行許可が下りるまではドローンを飛ばすことかできないため、ドローンの飛行許可が下りるまでは検査を待ちます。また、万が一許可が下りなかった場合はドローンによる検査は諦めることとなります。

点検日と点検費用を決める

ドローンの飛行許可が下りた場合、点検日や見積額など詳細な内容を業者と話し合って決めていきます。ドローン点検の場合、天候によって作業中止の場合もありますから、予備日等もきちんと取り決めておくようにしましょう。

梅雨時期や寒冷地の雪など、天候の悪化が続く場合には作業延期での追加費用の発生がないかしっかりと契約書を確認するようにしてください。

点検当日~点検内容の確認

ドローン点検当日は、依頼者は業者の点検作業に立ち会う必要があります。予定を入れないようにしておきましょう。点検内容ですが、ドローンの映像をリアルタイムで確認する場合や、画像として後日点検内容を報告してくれる業者など、それぞれ違いがあります。

点検内容を確認する方法は業者によって異なる場合が多いので、事前に確認しておくように心がけておきましょう。

専門業者に依頼した場合の費用相場

ドローンを使用した屋根点検の費用相場は、平均数万円ほどです。点検内容次第では火災保険の適用が受けられる場合があり、そのような時にはドローン点検費用が無料になることもあります。詳細な金額は専門業者によって違いますので、相見積もりを取り依頼前にきちんと確認しておくことが重要です。

また、必要に応じて触診も検討するようにします。せっかくドローンを取り入れているのに、それじゃ意味がないのでは?と思う人もいるでしょうが、結露による腐食など、細かい部分はやはり触診が必要となります。早い話が雨漏りの発生している屋根に対し、上から塗装を繰り返しても根本的な解決とならず、すでに被害を被っている雨漏りは防げません。

ドローンと触診を合わせた検査なども検討するようにしていきましょう。

まとめ

今回は屋根点検にドローンを使用した場合の内容やメリット、デメリットを解説してきましたがいかがでしたでしょうか。ドローンで作業することで作業員の安全面や作業効率が格段に上がる反面、触診できないことでのデメリットも存在します。メリット、デメリットをしっかり理解し、ご自宅の築年数や屋根の状態などに、ドローン検査が最適かどうか専門業者とよく話し合ったうえで、ドローン検査をうまく活用していただけたらと幸いです。

 

 

屋上防水の種類別施工方法から、メンテナンス、気になる費用まで徹底解説!

屋上防水って聞いたことあるけど、どのような種類があるのか?メンテナンスは必要なのかと疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。そこで今回は屋上防水工事の種類別の施工方法から気になる施工費用、劣化のサインやメンテナンスを行う時期の目安など、詳しくご紹介していきます。

屋上防水とは

屋上防水とは、ビルなどの傾斜のない平面の陸屋根に防水加工を施す工事のことを指します。一般的な一軒屋の場合は屋根に傾斜があるため、雨が降った時に雨水が下に流れる仕組みとなっていますが、平らな屋根の場合ですと雨水が下に流れず溜まりやすいため、防水工事が必要となるのです。

ビルやマンションのオーナーの場合にも勾配が付いていないケースがあるでしょうから、屋上の防水工事は必要となるでしょう。

屋上防水の種類と特徴について

屋上防水を施したマンションなどは、定期的に防水工事の追加メンテナンスが必要になってきます。屋上防水工事に用いられるのは主に4種類に分けられますので、ここからはそれぞれの特徴について詳しく紹介していきます。

ウレタン防水の特徴

ウレタン防水は、防水性能のあるウレタン系樹脂を塗装する工事のことを指します。

液状の防水材を塗っていくウレタン防水工事は、さまざまな形状の床面や障害物の多いビルなどの屋上にも対応できる工法といえるでしょう。塗料を塗るだけと比較的簡単に施工できる反面、耐用年数は10~12年ほどと短めです。

日本でも多く取り入れられており、何度も塗り替えることで防水効果を維持することが可能といえます。

シート防水の特徴

シート防水は防水機能が備わったシートを張り付けていく工事のことを指し、工場で作られた塩化ビニールシートやゴム製のシートが使用されます。シートの裏側に直接接着剤を塗り張り付けていくだけと施工期間が短く済むことが特徴です。

ひび割れや亀裂が入っている場合でもそのまま貼り付けることができるため、ビルやマンションの屋上でよく使用されています。ただし段差や障害物がある場合は、施工が難しいうえに施工の際に隙間ができてしまうと防水性が低下してしまうため、シート防水工事に慣れた専門業者に依頼するようにしましょう。シート防水の耐用年数は10~15年とウレタン防水より少し長めとなっています。

アスファルト防水の特徴

アスファルト防水はアスファルトとシートを使用して形成していく工法です。アスファルト防水工事は使用するアスファルトの加工方法によって施工方法が3つに分けられています。

液状のアスファルトとルーフィングシートを交互に重ね合わせていく『熱工法』、ルーフィングシートの裏側を炙りながら貼り付けていく『トーチ工法』、裏側が粘着シートになっているルーフィングシートを張り付けていく『常温工法』があります。

『熱工法』と『トーチ工法』は熱を加えながら施工していくため、イヤな臭いが発生してしまう場合があるため注意が必要となります。アスファルト防水の耐用年数は15~25年と他の工法に比べ最も長いのも特徴の1つです。

FRP防水の特徴

FRP防水はガラス繊維製のシートと、ポリエステル製樹脂を使用した工法となっています。ポリエステル製樹脂とガラス繊維製シートを重ねるように施工していき、施工後は強化プラスチックのような仕上がりになるのが特徴です。軽量で耐水性に優れている反面、メンテナンスに手間がかかることがデメリットといえます。FRP防水の耐油御年数は10~12年ほどと、ウレタン防水と同じくらいとなっています。

施工方法別の費用相場について

屋上防水の各工法について説明してきましたが、屋上防水には定期的なメンテナンスが必要になってきます。また屋上防水工事を実施するには、高圧洗浄で防水面の汚れを落とす作業、防水面のでこぼこした部分を無くしていく下地処理作業、下地の破損箇所を修復する下地補修作業、塗装した防水層を保護するトップコート塗装作業も必要になってきます。ここからはそれぞれの工法を実際に施工する際の施工費用の相場について、詳しくご紹介していきます。

ウレタン防水

重ね塗りが可能でコストが低いウレタン防水工事の施工費用は、1㎡あたり4000~7000円となっており、80㎡の建物の場合65~100万円ほどとなっています。またウレタン防水工事は作業員が手作業で塗っていく作業となるため作業日数が増えてしまうことで、その分費用が多くかかってしまう場合もあるでしょう。

シート防水

下地を選ばず施工できるシート防水工事の施工費用は、1㎡あたり5000~10000円ほどとなっており、80㎡の建物の場合、75~110万円ほどとなっています。貼り付ける防水シートのグレートによって施工費用は変わってきますので、ご自身の予算に応じて専門業者とどのグレートのシートを使用するか相談して決めるようにしましょう。

アスファルト防水

屋上防水の中で耐久性に一番優れ長期間使用できるアスファルト防水工事の施工費用は、1㎡あたり5500~8000円となっており、80㎡の建物の場合65~100万円ほどとなっています。アスファルト防水工事には大きな道具を使用することがあり、その場合は面積の狭い屋上よりも広めの屋上の方が、1㎡あたりの費用が軽減される場合があります。

FRP防水

軽量で古い建物にも施工できるFRP防水工事の施工費用は、1㎡あたり5000~8000円となっており、80㎡の建物の場合60~100万円ほどとなっています。

FRP防水工事で仕上げた屋上防水は継ぎ目がなく平らな防水層になりますので、屋上全体を綺麗に仕上げたい人におすすめです。

気になる劣化のサインとは?

屋上防水の劣化症状はさまざまありますが、7~10年ほどで劣化症状は見られてきます。

劣化がみられたら防水の追加メンテナンスが必要になってきますので、ここからは気になる劣化症状について紹介します。

ひび割れが起きている

防水の表面にひび割れが起きてしまう症状は7~10年ほどで発生することが多いです。ひび割れが起きると見た目も悪いうえに、小さながれきなどは排水溝(ドレン)に引っかかってしまい水はけが悪くなるなど二次災害的な症状も出てきかねません。

防水シートのゆがみや剥がれが起きている

シート防水工事をした屋上防水に見られる症状が、シートのゆがみや剥がれといったものです。シート防水のつなぎ目部分が劣化することで、剥がれやゆがみといった症状が現れ、こちらも7~10年ほどで発生してくる劣化症状の1つです。

水はけが悪く水たまりができ雨漏りが発生してしまう

平面であった屋上の床面がゆがんでしまうことで、水はけが悪くなると水たまりができてしまいます。水はけが悪く水たまりができてしまうと、防水層が劣化し雨漏りにもつながってしまう恐れがあるものです。雨漏りが発生してしまうと、どの場所から発生しているのか突き止めることが困難になり、部分補修ではなく屋上全体の防水工事が必要になってしまいます。

気になるメンテナンス方法とは?

屋上防水は定期的にメンテナンスをすることで長持ちさせることが可能です。メンテナンスを放置してしまうと劣化のスピードが上がり症状が悪化してしまいますので、メンテナンス方法をよく知り屋上防水を長持ちさせるようにしてください。

排水溝(ドレン)の清掃

排水溝(ドレン)にゴミが溜まっているのをそのまま放置していると、水が流れなくなってしまいます。そうなると防水層の劣化や水たまりによる雨漏れなど部分補修では治せない厄介な症状の原因になってしまう恐れが出てきてしまいます。そのような症状にならないためにも、3ヶ月に1度は排水溝(ドレン)の清掃を行い、水の流れを良くしておきましょう。

トップコートの塗り替え

屋上は雨風や紫外線に晒されるため劣化が起こりやすいです。トップコート塗装は、防水層を保護してくれるため一定の周期で塗りなおす必要があります。トップコート塗料にはアクリルウレタン系とポリエステル系があり、防水層の素材によって使用する塗料を選ぶようにしてください。またトップコート塗料にかかる費用は、塗料のグレートや施工面積によって変わってきます。

定期点検の実施

排水溝(ドレン)の清掃やトップコートの塗り替えを定期的に行っていても、10年に1度は定期点検を実施しましょう。定期的に部分メンテナンスを行っているからと定期点検を放置しておくと、細かなところの劣化を見逃してしまいます。そうすうと建物の耐久性が下がってしまう恐れがあるため、細かな劣化症状を見逃さないためにも、定期点検も欠かさず行うようにしてください。

防水工事はDIYできるのか?

費用を抑えるために屋上防水をDIYで行いたいと思う人もいるのではないでしょうか?しかし屋上防水工事の知識や施工経験がない中で工事を実施すれば、塗りむらが生じて、本来の防水効果を上手く発揮させられません。また、素人が高所で作業することは、転落等の事故に繋がりかねませんので、屋上防水工事は専門の業者に依頼するようにしましょう。

屋上防水は専門業者に依頼しよう

屋上防水を専門業者に依頼する場合は、ポイントをしっかり押さえておくことが大事です。

まず大事なポイントはその業者に国家検定である防水施工技士がいるかどうかです。防水施工技士は検定をクリアした確かな技術を持っていますから、防水施工技士が在籍している業者であれば安心して施工を頼むことができるでしょう。また屋上防水は定期的なメンテナンスが必要ですから、アフターフォローが充実しているかも専門業者を選ぶうえで大事なポイントになってきます。

まとめ 

 

今回は屋上防水の種類別の特徴から、施工費用の目安、メンテナンス方法などあらゆる角度からご紹介してきましたがいかがでしたか?屋上は日々の雨風や紫外線に晒され、ひび割れや雨漏りなどの劣化が発生しやすいです。劣化症状が深刻な状態になる前に、適切な防水対策ができるように、この記事を参考にしながら専門業者とよく話し合い、最適な屋上防水工事ができるよう対策してみてください。